『ファースト・マン』セカンドレビュー/なぜか聖闘士星矢 | アディクトリポート

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これ(『ファースト・マン』〈その1〉IMAXエレジー(哀歌))に続く、

『ファースト(一番目の)マン』のセカンド(二番目)レビュー。

 

 

なにしろIMAXの話をすると話が脇道にそれて先に進まないが、

『ファースト・マン』の予告をIMAXで観た時は、

「いつものIMAX映画とは違う」印象だった。

 

画面はざらついており、

とても大画面に映える高精細、鮮明画質ではない。

 

鑑賞後に知ったが、

きゅうくつなコクピット場面は小型カメラ=スーパー16ミリで撮影。

広大な月面シーンは、採石場を月面に見立ててIMAXカメラで撮影した。

 

たしかに月面シーンで、初めてIMAXの大画面特性が生かされはするが、

宇宙を題材にしたIMAX映画、

ゼロ・グラビティ』(2013)や
よけ

 

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のような、高精細、鮮明な宇宙映像を期待しても、

それは裏切られる。

 

また宇宙計画の飛行士が、

米空軍のパイロットから選抜される様子は、

『ライトスタッフ』(1983)とカブリ、

似たようなシーンもあるけれど、

『ファースト・マン』は、

『ライトスタッフ』にも『ゼロ・グラビティ』にも『インターステラー』にも似ていない。

 

デイミアン・チャゼル監督は、

前作『ラ・ラ・ランド』(2016)でも、
447

一般が認識するミュージカル映画の概念を覆し、

しかもその後を追随する映画作家が誰もいないことからも、

徹底した独自路線を築いているのが明らかだが、

今回の新作『ファースト・マン』で、ますます独自路線を突き進んでいて頼もしい。

 

他者の作品と似ていないだけでなく、

自分の手がけた前作とも似通っていないところが素晴らしい。

 

多くのニセプロが、

既存作のマネやパクリ、アレンジだけで乗りきろうとしている中で、

パターン破りの新しい映画だけを生み出す才能に敬意を表する。

 

劇中には、姿勢制御の手段として、宇宙船各部にある小穴から小型ジェット噴射を繰り返すRCSと言うのが出て来る。

 

RCSは、Reaction Control System(リアクション・コントロール・システム)のことで、

エンプラ改装型のRCT(リアクション・コントロール・スラスター)も、
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RCSの一種である。
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↑エンプラRCS(RCT)の外装パネルを運ぶ作業艇ワークビー。

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すら
RCT

 

 

さてここで、アポロ計画についてのウンチクを披露しようと思ったが、

また長くなるので次回「サード」に回して、

別件ですぐに語り終えられることを。

 

『ファースト・マン』劇中で、

ニール(ライアン・ゴズリング)がジェミニ計画を「ジェミニ」と発音していて驚いた。

 

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ジェミニをジェミニと呼んで、どこがおかしい?

 

今からそれを説明しますと、

その昔、

ハワイのソフビコレクター、サンフォード・モック氏と交流のあった頃、

もっく

↑2007年の近影(右)。このブログから

 

同氏とは文通で知りあい、

初めて来日ガイドした際、

ホテルのテレビで、

まだ子供にしか見えない水泳選手が金メダルを獲った様子が放送されていた。

 

これが1992年のバルセロナ・オリンピックなので、

付き合いの盛んな時期は、ちょうどこのあたり。

 

彼はバンダイの聖闘士星矢の

聖闘士聖衣大系(セントクロスシリーズ・1980年代後半)を集めていた。

 

でもって、

十二星座のクロスを列挙するんだが、

『アリエスクロス』
牡羊座のムウをシリーズ化。肩部の角には原作設定の筋が入っている。
『タウラスクロス』
牡牛座のアルデバランをシリーズ化。他の黄金聖闘士より長身という設定を再現するため、足首パーツを大きくしている。
『ジェミニクロス』
双子座の聖闘士をシリーズ化。当時は正体であるサガの素顔が明らかにされていなかったため、素体の顔の上半分を黒くペイントして双子座空洞体として発売された。パッケージは一回り大きい。
『キャンサークロス』
蟹座のデスマスクをシリーズ化。胸部アーマーは原作設定のデザイン。オブジェでは背部を展開して蟹の脚にする。爪は収納できない。
『レオクロス』
獅子座のアイオリアをシリーズ化。パッケージの画像は試作品のもの。腕部・脚部は原作設定のデザイン。
『バルゴクロス』
乙女座のシャカをシリーズ化。目を閉じた状態はペイントで再現。オブジェの乙女の翼は、肩部パーツを変形させずにそのまま取り付ける。
『ライブラクロス』
天秤座の童虎をシリーズ化。当時は青年時の童虎が登場前だったため、素体の顔は玩具オリジナル。12の武器が付属しているが、装着時は小型化させずそのまま取り付けるため、全ての武器を装着すると威圧感溢れるシルエットとなる。パッケージは一回り大きい。
『スコーピオンクロス』
蠍座のミロをシリーズ化。オブジェでは背部を展開して蠍の脚にする。蠍の爪は、設定通り折り畳むことが可能。
『サジタリアスクロス』
射手座のアイオロスをシリーズ化。背面の翼は可動する。胴体部は原作設定のデザイン。初代のペガサスクロスに次ぐヒットを記録し、1987年度の男児玩具では最大のヒット商品となった。
『カプリコーンクロス』
山羊座のシュラをシリーズ化。マスクはアニメ設定のヘルメット型だが、角に原作設定の筋が入っている。
『アクエリアスクロス』
水瓶座のカミュをシリーズ化。アニメ設定に従い、黄金聖闘士で唯一上腕パーツが存在しない。
『ピスケスクロス』
魚座のアフロディーテをシリーズ化。オブジェはオリジナルのスタンドの上に組み立てる。パッケージは一回り大きい。
——を手紙や口頭で挙げる場合に、
十二星座の日本語名はことごとく、
英語綴りも、その読みも英字とは異なっていることに気づいた。
  1. アリエス→エアリーズ
  2. タウラス→トーラス
  3. ジェミニ→ジェミナイ
  4. キャンサー(同じ)
  5. レオ→リオ
  6. バルゴ→ヴァーゴ
  7. ライブラ(同じ)
  8. スコーピオン(同じ)
  9. サジタリアス(同じ)
  10. カプリコーン(同じ)
  11. アクエリアス(同じ)
  12. ピスケス→パイシーズ
つまり双子座Geminiは、「ジェミ」ではなく「ジェミナイ」なはず。
 
当時は英和辞典の発音記号で確かめるしかなかったが、
現在はネットで手軽にチェックできる。
 

 

Geminiは、ジェミナイでもジェミニでも、どちらでもいいんだとか。

 

いやあ、勉強になりましたね。

 

………。

 

どこが『ファースト・マン』の話やねん!

 

『ファースト・マン』の作品本題については、

サードで触れますのでお楽しみに?