精子の話 (2) 週刊ミレニアム・ファルコン号
わが足立病院では私を含めスター・ウォーズファンが数名潜伏しております。密かにmy ライトセーバーを所持している者も知っています。ちなみに彼はジェダイの騎士ではありません。年末より、スター・ウォーズ「フォースの覚醒」が上映されています。隠れファンの私は1年前より楽しみにしていましたのでしっかりと見に行きました。この映画では第一作から登場するミレニアム・ファルコン号が大活躍するのですが(興味ない方もしばらくお付き合い下さい)、一気にこのミレニアム・ファルコン号のファンになってしまいました。そしてその余韻を引きずって家に帰りテレビをつけたところ、なんと、なんと、デアゴスティーニ♪から「週刊でミレニアム・ファルコン号を作りましょう」というCMが流れているではありませんか。全100巻で完成です。そこで冷静にデアゴスティーニの戦略を分析してみました。 (やはりさすが消費者心理をついてるね~。良く考えたね~。えらい!)(あの映画を見たら、誰だって欲しくなるよなー、ミレニアム・ファルコン号。)(……。)(でも、)(自分も、)(欲しい!)このような時、抜群の行動力を発揮する私は、そのまま本屋へ直行。ありました!創刊号!「しかもワンコインで安い!」(どこからともなく悪魔の合いの手)(でも待てよ。2巻から約2000円もかかるじゃない。)「ということは100号(約2年間)で20万円もかかってしまうぞ。」(心の中の天使の声)「それよりも途中で1巻でも買い逃したらどうするんだ。買ってもバラバラでくる部品1個でも無くしたら欠陥品になるぞ。」(天使の声)「定期購読ありますえ」(悪魔の声)「2年間、バラバラでくる部品を無くさない自信は君にはない筈だ」(天使の声)...ということで、今回は精子の話(2)です。精子も2年間とはいきませんが、約70日以上(正確には74日です)かけて一匹一匹丁寧に作られます。なにせ、精子は、①自分で産生したエネルギーを使って駆動装置を働かせ、②自分の目指す方向へ進行でき、③遺伝情報の織り込まれた染色体もつまっており、④卵管そして卵子をターゲットとして認識し侵入、⑤卵子内では卵子の活性化に必須な物質を放出し、発生過程のプログラムをオンにする、などの機能を持っているわけですから、完成までにそれくらいの日数が必要なのも頷けます。そりゃ構造的には20万円のファルコン号よりはるかに高級です。それが1日で、例えば1000万匹作られるとしたら、1000万×20万円以上の価値のものを世の男性は日々作っていることになります。たとえ寝ころんでポテチ食べながらテレビを見ててもですからすごいですね。ですので、皆様!ご主人をそのような観点からも見て再評価いたしましょう。再度申しますが、「精子は70日以上かけて作られる」ということは「完成品になるまでに70日以上が必要である」ということです。そして、もし作られている70日間の内で製造工場(精巣)のコンディションの悪い期間があったら?そうこれは週刊ミレニアム・ファルコン号の買い逃し、部品の欠損、部品が不良品と同じです。不良パーツを持った、あるいは一部のパーツが欠損した不完全な精子ができてしまうのです。次回は、その精子製造過程にとって良いこと、悪いことについて考えてみます。精子の話 (2) 週刊ミレニアム・ファルコン号 完