ケント公爵夫人キャサリン妃については過去の記事で詳しく紹介しています↓
この結婚式は何世紀にもわたる王室の伝統を破りました。ウェストミンスター寺院、セント・ポール大聖堂、セント・ジェームズ宮殿のチャペル・ロイヤル、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂といった選択肢ではなく、新婦キャサリン・ワースリーの故郷ヨークシャーにあるヨーク・ミンスターで挙式することを強く希望しました。ヨーク・ミンスターは600年以上もの間、王室の結婚式場として使われていませんでした。
2019年にはエリー・ゴールディングの結婚式が同じヨーク・ミンスターで行われ、ベアトリス王女やユージェニー王女が結婚式に出席されました。

ウェディングドレスは、将来の義母マリナ王女の勧めでジョン・カヴァナに製作を依頼したもので、フランス製の透け感のある白いシルクガーゼ237ヤードで仕立てられていました。ハイネックとロングスリーブ、長いトレーンが特徴です。

タイトウエスト、硬いネックライン、そして15フィートのダブルトレーンが付いたふんわりとしたスカート。
この1960年代風のドレスは着こなしにくく重すぎるという懸念もあり、花嫁は何度もカーテシーの練習をしたと伝えられています。

白いチュールのベールには、新郎の亡き祖母メアリー・オブ・テックから新郎の母マリナ王女に受け継がれていたQueen Mary's Diamond Bandeau Tiaraを身に着けました。洗練されたダイヤモンドのバンドゥティアラは、花嫁のドレスのネックラインのカットと美しく調和していました。
※ジョン・カヴァナ(1914- 2003)は、1950年代から1960年代にかけて活躍したアイルランド出身のデザイナーです。1963年にはアレクサンドラ王女のウェディングドレスも手掛けています。
Queen Mary's Diamond Bandeau Tiaraについても紹介しています↓


ケント公爵エドワード王子は、所属連隊であるロイヤル・スコッツ・グレイ連隊の制服を着用し、ロイヤル・ヴィクトリア勲章のリボンを締めていました。

テレビ中継されたこの結婚式は、英国国教会の伝統的な結婚式で、出席者にはイギリス王室、ヨーロッパの王族、英国政府関係者、そして新郎新婦の家族など、多くの著名人が名を連ねました。
このロイヤルウェディングにはエリザベス2世女王はもちろん、ヨーロッパの王族も参列しました。そして、披露宴ではスペインのフアン・カルロス王子とギリシャのソフィア王女が隣同士に座り、ダンスを踊ったことがきっかけとなり、1年も経たない1962年5月14日にお2人は結婚しました。

ケント公爵夫妻は、2025年9月4日にケント公爵夫人キャサリン妃が逝去するまで、イギリス王室の中で最も長く結婚生活を過ごされたご夫婦でした。お二人には3人の子供と10人の孫がいます。そして、2022年9月8日にエリザベス2世女王が崩御したことを受け、ケント公爵夫人キャサリン妃は2025年9月4日に92歳で逝去するまで、イギリス王室の中で最高齢の人物となりました。キャサリン妃逝去により、現在の最高齢は夫のケント公爵エドワード王子(89)で、10月9日には90歳の誕生日を迎えます。
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