小学校算数と中学校数学の間にある壁

私はこれまで、

珠算指導者として、

そして中学校・高校の数学教員として、

多くの有段者と関わってきました。

その中で感じてきたことがあります。

 

それは、

小学校算数と中学校数学の間には、

想像以上に大きな壁があるということです。

 

有段者の子どもたちは、

高い計算力を持っています。

学校の計算問題で困ることはほとんどありません。

むしろ、

「簡単すぎる」

「もっと難しいことをやりたい」

と感じている子も少なくありません。

 

しかし、

中学校に進むと状況が変わります。

文字式。

方程式。

関数。

証明。

そこでは、

計算力だけでは解決できない問題が増えていきます。

 

なぜそうなるのか。

どう考えればよいのか。

どの考え方を使えばよいのか。

 

数学は、

答えを出すだけの教科ではなく、

考え方を学ぶ教科へと変わっていくのです。

 

もちろん、

計算力は大きな武器です。

 

しかし、

武器だけでは戦えません。

その武器をどう使うか。

そこに数学のおもしろさがあります。

 

私は学校現場で、

計算が得意な生徒が数学で苦戦する姿も、

計算力を土台に大きく伸びていく姿も見てきました。

珠算高段者にも関わらず、

高校数学についていけず

文系を選択する生徒もたくさん見てきました。

 

その違いは、

計算力ではありません。

考える習慣があるかどうか。

様々な見方をしようとするかどうか。

そこに大きな差があるように感じています。

 

だから私は、

有段者が中学校数学に入る前の段階で、

数学的な見方や考え方に触れる機会が必要だと思っています。

 

小学校算数では少し物足りない。

でも、

中学校数学はまだ習っていない。

その間をつなぐ学びがあってもよいのではないか。

そんな思いから、

あんざんすうがくゼミAAAを立ち上げようと考えました。

 

計算力を、思考力へ。

その橋渡しをすることが、

AAAの大切な役割の一つだと思っています。

 

次回は、

AAAにはどんな子に来てほしいのかについてお話ししたいと思います。

"計算力の先にある、『考える数学』へ。"

特別編 2026/6/15 朝5時、サムライブルーvsオランダ

私のサッカー経験は小学校4~6年生のサッカースポーツ少年団くらい。

1980年代のことだった。

まぎれもなくキャプテン翼の影響だ。

仲の良い友達とツインシュートの練習をしたり、

トライアングルシュートやスカイラブハリケーンもたくさん練習した。

もちろん、実際にできるはずもない。

それでも本気で練習していた。

 

今思えば、

できるかどうかではなく、

「やってみたい」

と思わせる力がキャプテン翼にはあったのだと思う。

 

教育も同じではないだろうか。

子どもたちに、

「こんなことができるようになりたい」

「こんな世界を見てみたい」

と思わせられるか。

 

教える技術も大切だが、

まず憧れを生み出せるかどうか。

 


 

しかし、

Jリーグ発足当初、

日本代表が世界と対等に渡り合う日が来るとは到底思えなかった。

ワールドカップ出場ですら夢だった時代である。

その日本が、

今では優勝を目標に掲げている。

 

前回大会ではドイツとスペインを破りながらも決勝トーナメント進出。

とんでもないジャイアントキリングを起こしながらも

ベスト16で涙をのんだ。

 

今回もオランダと同組であり、

決勝トーナメントもベスト32から始まる。

前回以上の成績を残すのは容易ではない。

むしろ難しいだろう。

 

それでも、

サムライブルーは優勝を目指すと宣言した。

とんでもないメンタリティーだ。

もし予選リーグで敗退すれば、

もしベスト32で敗退すれば、

厳しい批判も受けるだろう。

それでも世界一を目指すと言った。

 

目標を掲げたからといって達成できるわけではない。

しかし、宣言したのが

「ベスト16を目指します」

だったら、今の日本代表は存在しなかったのではないだろうか。

 

「優勝を目指す」と口にすることは、

大きな覚悟だ。

人は、

自分が思い描いた世界以上には、

なかなか到達できない。

だからこそ、

達成できるかどうか分からなくても、

高い目標を掲げる意味がある。

 


 

珠算でも数学でも同じだと思う。

段位を目指す。

全国を目指す。

高校数学を学ぶ。

最初は無理だと思えることもある。

それでも、

「やってみたい」

と思った瞬間から、

挑戦は始まる。

子どもたちに、

そんな憧れや目標を持ってもらえるような指導ができたらと思う。

 

サムライブルーの優勝宣言を聞き、

世界の強豪と対等に渡り合う日本代表を見ながら、

そんなことを考えた朝だった。

「あんざんすうがくゼミAAA」

という名前を見て、

なぜ「塾」ではなく「ゼミ」なのだろうと思われた方もいるかもしれません。

 

実は、この「ゼミ」という言葉には私の強いこだわりがあります。

 

私は20年以上にわたり、

公立中学校・高校で数学を教えてきました。

その中で感じたことがあります。

 

本当に力がつくのは、

先生の説明を聞いている時ではなく、

自分で考えている時だということです。

 

もちろん、

知識を学ぶことは大切です。

しかし、

数学の力は説明を聞くだけでは身につきません。

 

問題と向き合う。

考える。

間違える。

もう一度考える。

 

その繰り返しの中で、

少しずつ育っていくものだと思います。

 

そして、

もう一つ大切なことがあります。

他人の考え方に触れることです。

 

同じ問題を見ても、

考え方は人によって違います。

「そんな見方があったのか」

「その発想は思いつかなかった」

「自分の説明では伝わらなかった」

こうした経験は、

一人で問題集を解いているだけではなかなか得られません。

 

私は、

数学のおもしろさの一つは、

考え方を共有できることだと思っています。

だからAAAでは、

ただ問題を解いて終わりにはしたくありません。

 

なぜそう考えたのか。

どこで迷ったのか。

別の方法はあるのか。

そんなことを、

仲間と一緒に考える時間を大切にしたいと思っています。

 

有段者は、

これまで珠算を通して、

努力することや挑戦することを学んできました。

 

次は、

考えることを楽しむ段階です。

 

だから私は、

「あんざんすうがく塾AAA」

ではなく、

「あんざんすうがくゼミAAA」

という名前を選びました。

 

答えを教わる場所ではなく、

考え方を育てる場所。

それが、

あんざんすうがくゼミAAAです。

 

次回は、

なぜAAAが「有段者限定」でスタートしようとしているのかについてお話ししたいと思います。

"一人で解くより、みんなで考える。"

ここまでの記事では、

有段者の可能性や、

計算力をその先の学びへ生かすことについて書いてきました。

 

今回は、

「あんざんすうがくゼミAAAでは、実際に何を学ぶのか」

についてお話ししたいと思います。

 

まず最初にお伝えしたいのは、

AAAは単なる先取り学習のための塾ではありません。

もちろん、

中学数学や高校数学を早く学ぶことには価値があります。

 

しかし、

私が本当に大切にしたいのは、

「どこまで進んだか」

ではなく、

「どう考えたか」

です。

 

例えば、

ある問題に対し、とりあえず答えを求めることができたとします。

 

しかし数学には、

様々な見方があります。

 

なぜその式になるのか。

別の解き方はないのか。

もっと簡単な考え方はないのか。

 

そうしたことを考える時間こそが、

数学のおもしろさだと私は思っています。

 

AAAでは、

計算力を使って問題を速く解くことだけを目標にはしません。

珠算で培った計算力を土台として、

数学的な見方や考え方を育てていきます。

 

そのためには、

「間違えないこと」よりも、

「考えること」を大切にできる環境が必要です。

 

学校では、

その学年に応じた内容を学びます。

有段者の子どもたちは、

周囲から

「できて当然」

と思われることも少なくありません。

その結果、

間違えることへの抵抗が大きくなり、

発言や挑戦をためらってしまうことがあります。

 

しかしAAAでは、

小学生が中学生や高校生の内容にも挑戦します。

だからこそ、

間違えることは特別なことではありません。

むしろ、

「そんな考え方もあるのか」

「そこに気付いたのは面白い」

と、新しい視点として扱います。

正解だけでなく、

考えた過程そのものに価値があるからです。

 

また、

同じ目標を持つ仲間と一緒に考える時間も大切にしたいと思っています。

自分では思いつかなかった考え方に出会う。

友達の発想に驚く。

自分の考えを説明する。

そうした経験は、

一人で問題集を解くだけでは得られません。

 

だからAAAは、

「授業」でもなく、

「問題演習」だけでもなく、

「ゼミ」という形にこだわっています。

 

有段者が持つ大きな可能性を、

計算の先にある学びへつなげる。

それが、

あんざんすうがくゼミAAAが目指していることです。

 

次回は、

なぜAAAが「ゼミ」という形にこだわるのかについてお話ししたいと思います。

 

"間違いは、考えた証拠。"

「珠算と数学は別物ですよね。」

そんな声を聞くことがあります。

確かにその通りです。

珠算が得意だからといって、

自動的に数学が得意になるわけではありません。

 

しかし、多くの方は、

有段者が身につけた高い計算力が、

数学を学ぶ上で大きな武器になることにも気付いていると思います。

 

では、なぜ

「珠算と数学は別物」

と思われるのでしょうか。

それは、数学が単なる計算競争ではないからです。

 

数学の問題を解くとき、

子どもたちは大きく二つのことをしています。

一つは計算。

もう一つは考えることです。

 

問題の意味を理解する。

条件を整理する。

どの考え方を使うか判断する。

答えが妥当か確かめる。

 

こうした作業が、

数学の本質だと私は考えています。

 

ところが、

計算に時間がかかると、

考える前に疲れてしまいます。

途中でミスも増えます。

考える時間も減ってしまいます。

 

一方で、

計算が素早く正確にできる子は、

考えることに時間を使うことができます。

 

別の解き方を探してみる。

なぜそうなるのかを考えてみる。

より良い方法がないか試してみる。

 

同じ30分でも、

得られる学びは大きく変わります。

 

私はこれまで、

多くの数学の得意な有段者も見てきました。

その中で感じるのは、

計算力そのものよりも、

「考える時間を確保できること」

こそが大きな強みだということです。

 

有段者は、

計算で苦労しない分、

考えることにエネルギーを使うことができます。

 

だから私は、

せっかく身につけた計算力を

「速く計算できる」

だけで終わらせたくありません。

 

その力を、

数学的な見方や考え方へ

問題を分析する力へ

新しいことに挑戦する力へ

つなげていきたいと思っています。

 

計算力はゴールではありません。

考えるための土台です。

その土台の上に、

どんな学びを積み上げていくのか。

そこに大きな可能性があると私は考えています。

 

"計算力は、考える時間を生み出す。"

目標だった段位を取得した。

では、その後はどうするのでしょうか。

実は、多くのご家庭がこのタイミングで悩みます。

部活。
受験。
他の習い事。

あるいは、
「目標を達成したから一区切り」。

そう考えるのも自然なことです。

 


私は、有段者になってからこそ本当の成長が始まると思っています。

なぜなら、段位取得までは
「技術を身につける期間」。

そして段位取得後は
「その技術をどう生かすかを学ぶ期間」
だからです。

 


有段者になってからが成長の始まり。

どの分野でもそうだと思いますが、

レベルが一定以上に達すると、

伸び悩み、失敗し、思うような結果が出ない

そんな壁に何度も出会います。

 

しかし、その壁を乗り越える経験こそが財産になります。

人生で成果を出し続ける人は、
壁があることを知っています。

そして、幾度となく乗り越えてきています。

珠算はその練習を何度も積める世界です。

 


 

そしてもう一つ。

有段者が身につけた計算力には、まだ大きな可能性があります。

数学。

理科。

プログラミング。

受験勉強。

実は、
「計算が速い」
だけでは十分ではありません。

その力をどう生かすか。

ここから先が本当に面白い世界です。

 

 

「有段者の計算力、生かしきれてなくない?」

有段者の計算力は、なぜ数学で差がつくのか

有段者は大きな可能性を持っています。

 

高い計算力。

長時間の集中力。

目標に向かって努力を積み重ねる力。

そして、多くの成功体験。

これらは将来にわたって大きな武器になります。

 

しかし、

有段者だから必ず数学が得意になるわけではありません。

 

私は長年、学校現場やそろばん指導の中で、多くの子どもたちを見てきました。

その中で感じるのは、

数学で伸びる子と伸び悩む子の差は、計算力そのものではないということです。

 

例えば、

問題が解けた瞬間に終わる子がいます。

一方で、

「なぜこの方法で解けたのだろう」

「もっと簡単なやり方はないかな」

「別の考え方でもできるかな」

と考える子もいます。

 

同じ正解でも、学んでいる内容は大きく違います。

数学で伸びる子は、答えだけでなく、

考え方そのものに興味を持っています。

 

実際、高校数学や大学入試になると、

単純な計算力だけでは解決できない問題が増えていきます。

問題を分析する力。

条件を整理する力。

複数の考え方を比較する力。

こうした力が必要になります。

 

そして、その土台は小学生のうちから育てることができます。

私は、有段者が持つ高い計算力は、

考えることに時間を使えるという大きな強みだと思っています。

 

計算に苦労しないからこそ、

「なぜそうなるのか」

を考える余裕が生まれます。

 

だからこそ、

有段者には計算だけで終わってほしくありません。

答えを出して終わるのではなく、

別の見方を探してみる。

もっと良い方法を考えてみる。

その習慣が、中学・高校、そしてその先の学びにつながっていきます。

 

計算力はゴールではありません。

可能性を広げるための武器です。

その武器を、数学という新しい世界でも生かしてほしい。

私はそう願っています。

 

"計算力を、考える力へ。"

なぜ小学4〜5年生から数学を始めるのか

前回の記事では、

「あんざんすうがくゼミAAA」を立ち上げた理由についてお話ししました。

 

今回は、

なぜ私が「小学4〜5年生頃から数学を始めるのが良い」と考えているのかを書いてみたいと思います。

 

有段者の子どもたちは、

高い計算力だけでなく、

集中力や粘り強さも身につけています。

私は長年、多くの有段者を見てきましたが、

その力は本来、数学の学習でも大きな武器になると感じています。

 

しかし実際には、

その力を十分に生かし切れていないケースも少なくありません。

 

私は以前から、

「有段者ならもっと早く数学に挑戦できるのではないか」

と考えていました。

 

小学4〜5年生頃になると、

分数

小数

割合

図形

など、

数学につながる考え方が次々と登場します。

 

この時期は、

単なる計算から

「なぜそうなるのか」

を考える学びへ移行していく大切な時期でもあります。

 

例えば、

78×72

という計算があります。

暗算有段者であれば、

答えを出すこと自体は数秒で終わり、難しくありません。

 

しかし数学では、

答えを出すことだけでなく、

「どう考えるか」

も大切にします。

 

・78×70と78×2に分けて考える。

・80×72から2×72を引いて考える。

・規則性を利用して考える。

・別の式に変形して考える。

同じ答えにたどり着く方法は一つではありません。

 

こうした様々な見方を知ることで、

子どもたちは少しずつ

「数学的な見方・考え方」

を身につけていきます。

 

教育現場にいると、

この力は中学生になって急に身につくものではないと感じます。

小学生のうちから少しずつ育て、

習慣にしていくものです。

 

私はこれまで、公立中学校・高校で数学を教え、

大学入試レベルまで多くの生徒を指導してきました。

 

その中で強く感じるのは、

早く進んだ子が伸びるのではなく、

早く考える習慣を身につけた子が伸びるということです。

 

だからこそ、

あんざんすうがくゼミAAAでは、

ただ先取り学習をするのではなく、

考えることそのものを楽しめる学びを目指しています。

 

計算力という大きな武器を持った子どもたちが、

数学の面白さにも出会える場所。

そして、そろばんの先にある学びへ進む場所。

そんなゼミを作っていきたいと思っています。

 

皆さんは、

お子さんの計算力をこれからどのように生かしていきたいと思いますか?

"計算力を武器に、数学的な見方を育てる"

はじめまして。

 

「あんざんすうがくゼミAAA」です。

 

私は長年、公立中学校・高校で数学を教えてきました。

また、部活動やボランティアなどを通して、そろばん指導にも携わり、多くの有段者と出会ってきました。

 

有段者の子どもたちは、

・計算が速い

・集中力が高い

・粘り強く取り組める

という大きな強みを持っています。

 

しかし一方で、

「せっかく身につけた高い計算力が、その後の数学で十分に生かされていない」

そんな場面も数多く見てきました。

私は以前から疑問でした。

 

有段者なら、

もっと早く数学に挑戦できるのではないか。

もっと深く考える学びができるのではないか。

もっと高いレベルを目指せるのではないか。

 

そろばんで育った力は、計算力だけではありません。

頭の中で数字を動かす力。

規則やパターンを見抜く力。

試行錯誤しながら答えにたどり着く力。

そして、あきらめずにやり抜く力。

これらは、本来数学を学ぶ上でも大きな武器になるはずです。

 

そこで立ち上げたのが、

「あんざんすうがくゼミAAA」です。

あんざんすうがくゼミAAAは、

心の教育を大切にする珠算教室で育った子どもたちが、

そろばんで培った力を、数学の理解力や思考力へつなげていくための数学ゼミです。

 

ただ問題を解くだけではありません。

なぜそうなるのか。

どう考えるのか。

他の解き方はないのか。

そんなことを一緒に考えていきます。

 

計算が得意な子が、数学も好きになる。

数学が得意な子が、さらに高い学びへ挑戦できるようになる。

そんな場所をつくりたいと思っています。

 

AAAには、

Anzan(暗算)

Abacus(そろばん)

Another A(その先の学び)

という意味を込めています。

 

計算で終わらない学びへ。

 

これからこのブログでは、

・有段者の数学学習

・家庭学習のポイント

・中学・高校につながる考え方

・ゼミの情報

などを発信していきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

#あんざんすうがくゼミAAA