2019. 11臨時号 NO.123 TOHO VS TOMO (1)
TOTOは、昔東洋陶器と言った、トイレ等住宅設備機器のTOPメーカー。totoは、イタリアのtotocalcio(サッカーくじ)由来の日本のスポーツ振興くじ(販売元は日本スポーツ振興センター)。roto(ロト)は自分で番号が選べる宝くじ。
米国ではrotoに似た宝くじで女性が860億円を当てた。確率から言えば奇跡みたいなことだが、この女性は“宝くじの神様”から祝福されたのではない。試されているのだ。
当選直後に会社に明日から行かないと連絡した。もう人の道を外している。子がいれば、子があてにし真面目に働かなくなる。分けてもらえないなら早く逝け!と大合唱するかもしれない。さらに、蜜に向かう蟻のように他人が押し寄せてくる。銀行、証券、不動産ならまだしも、知らない親戚や詐欺師らが。誘拐を心配し、他人が信じられなくなる。
加えて、日本では欧米にはない「世間」というものから酷く妬まれるとして、当選者は公開されないし、高額当選者は口外するなと注意されるという。
TOHOは東宝。宝くじとは関係ない。東京の宝塚劇場の略ということか。TOHOシネマズのインターネット販売Vitを利用して、私は毎週のように映画館に勉強しに行く(妻は遊びだと譲らないが)。なるべく空いている平日に行くようにしている。
TOHOシネマズでは、月曜はauマンデー、火曜はシネマイレージデイ、水曜はレディースデイとか割引がある(私自身はシニア割引を利用している)が、その曜日は避け、木曜か金曜に行くことが多い。人が多いと集中できない。映画を観ながら食べている人も我慢ならない。子供じゃあるまいし2時間ぐらい我慢できないのか。周りに迷惑をかけないようにとアナウンスするTOHOは吸い過ぎに注意をと言うJTの親戚か。真っ暗になってから入場してくる人にもイラつく。それも横列の真ん中の方の席の人が(「そんなに文句言うなら家で見れば」てか。新作を早く見たいし、劇場では迫力が違う。昔梅田の劇場で初作『エイリアン』を見たが音響効果も相まって本当に怖かった)。
一番眉を顰めるのは、老人はオシッコが近いのが相場なのに真ん中の席に陣どって途中トイレに席を立ち数人に迷惑をかけていること。若者は老人を敬い、労わる。老人は若者に甘えず極力迷惑をかけない様にする。これが麗しい老若関係というものだ。
かくいう私自身は、劇場が明るい内に席に座るし、飲食物を口にしない。唯一懸念するのはトイレ。(前立腺がんの治療後はかなり改善しているが)前立腺肥大でトイレが近く途中トイレに立つことを想定して、ネットで予め出口に近い方の横列一番端の席を確保しておく。空いていれば頃合いを見て内側の席に移動したりする。端の席を予約しておけば安心でめったに途中でトイレに行くことはない。
TOMOの会というのがある。江戸川病院のトモセラピー(TomoTherapy;強度変調放射線治療を行う専用機)による前立腺がんの放射線治療でがんと闘った患者、いわゆる戦友の会。
トモセラピーは360度あらゆる方向から、細い放射線ビームを病巣めがけて狙い打つため、標的(前立腺)にはたくさんの放射線をピンポイントで当て、他の正常細胞(直腸など)の損傷を抑えることができる。現在当病院はトモセラピーを3機保有しており、1機目で治療した患者を1機(期)生と呼ぶ。私は2機生に当たる。本当の戦友ほどではないが、共にがんと闘った者同士の連帯感がある。1機生は大変だったと思う。放射線治療にも副作用があり、6か月後ぐらいに思いがけず直腸から出血する場合もある。「大腸がんになったか!?」と1期生はさぞかし驚いたことだろう。私など2機生は1機生の体験談やアドバイスを受け、不安を解消させることができた。
私は治療を受ける5年ほど前に幼児のごとく通勤途中でオシッコが我慢できなくなり、それを契機に定期的に血液検査でPSA(前立腺腫瘍マーカー)を測ることにした。最初から4.00ng/mL(以下単位は省く)を超えており癌罹患のグレーゾーン(4~10)にあった。3年程ストレートに右肩上がりに数値は上がらず癌の可能性には半信半疑であった。がしかし、癌の場合を想定してどの治療方法を選ぶかネットや雑誌等で自分なりに調べ、癌と判明すれば、トモセラピーでの治療を選択することに自身で決めていた。
生検で癌を調べる病院も決めており、癌と判明した時その病院は手術しかしていないので、その病院には悪いが、私のデータを添えて江戸川病院に紹介状を書いてもらった。
私が土日休日を除いて(仕事をしながら) 2012年9月から連続38回のトモセラピーによる放射線治療(放射自体は3分)を終えた頃、当時勤務していた業界団体の3歳年上のある役員(以下A氏という)にアドバイスした。「PSAを測ったことがないなら一度調べた方がよい」と。私の助言を受けA氏はPSAの血液検査を受けたところいきなり10を超えていた。それで生検を受けると癌が見つかり、しかも悪性度を示すグリーソンスコアも私より悪かった。治療するにあたり私は自身における二度の全身麻酔による手術の経験、放射線治療の効用等を説明し江戸川病院によるトモセラピーを推奨したのだが。
しかし、前立腺がん患者としては先輩の私の言うことよりも癌治療が得意と言えない病院の医師の言うことをA氏は選択した。そして、手術を終え退院したA氏は私に「手術は金輪際こりごりだ。尿道カテーテル等管だらけにされた」と言った。それが1日だけではなく数日間強いられる。A氏は手術経験がなく私の話を軽く受け流していたのだろう。
胃の摘出手術と違い体の奥まったところにある前立腺手術は簡単ではない。そんな大変な手術を、天皇(現上皇)は70歳になられる年の2003年 (平成15年)の1月にお受けになられた。当時高齢者には前立腺がんの手術をしなかったため、成人病予防で私が通っていた開業医は「陛下が手術されたので手術年齢が上がってしまった」と言っていた(後述するように陛下ご自身に責任がある訳ではない。念のため)。