「人間は本質的に二重の要素をそなえているのです。
動物時代の本能の名残りと神の分霊とがあって、それがあなたの存在の中で常に葛藤して
おり、そして、そのいずれかを選ぶ自由意志を持つあなたがいるわけです。
そこに進化の要素があるのです。
あなたとしてはなるべく動物性を抑え、潜在する神性を発揮する方向で努力しないといけません」
『スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ』 P.46／L4～L8
動物時代の本能の名残りとは利己的な感情や欲望です。私たちは肉体を持つ以上それらを完全になくすことはできません。自分が生き抜くために自分にとって有益な方向を本能が選択するからです。本能は他者よりも自分を優位にしようと働きます。それが行き過ぎると物欲や所有欲、支配欲や権力欲につながっていきます。
また私たちは同時に潜在する神性も持っています。それは他者のために働こうとする利他の方向を示します。
この二つは誰もが持っていますが、日常生活の中でどちらをより多く自由意志によって選択するかで霊性が違ってきます。
私たちは１日の間で何度も本能と神性を行ったり来たりしています。
地上世界（物質世界）がすべてだと信じる人にとって、あえて自分を犠牲にする利他の道を選ぶことは損をする人生という考えになります。
しかし、死後にも永遠の生命があることを知れば変わると思います。
地上人生の目的を知れば、本当の幸せを知れば変わると思います。
私たちは日々の生活で、さまざまな事を自由意志で選択しています。
潜在する神性の選択の積み重ねが霊性の進化につながります。
日々の些細なことが未来の自分を作っています。
今の自分は、いくつもの体験で自由意志を使って選択してきた結果です。
未来の自分は、今の選択の積み重ねが作っていきます。
それは自分の未来だけでなく、周囲の人や地上全体にも影響を及ぼしていきます。
みんなが利他の方向をより多く選択すれば、それだけ地上に幸福が増えます。
何かを選択するとき、意識したいと思います。
そう努力しないといけないからです。