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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

プロパンガスの引火爆発事故につき販売業者に過失があるとされた事例

東京地方裁判所判決/昭和41年(ワ)第1315号

昭和43年4月10日

損害賠償・慰藉料等請求事件

【判示事項】    プロパンガスの引火爆発事故につき販売業者に過失があるとされた事例

【参照条文】    民法709

【掲載誌】     判例時報536号61頁

 

民法

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

住民監査請求における対象の特定

 

最3小判平成2年6月5日民集44巻4号719頁 判タ750号151頁 金融・商事判例869号42頁 判時1372号60頁

[大阪府水道部会議接待費用等違法支出金補填請求住民訴訟事件]

【判示事項】 1、住民監査請求における対象の特定の程度

2、住民監査請求が請求の対象の特定を欠くものとして不適法とされた事例

【判決要旨】 1、住民監査請求は、その対象とする財務会計上の行為または怠る事実を他の事項から区別し、特定して認識できるように個別的、具体的に摘示し、また、右行為等が複数である場合には、右行為等の性質、目的等に照らしこれらを一体とみてその違法または不当性を判断するのを相当とする場合を除き、各行為等を他の行為等と区別し、特定して認識できるように個別的、具体的に摘示してしなければならない。

2、監査請求書に「昭和55年度から同57年度までの間に水道企業管理者、水道部長、同総務課長の職にあった者は、右各年度において、名義を仮装し、会議接待を行ったとして、会議接待費または工事諸費の名目のもとに、3年間で5000万円以上の金額を不当に支出し、または部下の不当支出を決裁した」と記載し、違法な公金の支出を証する書面として判示の新聞記事を添付してされた住民監査請求は、請求の対象の特定を欠くものとして不適法である。

【参照条文】 地方自治法242-1 、242の2-1

 

地方自治法

(住民訴訟)

第二百四十二条の二 普通地方公共団体の住民は、前条第一項の規定による請求をした場合において、同条第五項の規定による監査委員の監査の結果若しくは勧告若しくは同条第九項の規定による普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関若しくは職員の措置に不服があるとき、又は監査委員が同条第五項の規定による監査若しくは勧告を同条第六項の期間内に行わないとき、若しくは議会、長その他の執行機関若しくは職員が同条第九項の規定による措置を講じないときは、裁判所に対し、同条第一項の請求に係る違法な行為又は怠る事実につき、訴えをもつて次に掲げる請求をすることができる。

一 当該執行機関又は職員に対する当該行為の全部又は一部の差止めの請求

二 行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求

三 当該執行機関又は職員に対する当該怠る事実の違法確認の請求

四 当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還の請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関又は職員に対して求める請求。ただし、当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方が第二百四十三条の二の八第三項の規定による賠償の命令の対象となる者である場合には、当該賠償の命令をすることを求める請求

2 前項の規定による訴訟は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間内に提起しなければならない。

一 監査委員の監査の結果又は勧告に不服がある場合 当該監査の結果又は当該勧告の内容の通知があつた日から三十日以内

二 監査委員の勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員の措置に不服がある場合 当該措置に係る監査委員の通知があつた日から三十日以内

三 監査委員が請求をした日から六十日を経過しても監査又は勧告を行わない場合 当該六十日を経過した日から三十日以内

四 監査委員の勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員が措置を講じない場合 当該勧告に示された期間を経過した日から三十日以内

3 前項の期間は、不変期間とする。

4 第一項の規定による訴訟が係属しているときは、当該普通地方公共団体の他の住民は、別訴をもつて同一の請求をすることができない。

5 第一項の規定による訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。

6 第一項第一号の規定による請求に基づく差止めは、当該行為を差し止めることによつて人の生命又は身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがあるときは、することができない。

7 第一項第四号の規定による訴訟が提起された場合には、当該職員又は当該行為若しくは怠る事実の相手方に対して、当該普通地方公共団体の執行機関又は職員は、遅滞なく、その訴訟の告知をしなければならない。

8 前項の訴訟告知があつたときは、第一項第四号の規定による訴訟が終了した日から六月を経過するまでの間は、当該訴訟に係る損害賠償又は不当利得返還の請求権の時効は、完成しない。

9 民法第百五十三条第二項の規定は、前項の規定による時効の完成猶予について準用する。

10 第一項に規定する違法な行為又は怠る事実については、民事保全法(平成元年法律第九十一号)に規定する仮処分をすることができない。

11 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定による訴訟については、行政事件訴訟法第四十三条の規定の適用があるものとする。

12 第一項の規定による訴訟を提起した者が勝訴(一部勝訴を含む。)した場合において、弁護士、弁護士法人又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人に報酬を支払うべきときは、当該普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができる。

 

医療法(平成9年改正前)30条の7の規定に基づき都道府県知事が病院を開設しようとする者に対して行う病院開設中止の勧告と抗告訴訟の対象(行政処分性、行政事件訴訟法3条)

 

最2小判平成17年7月15日民集59巻6号1661頁 訟務月報52巻5号1565頁 判タ1188号132頁 判時1905号49頁

【判決要旨】 医療法(平成9年法律第125号による改正前のもの)30条の7の規定に基づき都道府県知事が病院を開設しようとする者に対して行う病院開設中止の勧告は、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。

【参照条文】 医療法(平9年法125号改正前)30の7

       健康保険法(平10法109号改正前)43の3-2

       行政事件訴訟法3-1、3-2

 

行政事件訴訟法

(抗告訴訟)

第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。

2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。

5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。

6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。

一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。

二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。

7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。

 

医療法

第三十条の七 医療提供施設の開設者及び管理者は、医療計画の達成の推進に資するため、医療連携体制の構築のために必要な協力をするよう努めるものとする。

2 医療提供施設のうち次の各号に掲げるものの開設者及び管理者は、前項の必要な協力をするに際しては、良質かつ適切な医療を効率的に提供するため、他の医療提供施設との業務の連携を図りつつ、それぞれ当該各号に定める役割を果たすよう努めるものとする。

一 病院 病床の機能に応じ、地域における病床の機能の分化及び連携の推進に協力し、地域において必要な医療を確保すること。

二 病床を有する診療所 その提供する医療の内容に応じ、患者が住み慣れた地域で日常生活を営むことができるよう、次に掲げる医療の提供その他の地域において必要な医療を確保すること。

イ 病院を退院する患者が居宅等における療養生活に円滑に移行するために必要な医療を提供すること。

ロ 居宅等において必要な医療を提供すること。

ハ 患者の病状が急変した場合その他入院が必要な場合に入院させ、必要な医療を提供すること。

3 病院又は診療所の管理者は、医療計画の達成の推進に資するため、居宅等において医療を提供し、又は福祉サービスとの連携を図りつつ、居宅等における医療の提供に関し必要な支援を行うよう努めるものとする。

4 病院の開設者及び管理者は、医療計画の達成の推進に資するため、当該病院の医療業務に差し支えない限り、その建物の全部又は一部、設備、器械及び器具を当該病院に勤務しない医師、歯科医師又は薬剤師の診療、研究又は研修のために利用させるように努めるものとする。

 

健康保険法

(保険医又は保険薬剤師)

第六十四条 保険医療機関において健康保険の診療に従事する医師若しくは歯科医師又は保険薬局において健康保険の調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた医師若しくは歯科医師(以下「保険医」と総称する。)又は薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)でなければならない。

(保険医療機関又は保険薬局の指定)

第六十五条 第六十三条第三項第一号の指定は、政令で定めるところにより、病院若しくは診療所又は薬局の開設者の申請により行う。

2 前項の場合において、その申請が病院又は病床を有する診療所に係るものであるときは、当該申請は、医療法第七条第二項に規定する病床の種別(第四項第二号及び次条第一項において単に「病床の種別」という。)ごとにその数を定めて行うものとする。

3 厚生労働大臣は、第一項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、第六十三条第三項第一号の指定をしないことができる。

一 当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、この法律の規定により保険医療機関又は保険薬局に係る第六十三条第三項第一号の指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しないものであるとき。

二 当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、保険給付に関し診療又は調剤の内容の適切さを欠くおそれがあるとして重ねて第七十三条第一項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。)の規定による指導を受けたものであるとき。

三 当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

四 当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、禁錮こ以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

五 当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局の開設者又は管理者が、この法律、船員保険法、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)、高齢者の医療の確保に関する法律、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)、私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)又は国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)(第八十九条第四項第七号において「社会保険各法」という。)の定めるところにより納付義務を負う保険料、負担金又は掛金(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下この号、第八十九条第四項第七号及び第百九十九条第二項において「社会保険料」という。)について、当該申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべて(当該処分を受けた者が、当該処分に係る社会保険料の納付義務を負うことを定める法律によって納付義務を負う社会保険料に限る。第八十九条第四項第七号において同じ。)を引き続き滞納している者であるとき。

六 前各号のほか、当該申請に係る病院若しくは診療所又は薬局が、保険医療機関又は保険薬局として著しく不適当と認められるものであるとき。

4 厚生労働大臣は、第二項の病院又は診療所について第一項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その申請に係る病床の全部又は一部を除いて、第六十三条第三項第一号の指定を行うことができる。

一 当該病院又は診療所の医師、歯科医師、看護師その他の従業者の人員が、医療法第二十一条第一項第一号又は第二項第一号に規定する厚生労働省令で定める員数及び同条第三項に規定する厚生労働省令で定める基準を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した員数を満たしていないとき。

二 当該申請に係る病床の種別に応じ、医療法第七条の二第一項に規定する地域における保険医療機関の病床数が、その指定により同法第三十条の四第一項に規定する医療計画において定める基準病床数を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した数を超えることになると認める場合(その数を既に超えている場合を含む。)であって、当該病院又は診療所の開設者又は管理者が同法第三十条の十一の規定による都道府県知事の勧告を受け、これに従わないとき。

三 医療法第七条の三第一項に規定する構想区域における保険医療機関の病床数が、当該申請に係る指定により同法第三十条の四第一項に規定する医療計画において定める将来の病床数の必要量を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した数を超えることになると認める場合(その数を既に超えている場合を含む。)であって、当該病院又は診療所の開設者又は管理者が同法第三十条の十一の規定による都道府県知事の勧告を受け、これに従わないとき。

四 その他適正な医療の効率的な提供を図る観点から、当該病院又は診療所の病床の利用に関し、保険医療機関として著しく不適当なところがあると認められるとき。

 

第6章 法律の概要

1,法務省関連

 平成30年11月15日,法務省及び国土交通省が所管する「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」の一部が施行され,法務省関連の制度の運用が開始されました。

 この特別措置法では,法務省関連の制度として,登記官が,所有権の登記名義人の死亡後長期間にわたり相続登記がされていない土地について,亡くなった方の法定相続人等を探索した上で,職権で,長期間相続登記未了である旨等を登記に付記し,法定相続人等に登記手続を直接促すなどの不動産登記法の特例が設けられました。

 また,地方公共団体の長等に財産管理人の選任申立権を付与する民法の特例も設けられました。

 

2,国土交通省関連

(1)所有者不明土地を円滑に利用する仕組み

(2)所有者の探索を合理化する仕組み

① 土地等権利者関連情報の利用及び提供

○ 土地の所有者の探索のために必要な公的情報(固定資産課税台帳、地籍調査票等)について、行政機関が利用できる制度を創設

○ 人口減少・高齢化の進展に伴う土地利用ニーズの低下や地方から都市等への人口移動を背景とした土地の所有意識の希薄化等により、所有者不明土地(※)が全国的に増加している。

○ 今後、相続機会が増加する中で、所有者不明土地も増加の一途をたどることが見込まれる。

○ 公共事業の推進等の様々な場面において、所有者の特定等のため多大なコストを要し、円滑な事業実施への大きな支障となっている。

経済財政運営と改革の基本方針2017 (平成29年6月9日閣議決定)(抜粋)

・所有者を特定することが困難な土地に関して、地域の実情に応じた適切な利用や管理が図られるよう、・・・公的機関の関与により地域ニーズに対応した幅広い

公共的目的のための利用を可能とする新たな仕組みの構築、・・・等について、・・・必要となる法案の次期通常国会への提出を目指す。

 

① 公共事業における収用手続の合理化・円滑化 (所有権の取得)

○ 国、都道府県知事が事業認定(※)した事業について、収用委員会に代わり都道府県知事が裁定

(審理手続を省略、権利取得裁決・明渡裁決を一本化)

ポケットパーク(公園) 直売所(購買施設)

(出典)杉並区 (出典)農研機構 広島県

② 長期相続登記等未了土地に係る不動産登記法の特例

○ 長期間、相続登記等がされていない土地について、登記官が、長期相続登記等未了土地である旨等を登記簿に記録すること等ができる制度を創設

財産管理制度に係る民法の特例

○ 所有者不明土地の適切な管理のために特に必要がある場合に、地方公共団体の長等が家庭裁判所に対し財産管理人の選任等を請求可能にする制度を創設

(※民法は、利害関係人又は検察官にのみ財産管理人の選任請求を認めている)

・不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地の割合(所有者不明土地の外縁): 約 20%

・探索の結果、最終的に所有者の所在が不明な土地(最狭義の所有者不明土地)

: 0.41%

3.所有者不明土地を適切に管理する仕組み

地域福利増進事業のイメージ

(※)マニュアル作成等により、認定を円滑化

(※)照会の範囲は親族等に限定

(※)不動産登記簿等の公簿情報等により調査してもなお所有者が判明しない、

又は判明しても連絡がつかない土地

② 地域福利増進事業の創設 (利用権の設定)

○ 都道府県知事が公益性等を確認、一定期間の公告

○ 市区町村長の意見を聴いた上で、都道府県知事が利用権(上限10年間)を設定

(所有者が現れ明渡しを求めた場合は期間終了後に原状回復、異議がない場合は延長可能)

反対する権利者がおらず、建築物(簡易な構造で小規模なものを除く。)がなく現に利用されていない所有者不明土地について、以下の仕組みを構築。

 

・仮設道路

地域福利増進事業

公告・縦覧(6ヶ月)

都道府県知事の裁定

(フロー全体を通じて)

民間事業者に対する地方公共団体からの援助

○相談に応じ、地方公共団体が助言

○所有者の探索や補償額の見積もり等について、専門家を斡旋

使用権設定手続

○都道府県知事に裁定を申請

・不明者が名乗り出ない

・反対の申出がない

・探索で判明した所有者、関係権利者のうちに、利用に反対する者がいない

・現に利用されておらず、建築物(簡易なものを除く)が存在しない所有者不明土地

・市区町村長に意見を聴取

・事業の公益性、事業者の適格性を確認

・収用委員会に意見聴取した上で、補償額を裁定。事業者は補償金を供託。

・一定期間(上限10年間)の使用権を設定

・所有者が現れ明渡しを求めた場合には期間終了後に原状回復。異議がない場合は延長可能

・移動式コンサートホール

(出典)東京ミッドタウンマネジメント株式会社HP

(出典)杉並区

・ポケットパーク(公園)

福島県での設置の様子 設置中の様子

(出典)神戸市HP

・まちなか防災空き地

近隣の空き地

仮設園舎

保育園

(建て替え中)

・保育園の建て替えに伴う仮設園舎

・直売所(購買施設)

(出典)福井市

・イベントスペース(広場)

(出典)農研機構 広島県

○恒久的な利用が一般的である公共事業の類型についても、地域住民等の福祉又は利便の増

進に資するもので一時的な利用が考えられるものは対象とする。(例:仮設道路、仮設園舎等)

○公共事業のうち、地域住民の福祉又は利便の増進に資する事業で、原状回復が可能なもの(※)

を対象とする。 (例:公園、緑地、広場、駐車場等)

※ 廃棄物処理場など土地の価値の回復が困難と考えられるものは対象外

○公共事業にはあたらないが、地域住民等の福祉又は利便の増進に資する施設(収益性があるものも含む)で、周辺で不足しているものを対象とする。(例:購買施設、教養文化施設)

<対象事業> 対象事業は法令で明確に規定。事業主体は限定しない。

道路工事等

 

本決定で職権判示の対象となった事件は,被告人が,伊藤萬株式会社(平成3年1月1日にイトマン株式会社に商号変更。以下「イトマン」という。)及びその子会社の取締役らと共謀の上,両社をして,被告人が実質的に経営する会社から高額な利益を上乗せした価格で多数の絵画を購入させて,イトマンに総額約223億1000万円相当の,その子会社に総額約40億4000万円相当の損害を負わせたという事案(特別背任)である。

 

商法違反,法人税法違反被告事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷決定/平成15年(あ)第59号

【判決日付】      平成17年10月7日

【判示事項】      会社の絵画等購入担当者の特別背任行為につき同社に絵画等を売却した会社の支配者が共同正犯とされた事例

【判決要旨】      甲社の絵画等購入担当者である乙らが,丙の依頼を受けて,甲社をして丙が支配する丁社から多数の絵画等を著しく不当な高額で購入させ,甲社に損害を生じさせた場合において,その取引の中心となった乙と丙の間に,それぞれが支配する会社の経営がひっ迫した状況にある中,互いに無担保で数十億円単位の融資をし合い,各支配に係る会社を維持していた関係があり,丙がそのような関係を利用して前記絵画等の取引を成立させたとみることができるなど判示の事情の下では,丙は,乙らの特別背任行為について共同加功をしたということができる。

【参照条文】      商法(平2法64号改正前)486-1

             刑法(平7法91号改正前)60

             刑法(平7法91号改正前)65

             刑法(平3法31号改正前)247

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集59巻8号1108頁

 

 

刑法

(共同正犯)

第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

 

(身分犯の共犯)

第六十五条 犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。

2 身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。

 

(背任)

第二百四十七条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

会社法

(取締役等の特別背任罪)

第九百六十条 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えたときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一 発起人

二 設立時取締役又は設立時監査役

三 取締役、会計参与、監査役又は執行役

四 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役又は執行役の職務を代行する者

五 第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項又は第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役の職務を行うべき者

六 支配人

七 事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人

八 検査役

2 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は清算株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該清算株式会社に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。

一 清算株式会社の清算人

二 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された清算株式会社の清算人の職務を代行する者

三 第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定により選任された一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者

四 清算人代理

五 監督委員

六 調査委員

 

個人情報の保護に関する法律25条1項に基づき個人情報の開示を裁判手続により請求することの可否(消極)

 

東京地判平成19年6月27日判タ1275号323頁 判時1978号27頁 

【参照条文】 個人情報の保護に関する法律25(第三者提供に係る記録の作成等)

 

個人情報の保護に関する法律

(第三者提供の制限)

第二十七条 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。

一 法令に基づく場合

二 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。

三 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。

四 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。

五 当該個人情報取扱事業者が学術研究機関等である場合であって、当該個人データの提供が学術研究の成果の公表又は教授のためやむを得ないとき(個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。

六 当該個人情報取扱事業者が学術研究機関等である場合であって、当該個人データを学術研究目的で提供する必要があるとき(当該個人データを提供する目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(当該個人情報取扱事業者と当該第三者が共同して学術研究を行う場合に限る。)。

七 当該第三者が学術研究機関等である場合であって、当該第三者が当該個人データを学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該個人データを取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。

2 個人情報取扱事業者は、第三者に提供される個人データについて、本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することとしている場合であって、次に掲げる事項について、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置くとともに、個人情報保護委員会に届け出たときは、前項の規定にかかわらず、当該個人データを第三者に提供することができる。ただし、第三者に提供される個人データが要配慮個人情報又は第二十条第一項の規定に違反して取得されたもの若しくは他の個人情報取扱事業者からこの項本文の規定により提供されたもの(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)である場合は、この限りでない。

一 第三者への提供を行う個人情報取扱事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものにあっては、その代表者又は管理人。以下この条、第三十条第一項第一号及び第三十二条第一項第一号において同じ。)の氏名

二 第三者への提供を利用目的とすること。

三 第三者に提供される個人データの項目

四 第三者に提供される個人データの取得の方法

五 第三者への提供の方法

六 本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること。

七 本人の求めを受け付ける方法

八 その他個人の権利利益を保護するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める事項

3 個人情報取扱事業者は、前項第一号に掲げる事項に変更があったとき又は同項の規定による個人データの提供をやめたときは遅滞なく、同項第三号から第五号まで、第七号又は第八号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨について、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置くとともに、個人情報保護委員会に届け出なければならない。

4 個人情報保護委員会は、第二項の規定による届出があったときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該届出に係る事項を公表しなければならない。前項の規定による届出があったときも、同様とする。

5 次に掲げる場合において、当該個人データの提供を受ける者は、前各項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。

一 個人情報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は一部を委託することに伴って当該個人データが提供される場合

二 合併その他の事由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合

三 特定の者との間で共同して利用される個人データが当該特定の者に提供される場合であって、その旨並びに共同して利用される個人データの項目、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的並びに当該個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき。

6 個人情報取扱事業者は、前項第三号に規定する個人データの管理について責任を有する者の氏名、名称若しくは住所又は法人にあっては、その代表者の氏名に変更があったときは遅滞なく、同号に規定する利用する者の利用目的又は当該責任を有する者を変更しようとするときはあらかじめ、その旨について、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置かなければならない。

 

 1 本件は、医療法人である被告の開設する診療所で診療を受けた原告らが、被告に対し、個人情報の保護に関する法律(以下「法」という。)25条1項に基づき、それぞれ自己の診療録の開示を求めるとともに、被告が上記各診療録を開示しない旨の決定をしたことを原告らに対して遅滞なく通知する義務(法25条2項)の履行を怠ったことにより精神的苦痛を受けたと主張して、それぞれ損害賠償を求めた事案である。

  2 本判決は、①法は、25条1項による開示の求め等に関する苦情の処理については、個人情報取扱事業者、業界団体による自主的な紛争解決を期待しており、そのために、本人(法2条6項)が裁判外の各種の方法によって苦情の解決を求められる仕組みを設けるとともに、そのような自主的解決が期待できない場合の主務大臣による関与の仕組みを設けているものといえること、②仮に、本人が、法25条1項に基づき個人情報取扱事業者に対する保有個人データの開示を裁判手続により請求することができると解すると、法が定めた当事者間における自主的紛争解決手段や主務大臣による紛争解決手段によるよりも裁判上の請求の方が直截であるとして、法の定めた紛争解決手段によることなく、直接裁判上の開示請求がされることになり、紛争解決手段に関する法の規定が空文化することにもなりかねないこと、③個人情報取扱事業者は、法25条1項の開示の求め等に関し、その求めを受け付ける方法を定めることができる(法29条1項)上、当該開示の実施に関し、手数料を徴収することもできる(法30条)が、本人が法25条1項に基づき個人情報取扱事業者に対して保有個人データの開示を裁判手続により請求することができるとなると、このような規定も適用の余地がなくなるが、法は、このような事態が生ずることを予定していないというベきであること、④法25条1項は、その標題が「開示」とされ、個人情報の開示を専ら個人情報取扱事業者の義務として規定し、本人の開示請求権を正面からは規定していないことからすると、同項は、文言上も、行政機関(主務大臣)に対する義務として個人情報取扱事業者の開示義務を規定しているものであって、本人が開示請求権を有する旨を規定しているものではないと解されることから、法25条1項は本人に保有個人データの開示請求権を付与した規定であると解することは困難であって、本人は、同項の規定に基づき、個人情報取扱事業者に対し、保有個人データの開示を裁判手続により請求することはできないと判示して、原告らの診療録開示請求を棄却した。

  また、原告らの損害賠償請求については、原告らに金銭をもって慰謝されなければならないような精神的損害が生じたとは認めることができないとして、これを棄却した。

死亡した国家公務員と、別々のマンションに居住していたが、互いに相手方のマンションに行き来し、夫婦としての宿泊旅行もするなどしていた女性につき、精神的にも日常の生活においても相互に協力しあった1種の共同生活形態を形成していたものと認めて国家公務員退職手当法11条1項の「届出をしていないが、職員の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」といえると判断された事例

 

大阪地方裁判所判決/平成元年(ワ)第3706号、平成2年(ワ)第6952号

平成3年8月29日

供託金還付請求権確認本訴請求、同反訴請求事件

【判示事項】    1 死亡した国家公務員と、別々のマンションに居住していたが、互いに相手方のマンションに行き来し、夫婦としての宿泊旅行もするなどしていた女性につき、精神的にも日常の生活においても相互に協力しあった1種の共同生活形態を形成していたものと認めて国家公務員退職手当法11条1項の「届出をしていないが、職員の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」といえると判断された事例

2 建設省共済組合の共済短期掛金還付金及び共済長期掛金還付金、入院付加金、一部負担金払戻金につき、これらの還付等は、死亡した公務員の相続人に対してなされるべきであり、遺族共済年金等に関する国家公務員等共済組合法43条の適用はない

【参照条文】    国家公務員退職手当法2

          国家公務員退職手当法11

          国家公務員等共済組合法101-5

          国家公務員等共済組合法55-3

          国家公務員等共済組合法附則8

          国家公務員等共済組合法附則63

          国家公務員等共済組合法附則43

          国家公務員等共済組合法附則2-1

【掲載誌】     家庭裁判月報44巻12号95頁

          判例タイムズ778号153頁

          判例時報1415号118頁

 

国家公務員退職手当法

(遺族の範囲及び順位)

第二条の二 この法律において、「遺族」とは、次に掲げる者をいう。

一 配偶者(届出をしないが、職員の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)

二 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で職員の死亡当時主としてその収入によつて生計を維持していたもの

三 前号に掲げる者のほか、職員の死亡当時主としてその収入によつて生計を維持していた親族

四 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で第二号に該当しないもの

2 この法律の規定による退職手当を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順位により、同項第二号及び第四号に掲げる者のうちにあつては、当該各号に掲げる順位による。この場合において、父母については、養父母を先にし実父母を後にし、祖父母については、養父母の父母を先にし実父母の父母を後にし、父母の養父母を先にし父母の実父母を後にする。

3 この法律の規定による退職手当の支給を受けるべき遺族に同順位の者が二人以上ある場合には、その人数によつて当該退職手当を等分して当該各遺族に支給する。

4 次に掲げる者は、この法律の規定による退職手当の支給を受けることができる遺族としない。

一 職員を故意に死亡させた者

二 職員の死亡前に、当該職員の死亡によつてこの法律の規定による退職手当の支給を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者

 

刑法197条1項の罪と公職選挙法222条2項、249条の罪とが一所為数法の関係にあるとされた事例

 

最高裁判所第1小法廷決定昭和46年12月2日

収賄、公職選挙法違反、贈賄、宅地建物取引業法違反被告事件

【判示事項】 刑法197条1項の罪(収賄罪)と公職選挙法222条2項、249条の罪とが一所為数法の関係にあるとされた事例

【判決要旨】 地方公共団体の議会の議員が、公職選挙法199条3項に規定する会社から、その職務に関し賄賂を収受する趣旨および同議会議員の選挙に関し寄附を受ける趣旨で、現金の供与を受けた場合には、刑法197条1項の罪および公職選挙法222条2項、249条の罪が成立し、両者は一所為数法の関係にある。

【参照条文】 刑法197-1

       公職選挙法199-3

       公職選挙法200-2

       公職選挙法249

       刑法54-1

【掲載誌】  最高裁判所刑事判例集25巻9号1041頁

 

刑法

(一個の行為が二個以上の罪名に触れる場合等の処理)

第五十四条 一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。

2 第四十九条第二項の規定は、前項の場合にも、適用する。

 

(収賄、受託収賄及び事前収賄)

第百九十七条 公務員が、その職務に関し、賄賂ろを収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の懲役に処する。

2 公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員となった場合において、五年以下の懲役に処する。

 

公職選挙法

(特定の寄附の禁止)

第百九十九条 衆議院議員及び参議院議員の選挙に関しては国と、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に関しては当該地方公共団体と、請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、当該選挙に関し、寄附をしてはならない。

2 会社その他の法人が融資(試験研究、調査及び災害復旧に係るものを除く。)を受けている場合において、当該融資を行なつている者が、当該融資につき、衆議院議員及び参議院議員の選挙に関しては国から、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に関しては当該地方公共団体から、利子補給金の交付の決定(利子補給金に係る契約の承諾の決定を含む。以下この条において同じ。)を受けたときは、当該利子補給金の交付の決定の通知を受けた日から当該利子補給金の交付の日から起算して一年を経過した日(当該利子補給金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間、当該会社その他の法人は、当該選挙に関し、寄附をしてはならない。

 

(特定人に対する寄附の勧誘、要求等の禁止)

第二百条 何人も、選挙に関し、第百九十九条に規定する者に対して寄附を勧誘し又は要求してはならない。

2 何人も、選挙に関し、第百九十九条に規定する者から寄附を受けてはならない。

 

第十六章 罰則
(買収及び利害誘導罪)
第二百二十一条 次の各号に掲げる行為をした者は、三年以下の懲役若しくは禁錮こ又は五十万円以下の罰金に処する。
一 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。
二 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対しその者又はその者と関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の直接利害関係を利用して誘導をしたとき。
三 投票をし若しくはしないこと、選挙運動をし若しくはやめたこと又はその周旋勧誘をしたことの報酬とする目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し第一号に掲げる行為をしたとき。
四 第一号若しくは前号の供与、供応接待を受け若しくは要求し、第一号若しくは前号の申込みを承諾し又は第二号の誘導に応じ若しくはこれを促したとき。
五 第一号から第三号までに掲げる行為をさせる目的をもつて選挙運動者に対し金銭若しくは物品の交付、交付の申込み若しくは約束をし又は選挙運動者がその交付を受け、その交付を要求し若しくはその申込みを承諾したとき。
六 前各号に掲げる行為に関し周旋又は勧誘をしたとき。
2 中央選挙管理会の委員若しくは中央選挙管理会の庶務に従事する総務省の職員、参議院合同選挙区選挙管理委員会の委員若しくは職員、選挙管理委員会の委員若しくは職員、投票管理者、開票管理者、選挙長若しくは選挙分会長又は選挙事務に関係のある国若しくは地方公共団体の公務員が当該選挙に関し前項の罪を犯したときは、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。公安委員会の委員又は警察官がその関係区域内の選挙に関し同項の罪を犯したときも、また同様とする。
3 次の各号に掲げる者が第一項の罪を犯したときは、四年以下の懲役若しくは禁錮こ又は百万円以下の罰金に処する。
一 公職の候補者
二 選挙運動を総括主宰した者
三 出納責任者(公職の候補者又は出納責任者と意思を通じて当該公職の候補者のための選挙運動に関する支出の金額のうち第百九十六条の規定により告示された額の二分の一以上に相当する額を支出した者を含む。)
四 三以内に分けられた選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)の地域のうち一又は二の地域における選挙運動を主宰すべき者として第一号又は第二号に掲げる者から定められ、当該地域における選挙運動を主宰した者

 

(寄附の勧誘、要求等の制限違反)

第二百四十九条 第二百条第一項の規定に違反して寄附を勧誘し若しくは要求し又は同条第二項の規定に違反して寄附を受けた者(会社その他の法人又は団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、三年以下の禁()又は五十万円以下の罰金に処する。

 

第5章 「所有者不明土地」とは

所有者不明土地法では、「相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行ってもなお

その所有者の全部又は一部を確知することができない一筆の土地」と定義。【法第2条第1項】

・ 相当な努力が払われたと認められる方法は、土地所有者確知必要情報(※1)を取得するために①~④の全ての措置をとる方法とする。【政令第1条】

① 土地の登記事項証明書の交付を請求すること。

② 当該土地の占有者その他の土地所有者確知必要情報を保有すると思料される者(※2)に対し、当該情報の提供を求めること。

③ 土地の所有者と思料される者が記録されている住民基本台帳その他の書類(※3)を備えていると思料される市町村長又は登記所の登記官に対し、当該情報の提供を求めること。

④ 所有者と思料される者に対し、書面の送付その他の土地の所有者を特定するための措置(※4)をとること。

※1 土地の所有者と思料される者の氏名又は名称及び住所又は居所その他の土地の所有者を確知するために必要な情報【政令第1条】

※2 土地の所有権以外の権利者、固定資産課税台帳・地籍調査票等を備えると思料される市町村長等、親族、在外公館の長等【省令第1条】

※3 戸籍簿又は除籍簿、戸籍の附票等【省令第2条】 ※4 書面の送付又は訪問のいずれか【省令第3条】

所有者不明土地

所有者不明土地のうち、「現に建築物(簡易な構造の小規模建築物(※5)を除く。)が存せず、かつ、業務の用その他の特別の用途に供されていない土地」と定義。【法第2条第2項】

※5 物置、作業小屋又はこれらに類するものであって、階数が1(平屋建て)で、床面積が20平方メートル未満の建築物【政令第2条第1項、第2項】

特定所有者不明土地(複雑な補償金の算定を要しない土地)

地域福利増進事業、土地収用法の特例の対象

 

本件は,大阪の中堅総合商社イトマンを舞台とした特別背任等の多数の経済犯罪から成るイトマン事件のうち,イトマンから巨額の融資を受けていた不動産会社のオーナー経営者であり,イトマンの元常務取締役でもあった被告人に係る事件であるが,本決定において採り上げられた論点は,被告人がイトマンに入社してから取締役に就任する前の,理事兼企画監理本部長という立場にあったころにおいても,特別背任罪の主体たる資格要件が認められるかどうかという点である。

 

商法違反,背任,有価証券偽造,同行使,有印私文書偽造,同行使被告事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷決定/平成14年(あ)第1431号

【判決日付】      平成17年10月7日

【判示事項】      商社の理事兼企画監理本部長が同社から給与等の支給を受けていなくても商法(平成2年法律第64号による改正前のもの)486条1項にいう「営業ニ関スル或種類若ハ特定ノ事項ノ委任ヲ受ケタル使用人」に当たるとされた事例

【判決要旨】      甲商社から巨額の融資を受けていた不動産会社のオーナー経営者乙が,甲社の不動産開発等の業務を担当する理事兼企画監理本部長に就任し,甲社社長の指揮命令に服しながら,対外的法律行為に関する包括的代理権の行使を含め,甲社の企業活動の一端を継続的かつ従属的に担っていたなど判示の事実関係の下においては,乙は,甲社から給与等の支給を受けていなかったとしても,商法(平成2年法律第64号による改正前のもの)486条1項にいう「営業ニ関スル或種類若ハ特定ノ事項ノ委任ヲ受ケタル使用人」に当たる。

【参照条文】      商法(平成2年法律第64号による改正前のもの)486-1

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集59巻8号1086頁

 

 

刑法

(共同正犯)

第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

 

(身分犯の共犯)

第六十五条 犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。

2 身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。

 

(背任)

第二百四十七条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

会社法

(取締役等の特別背任罪)

第九百六十条 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えたときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一 発起人

二 設立時取締役又は設立時監査役

三 取締役、会計参与、監査役又は執行役

四 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役又は執行役の職務を代行する者

五 第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項又は第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役の職務を行うべき者

六 支配人

七 事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人

八 検査役

2 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は清算株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該清算株式会社に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。

一 清算株式会社の清算人

二 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された清算株式会社の清算人の職務を代行する者

三 第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定により選任された一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者

四 清算人代理

五 監督委員

六 調査委員