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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

登録を受けている自動車と民法192条(即時取得)の適用の有無

最高裁判所第2小法廷判決/昭和61年(オ)第1499号
昭和62年4月24日
『昭和62年重要判例解説』民法事件
損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件
【判示事項】    登録を受けている自動車と民法192条(即時取得)の適用の有無
【判決要旨】    道路運送車両法による登録を受けている自動車については、民法192条の適用はない。
【参照条文】    民法192
          道路運送車両法4
          道路運送車両法5-1
【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事150号925頁

民法
(即時取得)
第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

道路運送車両法
(登録の一般的効力)
第四条 自動車(軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く。以下第二十九条から第三十二条までを除き本章において同じ。)は、自動車登録ファイルに登録を受けたものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
第五条 登録を受けた自動車の所有権の得喪は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。
2 前項の規定は、自動車抵当法(昭和二十六年法律第百八十七号)第二条但書に規定する大型特殊自動車については、適用しない。
 

衆議院議員が国政調査に関与する場合の職務行為と収賄罪

札幌高等裁判所判決/昭和35年(う)第136号

昭和36年8月12日

受託収賄被告事件

【判示事項】  衆議院議員が国政調査に関与する場合の職務行為と収賄罪

【参照条文】  憲法62

        国会法42

        衆議院規則43

        衆議院規則45

        刑法197

【掲載誌】   高等裁判所刑事判例集14巻7号459頁

        判例タイムズ126号61頁

 

憲法

第六十二条 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

 

国会法

第四十二条 常任委員は、会期の始めに議院において選任し、議員の任期中その任にあるものとする。

② 議員は、少なくとも一箇の常任委員となる。ただし、議長、副議長、内閣総理大臣その他の国務大臣、内閣官房副長官、内閣総理大臣補佐官、副大臣、大臣政務官及び大臣補佐官は、その割り当てられた常任委員を辞することができる。

③ 前項但書の規定により常任委員を辞した者があるときは、その者が属する会派の議員は、その委員を兼ねることができる。

 

刑法

(収賄、受託収賄及び事前収賄)

第百九十七条 公務員が、その職務に関し、賄賂ろを収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の懲役に処する。

2 公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員となった場合において、五年以下の懲役に処する。

 

労働者と会社との間に黙示の雇用契約が成立したといえるためには、単に事実上の使用従属関係があるというだけでなく、諸般の事情に照らして、労働者が会社の指揮命令のもとに会社に労務を供給する意思を有し、これに対し、会社がその対価として労働者に賃金を支払う意思を推認され、社会通念上、両者間で雇用契約を締結する意思表示の合致があったと評価できるに足りる事情が必要であるとされた例

 

東京高判平成5年12月22日労働判例664号81頁

一 労働者と会社との間に黙示の雇用契約が成立したといえるためには、単に事実上の使用従属関係があるというだけでなく、諸般の事情に照らして、労働者が会社の指揮命令のもとに会社に労務を供給する意思を有し、これに対し、会社がその対価として労働者に賃金を支払う意思を推認され、社会通念上、両者間で雇用契約を締結する意思表示の合致があったと評価できるに足りる事情が必要であるとされた例

       二 有料職業紹介業を営む会社の会員として、テレビ番組、コマーシャル映画等に出演した労働者と、テレビ番組、コマーシャル映画の企画制作等を業とする会社との間に、雇用契約が成立したとは認められないとした原判決が維持された例

 

 

 

 本件は、テレビ番組、コマーシャル映画等の制作会社である被控訴人ら八社に、エキストラとして出演した、有料職業紹介業者の会員である労働者(原告、控訴人)が、右有料職業紹介業者がエキストラ出演料を控訴人に支払う前に倒産したため、右エキストラ出演が控訴人と被控訴人らとの雇用契約によるものであると主張して出演料を請求したものである。

第4章 【参考】国土審議会土地政策分科会特別部会とりまとめ概要

○ 人口減少社会における土地利用の担い手の減少や利用意向の低下等を背景に、管理不全の土地が増加している。

○ 管理不全の土地は周囲に悪影響を及ぼすが、所有権を持つ土地所有者以外が悪影響を除去することは、現状、大きな困難が伴う。

○ 土地についての基本理念を定めた土地基本法においても、土地の積極的利用以外の場面に関する規律が明確でない。

土地の管理不全による悪影響の発生

・ 草木の繁茂、害虫の発生

・ 土地の荒廃、境界や所有者の不明化

・ 景観上の阻害、防犯上の懸念、不法投棄等の派生的な悪影響の誘発

・ 災害の発生要因、災害復旧・復興の支障

○ 土地基本法において、人口減少社会に対応した新たな土地政策の基本理念を明らかにしていくことが必要。

○ 土地の利用を阻害する要因を解消し、適切な利用・管理を促進することが必要。

○ 所有者に利用意向がない土地を含め、土地の利用・管理に関して所有者が負うべき責務や、その担保方策について検討することが必要。

・ 地価が下落し、積極的な利用・取引が期待できない土地が増加する中で、どのような規律が求められるか明確な規定がない

・ 現行制度下における管理不全の土地に対する取組は、強制力がない、手続負

担が大きいなど、課題を抱える

・ 適正な利用・取引を追求する現行の規律も維持しつつ、適切に管理されない土地に関する規律について重点的に検討することが求められている

 

銀行の頭取が信用保証協会の役員と共謀して同協会に対する背任罪を犯したと認めるには合理的な疑いが残るとされた事例

 

              背任被告事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成13年(あ)第347号

【判決日付】      平成16年9月10日

【判示事項】      銀行の頭取が信用保証協会の役員と共謀して同協会に対する背任罪を犯したと認めるには合理的な疑いが残るとされた事例

【判決要旨】      甲銀行の頭取乙が,丙信用保証協会の役員丁から,丙の基本財産の増強計画に基づき甲において負担金を拠出するよう依頼された際に,丁に対し,丙の甲に対する別件の保障債務につき免責を主張する丙の方針を見直して代位弁済に応ずるよう要請した結果,丁ら役員が丙の従前の方針を変更し,丙が代位弁済に応じた場合において,甲が上記負担金の拠出を拒絶することが実際上可能であったか疑問であること,丙としては代位弁済に応ずることと負担金の拠出が受けられないこととの利害得失を総合検討して態度を決定すべき立場にあったことなどの事情の下では(判文参照),乙が丁らと共謀して丙に対する背任罪を犯したと認めるには,合理的な疑いが残る。

【参照条文】      刑法60

             刑法65

             刑法247

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集58巻6号524頁

 

刑法

(共同正犯)

第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

 

(身分犯の共犯)

第六十五条 犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。

2 身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。

 

(背任)

第二百四十七条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

会社法

(取締役等の特別背任罪)

第九百六十条 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えたときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一 発起人

二 設立時取締役又は設立時監査役

三 取締役、会計参与、監査役又は執行役

四 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役又は執行役の職務を代行する者

五 第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項又は第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役の職務を行うべき者

六 支配人

七 事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人

八 検査役

2 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は清算株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該清算株式会社に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。

一 清算株式会社の清算人

二 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された清算株式会社の清算人の職務を代行する者

三 第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定により選任された一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者

四 清算人代理

五 監督委員

六 調査委員

 

 

被告会社との間で,業務委託契約,ヘアカット専門店のフランチャイズ契約,出店契約を締結していた原告会社が,被告の法令遵守義務違反などを理由に各契約を解除し,違約金等を請求した事案

 

東京地方裁判所判決/平成24年(ワ)第29002号

平成27年4月9日

違約金等請求事件

【判示事項】 被告会社との間で,業務委託契約,ヘアカット専門店のフランチャイズ契約,出店契約を締結していた原告会社が,被告の法令遵守義務違反などを理由に各契約を解除し,違約金等を請求した事案。

裁判所は,形式的に定められた給与体系ではなく,現実に被告会社の従業員に対して支給される給料の算定方法について,厚生年金保険法,健康保険法違反,労働基準法違反の事実が存在するかどうかを判断すべきであるとして,被告会社に契約を継続し難い重大な事由および重大な不信行為があったことを認め,解除権の行使が権利濫用に該当しないとして,原告の違約金等の請求を全部認容した事例

【掲載誌】  LLI/DB 判例秘書登載

 

預金保険法74条1項に基づく金融整理管財人による業務および財産の管理を命ずる処分を受けた金融機関が、その賃借している期間の定めのある建物賃貸借契約を解約することができるか(消極)

 

大阪地方裁判所判決/平成14年(ワ)第11986号

平成15年5月30日

貸金請求事件

【判示事項】    預金保険法74条1項に基づく金融整理管財人による業務および財産の管理を命ずる処分を受けた金融機関が、その賃借している期間の定めのある建物賃貸借契約を解約することができるか(消極)

【判決要旨】    預金保険法74条1項に基づく金融整理管財人による業務および財産の管理を命ずる処分を受けた金融機関は、その賃借している期間の定めのある建物賃貸借契約を破産法59条1項ないし民法621条の類推適用によっては解約することができない。

【参照条文】    預金保険法74-1

          破産法59-1

          民法621

【掲載誌】     金融法務事情1694号60頁

 

預金保険法

(業務及び財産の管理を命ずる処分)

第七十四条 内閣総理大臣(この項に規定する処分に係る金融機関が労働金庫又は労働金庫連合会である場合にあつては内閣総理大臣及び厚生労働大臣とし、株式会社商工組合中央金庫である場合にあつては内閣総理大臣、財務大臣及び経済産業大臣とする。次項、第四項(次条第二項において準用する場合を含む。)及び第五項、同条第一項、第七十七条第二項から第四項まで、第七十九条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)、第八十条、第八十四条第一項並びに第九十条において同じ。)は、金融機関がその財産をもつて債務を完済することができないと認める場合又は金融機関がその業務若しくは財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれがあると認める場合若しくは金融機関が預金等の払戻しを停止した場合であつて、次に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、当該金融機関に対し、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分(以下「管理を命ずる処分」という。)をすることができる。

一 当該金融機関の業務の運営が著しく不適切であること。

二 当該金融機関について、合併等が行われることなく、その業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、当該金融機関が業務を行つている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること。

2 内閣総理大臣は、金融機関からその財産をもつて債務を完済することができない事態が生ずるおそれがあると認める旨の申出があつた場合において、当該事態が生ずるおそれがあり、かつ、前項各号に掲げる要件のいずれかに該当すると認めるときは、当該金融機関に対し、管理を命ずる処分をすることができる。

3 前二項の規定による管理を命ずる処分があつた場合におけるこの法律の適用については、当該処分を受けた金融機関(破綻金融機関を除く。)は、破綻金融機関とみなす。

4 内閣総理大臣は、管理を命ずる処分をしたときは、官報により、これを公告しなければならない。

5 金融機関は、その財産をもつて債務を完済することができないとき又はその業務若しくは財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれがあるときは、その旨及びその理由を、文書をもつて、内閣総理大臣に申し出なければならない。

 

破産法

(双務契約)

第五十三条 双務契約について破産者及びその相手方が破産手続開始の時において共にまだその履行を完了していないときは、破産管財人は、契約の解除をし、又は破産者の債務を履行して相手方の債務の履行を請求することができる。

2 前項の場合には、相手方は、破産管財人に対し、相当の期間を定め、その期間内に契約の解除をするか、又は債務の履行を請求するかを確答すべき旨を催告することができる。この場合において、破産管財人がその期間内に確答をしないときは、契約の解除をしたものとみなす。

3 前項の規定は、相手方又は破産管財人が民法第六百三十一条前段の規定により解約の申入れをすることができる場合又は同法第六百四十二条第一項前段の規定により契約の解除をすることができる場合について準用する。

 

(賃貸借契約等)

第五十六条 第五十三条第一項及び第二項の規定は、賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利を設定する契約について破産者の相手方が当該権利につき登記、登録その他の第三者に対抗することができる要件を備えている場合には、適用しない。

2 前項に規定する場合には、相手方の有する請求権は、財団債権とする。

 

旧会社の業務を引き継ぎ設立された新会社の挨拶状が商法28条の広告に当たらないとされた事例


貸金請求控訴事件
【事件番号】    東京高等裁判所判決/平成9年(ネ)第3665号
【判決日付】    平成10年11月26日
【判示事項】    旧会社の業務を引き継ぎ設立された新会社の挨拶状が商法28条の広告に当たらないとされた事例
【判決要旨】    旧会社の営業を引き継いだ新会社Yの「旧会社の設備配管部門を独立させて新会社を設立した。新会社の社屋・設備・スタッフは旧会社から引き継いで営業する」旨の挨拶状が商法28条の広告に当たるとしても、Yは倒産の危機に瀕した旧会社の救済方策として設立されたもので、旧会社の唯一の不動産である本社の土地建物や売掛金の譲渡を受けておらず、被控訴人XはY設立後もYと債務引受等を求めて交渉してきたことや右挨拶状がXの1営業担当者宛てになされたものにすぎないこと等からすると、右挨拶状は単なる挨拶状の域を越え、営業譲渡とともに債務引受を表示したものとまでは認められない。
【参照条文】    商法28
          商法245
【掲載誌】     金融・商事判例1067号47頁
          判例時報1671号144頁
          金融法務事情1545号46頁

会社法
(譲渡会社の商号を使用した譲受会社の責任等)
第二十二条 事業を譲り受けた会社(以下この章において「譲受会社」という。)が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合には、その譲受会社も、譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負う。
2 前項の規定は、事業を譲り受けた後、遅滞なく、譲受会社がその本店の所在地において譲渡会社の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合には、適用しない。事業を譲り受けた後、遅滞なく、譲受会社及び譲渡会社から第三者に対しその旨の通知をした場合において、その通知を受けた第三者についても、同様とする。
3 譲受会社が第一項の規定により譲渡会社の債務を弁済する責任を負う場合には、譲渡会社の責任は、事業を譲渡した日後二年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。
4 第一項に規定する場合において、譲渡会社の事業によって生じた債権について、譲受会社にした弁済は、弁済者が善意でかつ重大な過失がないときは、その効力を有する。
(譲受会社による債務の引受け)
第二十三条 譲受会社が譲渡会社の商号を引き続き使用しない場合においても、譲渡会社の事業によって生じた債務を引き受ける旨の広告をしたときは、譲渡会社の債権者は、その譲受会社に対して弁済の請求をすることができる。
2 譲受会社が前項の規定により譲渡会社の債務を弁済する責任を負う場合には、譲渡会社の責任は、同項の広告があった日後二年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。


 

ジュリスト 2024年5月号(No.1596) 【特集】成年後見制度改革

 

有斐閣

2024年04月25日 発売

定価 1,760円(本体 1,600円)

 

判断能力(事理弁識能力)の不十分な者の保護や支援を目的とする成年後見制度が大きな転換点を迎えています。本特集では,これまでの実務運用で明らかになった課題や制度を取り巻く状況の変化等をうけ進められている成年後見制度改革の方向を,実務・理論双方の観点から解説します。HOT issueでは,利活用の可能性が広がっているカメラ画像について,どのような法的な問題があるかをご議論いただきました。いずれも是非ご注目ください。

 

 

【特集】成年後見制度改革

◇〔座談会〕成年後見制度改革の動向…山野目章夫(司会)/川端伸子/西川浩之/星野美子/山城一真……14

 

◇新たな制度の基本的骨格(試案)――開始・終了要件を中心に…青木佳史……34

 

◇法定後見制度の基本枠組みの再構築…上山 泰……41

 

◇行為能力制度の見直しの方向…山下純司……47

 

◇障害者権利条約12条にみるパラダイム転換…川島 聡……53

 

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第3章 所有者不明土地に関する現状と課題

1.所有者不明土地の現状

平成28年度地籍調査における所有者不明土地

○ 人口減少・高齢化の進展に伴う土地利用ニーズの低下や地方から都市等への人口移動を背景とした土地の所有意識の希薄化等により、所有者不明土地が全国的に増加

○ 公共事業の推進等の様々な場面において、所有者の特定

等のため多大なコストを要し、円滑な事業実施への支障となっている ※ 1調査地区には、様々な地帯(DID、宅地、農地、林地)が含まれるため、

地区内で最も割合の多い地帯で区分所有者不明等の問題により事務負担が増加している主な理由

※自由回答を分析したものであり、市町村の数ではない。

<国土交通省調査(H29.6~8)>

 

【目標・効果】 ○ 所有者不明土地の収用手続に要する期間(収用手続への移行から取得まで) : 約1/3短縮(約31→21ヵ月)

○ 地域福利増進事業における利用権の設定数: 施行後10年間で累計100件

所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法

所有者の探索において、原則として登記簿、住民票、戸籍など客観性の高い公的書類を調査することとするなど(※)合理化を実施。

 

2.所有者不明土地の利用の円滑化に向けた課題

○ 所有者の探索

所有者の探索に、多大な時間、費用、労力を要するケースが存在

・固定資産課税台帳情報など、有益な所有者情報にアクセスできず、探索が非効率になっている

・土地収用制度などを利用するにあたり、地元精通者や近隣住民等への聞き取り調査など、現在では効果が得られる見込みが少なくなっている調査に労力を費やしている

○ 探索の結果、所有者が不明である土地の利用

所有者不明土地の利用を可能とする現行制度を活用するにあたり、手続に時間を要する場合や、そもそも制度の適用対象とならず所有者不明土地を利用することができない場合が存在

○所有者不明土地が増加する中で、公共事業をはじめとする円滑な利用に支障が生じている。

○所有者不明土地の利用に当たり、①所有者の探索において、利用のメリットに見合わないような多大な時間・費用・労力を要すること、②所有者不明土地の利用を可能とする土地収用法の不明裁決制度について、手続に時間を要する、適用対象が限られるなどの課題がある。こうした課題

に喫緊に対応するため、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(平成30年法律第49号)を制定。