登録を受けている自動車と民法192条(即時取得)の適用の有無 最高裁判所第2小法廷判決 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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登録を受けている自動車と民法192条(即時取得)の適用の有無

最高裁判所第2小法廷判決/昭和61年(オ)第1499号
昭和62年4月24日
『昭和62年重要判例解説』民法事件
損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件
【判示事項】    登録を受けている自動車と民法192条(即時取得)の適用の有無
【判決要旨】    道路運送車両法による登録を受けている自動車については、民法192条の適用はない。
【参照条文】    民法192
          道路運送車両法4
          道路運送車両法5-1
【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事150号925頁

民法
(即時取得)
第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

道路運送車両法
(登録の一般的効力)
第四条 自動車(軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く。以下第二十九条から第三十二条までを除き本章において同じ。)は、自動車登録ファイルに登録を受けたものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
第五条 登録を受けた自動車の所有権の得喪は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。
2 前項の規定は、自動車抵当法(昭和二十六年法律第百八十七号)第二条但書に規定する大型特殊自動車については、適用しない。