所有者不明土地法5 第5章 「所有者不明土地」とは | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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第5章 「所有者不明土地」とは

所有者不明土地法では、「相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行ってもなお

その所有者の全部又は一部を確知することができない一筆の土地」と定義。【法第2条第1項】

・ 相当な努力が払われたと認められる方法は、土地所有者確知必要情報(※1)を取得するために①~④の全ての措置をとる方法とする。【政令第1条】

① 土地の登記事項証明書の交付を請求すること。

② 当該土地の占有者その他の土地所有者確知必要情報を保有すると思料される者(※2)に対し、当該情報の提供を求めること。

③ 土地の所有者と思料される者が記録されている住民基本台帳その他の書類(※3)を備えていると思料される市町村長又は登記所の登記官に対し、当該情報の提供を求めること。

④ 所有者と思料される者に対し、書面の送付その他の土地の所有者を特定するための措置(※4)をとること。

※1 土地の所有者と思料される者の氏名又は名称及び住所又は居所その他の土地の所有者を確知するために必要な情報【政令第1条】

※2 土地の所有権以外の権利者、固定資産課税台帳・地籍調査票等を備えると思料される市町村長等、親族、在外公館の長等【省令第1条】

※3 戸籍簿又は除籍簿、戸籍の附票等【省令第2条】 ※4 書面の送付又は訪問のいずれか【省令第3条】

所有者不明土地

所有者不明土地のうち、「現に建築物(簡易な構造の小規模建築物(※5)を除く。)が存せず、かつ、業務の用その他の特別の用途に供されていない土地」と定義。【法第2条第2項】

※5 物置、作業小屋又はこれらに類するものであって、階数が1(平屋建て)で、床面積が20平方メートル未満の建築物【政令第2条第1項、第2項】

特定所有者不明土地(複雑な補償金の算定を要しない土地)

地域福利増進事業、土地収用法の特例の対象