「3ヶ月もすればストーカー行為も終わるから・・・」
「無視したらいいよ」
ホモの友達のアドバイスだった。
パリ生活にも慣れ、
友だちもできたが、
その中の一人の日本人がストーカーになってしまった。
ひっきりなしに無言電話が鳴った。
電話のコンセントを抜いてしまうと
翌朝、郵便受けに犬の糞が入れられていた。
そんなことをするのは誰だかわかっていたが、
証拠はない。
早朝に来て郵便受けに犬の糞を入れるので、
電話を切ることもできず、
受話器の上にクッションを乗せて
音を消そうとしたが、漏れてくる。
きまって夜遅い時間、
ジュンヌが一人でいる時にかかってくる。
いつまでも鳴り止まない電話。
眠れない夜が続いた・・・
ある時、
部屋のドアノブに花と一緒にお金が入っていて
「彼氏と食事でもして!」と
嫌味なメッセージが同封されていた。
これって彼の愛憎行為なのだろうか?
何日も続くので、
人にも相談したが、
「そんなことくらいじゃ警察は動かないよ」といわれた。
どうすることもできず、
一人でストーカー行為に耐えていた。
さすがのジュンヌも落ち込んだ。
そんな時、
某有名デザイナーのもとで極東の責任者をしていた
専門学校時代の男友達に相談してみた。
彼はパリに来てから
ホモセクシャルになっていて
男女(どちらも男)の愛憎問題には詳しかった。
「僕も以前、ストーカーに遭ったことがあるから分かるよ」と
その時の様子を詳しく話してくれ、
「でもね、3ヶ月我慢すれば終わるから・・・」
「無視したらいいよ!」
彼の話は確信に満ちていた。
ジュンヌは言われたように3ヶ月我慢することにした。
「3ヶ月!」
「3ヶ月!」
「3ヶ月!」
呪文のようにつぶやいていた。
ストーカー行為は相変わらず続いていたが、
少しずつ回数が減ってきていた。
「我慢!」
「我慢!」
そしてついに3ヶ月が過ぎた時、
なんと不思議な事に
ストーカー行為が終結したのである!
不思議だったな~
早速、友達に報告
「ストーカーが終わったよ!」
「ほんとに3ヶ月で終わったの!」
「そうでしょ!」彼も喜んでくれた。
これで安心して生活できると
胸をなでおろした。
その後、
ストーカーの彼とも合うことなく
元の平穏な生活が戻ってきた。
パリで体験した
いや、人生初の最悪の出来事だった。
♥バックナンバーはこちらから♥
第1章:生い立ちから人生の目標へ
第1章-2【生と死の狭間で】
第1章-3【パンツ丸見えの自己表現】
第2章:ファッションデザイナーへの道
第2章―1【ファッションデザイナーへのパスポートを手に東京へ】
第2章-6【先輩からの無茶振りで、ヒット商品が生まれたデザイナー デビュー】
第2章-9【ストレスまみれのアパレルデザイナーの世界を卒業!】
第3章:パリ&東京デュアルライフ

