(19)IT会社を辞めて、塩の会社を起業した理由  | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

(19)IT会社を辞めて、塩の会社を起業した理由 

私が、IT企業を辞めて、塩の会社を起業した理由をご紹介しています。


(1)  (2)  (3)  (4)  (5)   (6) は、父が肝硬変で入院し、その病院で、「病気にならない生き方」と「食品の裏側」を読み、娘の未来の子供達の健康は、娘たちの食事を作る私に責任があるのだと思った。今の会社の顧問・瀬川昌威と出会い、輪島の塩と出会い、ミネラルの重要さを知り、化学で作られたサプリメントの怖さを知り、輪島の塩のユーザになったという話。


(7)  (8) (9) (10) (11) は、リンゴの変色実験をしたことから、乳酸菌の育成実験にいたり、人間の血液の比率によく似ている輪島の塩は、精製塩や岩塩よりも、乳酸菌の育成量が多かったこと。発酵食品の決め手となる乳酸菌発酵には、ナトリウムとマグネシウムの微妙なバランスが関係していること。この発酵を促すミネラルバランスの塩は、輪島特有のものだろうと思った。そして、マグネシウムが酵素を活性化し、たんぱく質を分解して、うま味を出し、かつ、消化を助けることがわかったという話。


(12)  (13)  (14)  (15) (16) は、輪島の塩にはまっていき、輪島に旅行に行くことになり、そこから、瀬川から紹介してもらった三國清三シェフに世界料理オリンピック大会のジュニア部門で輪島塗の台や器を使いたいと頼まれ、東京と輪島の仲介役を果たし、輪島合宿を実施した話。


(17)  (18) は、当時の塩の会社の社長さんが脳腫瘍で塩作りを続けられなくなり、その製塩所を作った中道肇が舳倉島で作っている塩を後継商品にしようと決めた。しかし、当時、販売事業をしていた瀬川が、今後は自分は塩の啓蒙活動に専念すると決め、販売事業の後継者を探したけれど見つからなかった、という話でした。


さて、とうとう今回が最終回です。


岩塩よりも海の塩が常識となっているというフランスの医者が、日本が塩化ナトリウムだけの精製塩にしたときに、「日本は国をあげての人体実験をする気なのか」と言ったそうです。


塩の製造販売が自由化されたのに、まだ何も知らずに、昔からの塩化ナトリウムの塩を食べている人がほとんど。ほとんどの加工食品に今でも大量に使われている精製塩。


一方、世の中は、サプリメントや乳酸菌が大流行しています。


精製塩で調理された食事を食べて、ミネラルのサプリメントを飲むという矛盾。化学調味料でうま味をつけて、実際は、保存・流通のために、発酵を止めている味噌や醤油や漬け物を食べて、乳酸菌ヨーグルトを食べているという矛盾。


でも、この矛盾の生んでいる原因は、塩化ナトリウムだけの塩にあるのではないでしょうか。簡略化して図式化すれば、こんなふうになります。


精製塩の食事 + ミネラルのサプリメント = 体の調子がよくなる

精製塩の食事 - ミネラルのサプリメント = 体の調子がよくない


これでは、どんなにサプリメントに頼らないようにと言っても、頼ってしまいます。みんな、元気に健康でいたいのですから。


精製塩の料理 + 化学調味料 = おいしい

精製塩の料理 - 化学調味料 = おいしくない

 

これでは、いくら化学調味料が悪いと知っていても、やめられません。おいしくなければ続きません。うま味を求めるのは、人間の本能ですから。


でも、サプリメントも、化学調味料も、実は、根本を直さない対処療法をしているだけなのではないでしょうか。


癌に苦しむお年寄り。キレる大人たち。アトピーや花粉症に悩む人達。自律神経失調症のサラリーマン。精気のない若者。精神不安定な子供たち・・・。


日本人はこのままではダメになる・・・。日本はこのままではダメになる・・・。


子供達の未来のために、未来に生まれる子供達のために、1日でも早くどうにかしなければ・・・。


根本から変えなければ、おおもとを正さなければ・・・。


そして、数ある塩の中でも、この日本の事態を救えるのは、人の血液のミネラルバランスと同じ輪島の塩。乳酸菌を育成させる塩。食べ物の消化分解を促す塩。振りかけるうま味ではなく、素材を分解した本物のうま味を引きだす塩。体によくて、なおかつ、美味しい。


輪島の塩の料理 = おいしい = 体の調子がよくなる


この輪島の塩であれば、きっと根本を変えられる。日本人を救える・・・。


誰かが声をあげなければならないのに、その人がいなくなる・・・と思ったら、居ても立ってもいられなくなってしまったのです。


誰かがやってくれるのを待つのではなく。 それならば・・・、私がやろう、と。


そして、輪島には、日本を代表する輪島塗を世界に普及しようとしている漆器青年会の仲間もいる。輪島商工会議所の会頭、輪島市長、石川県知事もいらっしゃる・・・。私のことを東京者と阻害せずに、輪島の活性化につながることであれば、きっと受け入れてくださる、応援してくださるだろう、と思いました。

ITの仕事は他にもやる人がたくさんいる。でも、輪島の塩のプロモーションについては、他にやる人がいない。だったら、自分がやるっきゃない。


そして、私は、この輪島の塩を日本を代表する塩、世界に誇れる塩として、私の生涯の仕事にしよう、と決心したのです。2009年11月末のことでした。


・・・・


これが、25年勤めたIT企業を退職し、「株式会社美味と健康」を起業して、塩の名称を「わじまの海塩」と名付け、販売を始めた理由です。

ふう~。これで連載は終わります。19回まで続いてしまいました。


私の個人的な話に、長くお付き合いいただいて、どうも、ありがとうございました。「読んでます」のコメント、メッセージ、どうもありがとうございました。とっても励みになりました。




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