手汗を抑える・止める対策～自立訓練法～
異常な発汗を起こす原因のひとつと考えられていることに
自立神経のバランスが崩れ「交感神経が優位」になりやすい状態が関係していると言われています。
交感神経を落ち着かせ、自律神経のバランスを整える方法の一つに「自律訓練法」というものがあります。
「自律訓練法」とはドイツの精神科医シュルツが１９３２年に考案したもので、高ぶり過ぎた心の状態を落ち着かせ、
リラックスした状態を自宅で簡単に作り出せるセルフコントロール法です。
気持ちを落ち着かせる効果が期待できるので、精神性発汗による多汗で悩んでいる方にお勧めです。
日々のストレスを解消するつもりで、まずは軽い気持ちで挑戦してみてはいかがでしょうか？
＜自立訓練法の準備＞
●静かで落ち着ける場所で行ってください。
●途中で緊張したり、意識が他に行かないようにトイレなども事前にすませておいてください。
●からだを締め付けるもの（ベルトや時計、ネクタイなど）は外して、ゆったりした服装で行ってください。
●椅子やソファーなどに腰掛ける。もしくは、両脚、両腕をやや開いて仰向けに寝てください。
両手を軽く腿のうえにおいて、椅子に深くすわる。
頭のてっぺんから吊られているようなイメージで、背中を自然に真っ直ぐ伸ばす。
腰や背中、肩などが緊張しないことが大切。
ポイント：椅子にもたれ過ぎない。腰をそらさない。
足の裏を羽化にぴったりとつける。
リラックスした姿勢で座るようにしてください。
＜自立訓練法＞
自立訓練法は「身体の状態を感じる」ことが重要です。
以下の方法を行う際に心の中で数回唱えるようにするのですが、毎回同じ言葉を唱えるようにしてください。
例）「右手が重い。。。」
まずはリラックスするために、ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着けてください。
気持ちが落ち着いてきたら、軽く目を閉じて「気持ちが落ち着いている」と心の中で数回唱えます。
十分に気持ちが落ち着いたら次に進みます。
①手足の重さを感じる
最初は「右手」（利き手）に意識を向けて、右手の重さをただ感じるようにしましょう。
同時に、心のなかで「右手が重たい」と唱えます。
次に「左手が～」「右足が～」「左足が～」と順番に行っていきます。
肩や腕の余分な緊張が抜けて身体の微妙な感覚を意識できるぐらいリラックスすると、
自然と右手の重さを感じられます。
②手足の温度を感じる
リラックスして気持ちが落ち着いてくると、手足の温度が上がっていきます。
そのじんわりと上昇する手足の温度を感じましょう。
①と同じように「右手が暖かくなってきた・・・」「左手が・・・」と唱えるようにしてください。
①～⑥までを順番に進めていくのですが、①と②だけでも十分にリラックス効果があります。
まずは①と②をチャレンジしてみて、うまく出来るようになれば、③⇒④、、、と進めてください。
出来なくてもあせる必要はありません。
ゆっくりと、深く息をして、気持ちを落ち着かせてください。
③心臓の鼓動を感じる
④楽な呼吸をしている。
⑤お腹が温かくなってくるのを感じる
⑥額が心地よく涼しく感じる
＜ポイント＞
３分～５分程度を目安に行ってください。
ひとつだけ行う場合でも３分～５分。⑥まで行う場合も、 同じぐらいの時間で行ってください。
慣れてくれば①～⑥すべてを同時に体感するようになります。
朝、昼、夜の１日３回行うのが理想ですが、空き時間のリラックスできる時に行ってみましょう。
上記の自立神経訓練法を行った後は消去動作を行ってください。
＜消去動作＞
・両手をぐっと強く握ったら、パット開くを数回繰り返す。
・大きく伸びをする
・首や肩をよく回す
・からだをほぐすようにして、シャキッとする。
＜自立訓練法まとめ＞
初めはなかなかイメージすることが難しくリラックスした状態を作ることが出来ないかもしれませんが、
気落ちせず日を置いて繰り返してみましょう。
イメージすることに慣れてくると自然とリラックスを作りやすくなります。
自律訓練法はカウンセリングだけではなくて、心療内科などでも行っているところがありますので、
受診されてみるのもいいかもしれません。
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