当ブログでは、過去4回に分けて、旧時代型の税金である所得税、消費税、法人税を全て0%つまり廃止して、預金税を導入すると、社会全体の循環効率が良くなり、景気が良くなり、社会福祉も向上すると説明して参りました。
過去の記事を読んでいない方もいると思うので簡単に説明すると、預金税とは銀行預金に一定の税率をかけて税金として徴収する税金です。そして平成23年度の税収を基準に計算すると、銀行預金に3.8%の税率をかけて集めると、所得税、消費税、法人税を全て廃止しても、同じ金額の税収が集まるため、それらを全て廃止することが可能であることを紹介しました。
ところが、預金税の話をすると、多くの方が、次の疑問を持つことが分かりました。
1. 預金税があると、タンス預金して銀行に預けなくなるのでは?
2. 預金税があると、海外預金して国内に預けなくなるのでは?
しかし、実際には、そのようなことは起きません。それを説明します。
今回は「預金税を導入してもタンス預金に走る人が増えることはない」ことの説明をします。次回は海外預金に走らないことの説明をします。
冒頭に述べたとおり、平成23年度税収を基に検証した結果、銀行預金に対して税率3.8%の預金税を導入すると、所得税、消費税、法人税の全てを廃止することができました。
3.8%とは、どれぐらいの数字かというと、1億円 x 3.8%=380万円、です。
勘の良い方であれば、この380万円という数字を聞いただけで、タンス預金より、銀行に預けようと考えますが、ここでは丁寧に説明します。
仮に、あなたが1億円を持っているとします。
Case 1. 銀行に預けた場合
もちろん1億円を銀行に預けると年間380万円を支払うことになります。そして年間380万円で1億円のお金が安全に保管されることになります。更に全国各地のATMで自由にお金の出入金が出来るなど様々な特典を受けることができます。
Case 2. タンス預金した場合
年間380万円を惜しんで銀行預金せずに家にタンス預金するとします。当然、泥棒に盗まれる危険性が発生します。そのままにしておいたら不在中に盗まれるので泥棒対策を考えます。
Case 2-1. タンス預金を守るために警備員を雇う
警備員を雇うとします。年間380万円で雇えるの警備員はせいぜい1人です。金の匂いを嗅ぎ付けた構成員5名くらいの窃盗団が、あなたの1億円を狙い盗みに入ります。当然、1人の警備員では守りきれないでしょうから盗まれてしまいます。年間予算380万円で警備員を雇い資金を守る作戦は無理だと分かり、あなたは銀行に預けます。
Case 2-2. 堅牢な金庫を準備して保管する
窃盗団対策ですから、金庫ごと盗まれるような金庫ではなく、到底、運べないような備え付けの強固な金庫を想定しています。動脈認証から指紋認証まで揃い絶対に本人でしか開かないとします。そんな金庫を購入するのにいくらかかるかという問題はありますが、それには目をつぶり100万円くらいで購入できるとします。
そうすると、そんな堅牢な金庫を購入したということは裏を返せば、大金を保管するために違いないと、金庫屋も、購入した金庫を届ける配送業者も、金庫を設置する設営業者も、あるいは近隣住民も、果ては家族兄弟も考えます。当然、狙われます。そして、ある日、あなたがお金を出し入れしようと金庫の扉を開けた時、後ろからドンと殴られて気絶しているうちに気がついたら中身は空っぽでしょう。結果、あなたは銀行に預ける方が得だと気付きます。
Case 3. 3.8%以下の保管料金で保管してくれる保管業者が現れる
仮に年間2%で保管する業者が現れるとします。仮に一日二交代制で365日休みなし、常時10名出勤で合計20名の警備員で守るとします。警備員の給料は年収380万円で交通費支給なし社会保険なしとします。こんな条件で働く人は皆無だと思いますが、どうせ無理な話なので、とりあえず進めます。
すると年間人件費は、380万円 x 20名 = 7,600万円。保管料は年間2%ですから7,600万円を捻出するためには、仮に保管場所の家賃などのあらゆる費用が無料で人件費しかかからないとしても、7,600万円 x 50 = 38億円。38億円の現金を10人で守れるかというと無理です。結果、あなたはあなたは銀行に預ける方が得だと気付きます。
というわけで、預金税率3.8%が非常に安いことが分かります。僅か3.8%で、安全にお金が守れるわけです。つまり、3.8%=税金ではなく、実際には、3.8%=税金+安全保証料なわけです。分かりやすく英語で表現すると、3.8% is tax ではなく 3.8% is tax including security service fee になるわけです。加えて、全国ATMで自由に出入金も可能です。タンス預金では無理です。
現在の銀行制度とは、こうした面では極めて優れているのです。
では、次回、また会いましょう。
シリーズ【預金税】はコチラから
1. 消費税0%、所得税0%、法人税0%、全て廃止しよう
2. 所得税と消費税で税金を集める理由と、預金税がない理由
3. 時代遅れの所得税を廃止すると日本は最強国家になる
4. 数字で考える、所得税、法人税、消費税の無税化と、預金税
5. 預金税を導入してもタンス預金に走らない理由
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