時代遅れの所得税に感謝を述べて廃止すると日本は最強国家になる | pink's blog - 学校じゃ教えてくれない経済学

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お金のサイクルは【稼ぐ、使う、残す】と3つに大別できます。仕事をして稼いでくる。稼いだお金を使う。余ったお金を貯金する。

稼ぐに課税するのが所得税。使うに課税するのが消費税。ところが、残すに課税する税金がありません。何故でしょうか?

前回は、その理由のひとつとして、官僚や大企業による作為的な利権強化や合法的脱税のためであると説明しました。

今回は、そうした貴族階級による作為的な話ではなく、物理的なアプローチで説明をします。

その昔、通貨が未発達の時代、税金ではなく年貢と呼ばれていた時代、年貢は物で納めていました。「年貢=米」と考えておられる方も多いかと思うのですが、実は違います!ここは非常に重要なポイントです。

当たり前ですが、米が取れない地域もあります。例えば、海岸地域では米なんか取れません。しかしながら漁師になり魚を採ることはできます。そのような地域では何を年貢として納めるのかというと魚です。

つまり実は、年貢とは地域特性に応じて、米だったり、魚だったり、肉だったり、野菜だったりしたわけです。

そうすると、米には他にない特徴があることに気付きます。それは米のみが保存が利く保存食であるということです。魚も肉も野菜も保存が出来ません。魚を乾物にするとか塩漬けにするとかありますが、それでもたいして日持ちしませんし、昔は冷凍庫がないので冷凍食品にすることもできないのです。

以上を踏まえて、改めて、お金のサイクルと税金の種類を振り返りますと、

  • 所得税=発生ベース
  • 消費税=利用ベース
  • 預金税=保存ベース

となりますが、米以外のものでは保存ベースに対する課税が行えないということが分かります。通貨制度が未発達の時代において、年貢とは発生ベースで行うしかなかったのです。

つまり、所得税や消費税で税金を集めるという方法は、通貨制度が未発達な時代に、米や魚で年貢を納めていた頃の名残りに過ぎないのです。

そのような時代遅れの所得税や消費税を廃止して、預金税を導入すると、

  1. 公においては、税徴収のための無駄な仕事がなくなり、それらに関わる公務員は社会福祉など有意義なことに時間も労力も使うことができます。当然、医療、保険なども充実します。

  2. 個人においては、所得税も消費税も0%ですから使えるお金が増えます。確定申告も不要です。預金して税金を取られるぐらいなら使う方が良いということで消費に拍車がかかり経済の回転効率が良くなり景気も良くなります。

  3. 法人においては、税務申告の必要がなくなり、税金対策などの無駄な仕事もなくなり、有意義な商品開発やサービス向上などにエネルギーを傾けることができます。更には法人税は0%ですから、世界中から日本に投資が起きて景気が良くなります。

以上により、社会全体が、より生産高く、循環性高く、豊かに、効率良く、動くことになります。

税収不足を補うために消費税を上げるなどという話は、東京から大阪に行く時間を短縮するのに、新幹線がある時代に「馬車の馬を2頭から3頭に増やそうか4頭に増やそうか」と考えるような馬鹿げた話なのです。そうではなく「馬車で行くのを止めて新幹線に乗ろうよ」と言えば簡単に解決する話です。

情報通信技術の発達により、銀行預金は何時でも瞬時に的確に把握することが可能になりました。これは新幹線です。もう馬車で東京大阪を移動する必要はないのです。旧時代の税制度に「お疲れさまでした。今まで本当にありがとうございました。」と感謝を述べて、新たな税制度に移ればいいのです。馬車を降りて新幹線に乗ればいいのです。

こうしたことに人類が気付いて、実際に税制改革が行われるのに、あと何年かかるのか。その過程を楽しみながら明るく気楽に進んで行きたいと思います。未来は明るいのです。

シリーズ【預金税】はコチラから
1. 消費税0%、所得税0%、法人税0%、全て廃止しよう
2. 所得税と消費税で税金を集める理由と、預金税がない理由
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