「Ｎのために」第５話～沖縄の夜新たな恋から歯車が狂い出す

「Ｎのために」

第５話

沖縄の夜新たな恋から歯車が狂い出す

彼らはあの時罪を犯した。
偶然その場に居合わせたという４人には、
古いつながりがあった。

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奈央子）　結婚するの？安藤君と。

希美）　えっ、いや…。

奈央子）　考えるには早すぎる？

希美）　そうですね…。でも、お二人を見てたら、幸せ
　　　　そうで素敵だなあって。夫婦っていうより、恋人
　　　　同士みたいです。

奈央子）　彼がいないと私は何にもできないのよね。

　　　　　いつも甘えてばっかりで。

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希美）　ねえ、
　　　　安藤が住んでた島はさ、水平線見えた？
安藤）　水平線？

希美）　私が住んでた島はまっすぐな水平線が見え
　　　　なかった。他の島に取り囲まれてるって感じで。

安藤）　俺の島もそんな感じだったよ。

希美）　端から端まで水平線っていうの、
　　　　見てみたいね。

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希美）　お母さんに、会いたくないわけやないの。

　　　　会ったら、島にいた頃に引き戻されそうで怖い。

　　　　戻りたくない。

　　　　誰にも頼らんで一人で生きていきたい。

西崎）　誰の助けも借りないつもりか？

希美）　助けてって思った人は、いる…。

　　　　でも言えなくて…。

西崎）　そいつとか。罪の共有。
希美）　そう。罪の共有。
西崎）　今、どこで何してる？

希美）　元気で幸せにしてたらええな。

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希美）　ダイビングの途中に、奈央子さんが
　　　　パニック起こしたって話、したでしょ。

西崎）　うん。

希美）　奈央子さんのタンクのバルブ、少し、しめた。

西崎）　それでお近づきになれたというわけか。

希美）　気づいたらもう、手が動いてた。止められな
　　　　かった。うちの母親平気で嘘ついてたでしょ。
　　　　父親もそう。平気で人を傷つけたり。嘘ついて
　　　　も何とも思わない。私もそういう人間なのかな。

西崎）　親は親。子供は子供さ。

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高野）　年を取るごとに、ひどくなる考えがあります。
　　　　ふとすると、頭がその考えでいっぱいになる。
　　　　何でという…考えです。何で、妻がこんな事に
　　　　なったんか。何で自分だけが、何も知らんまま、
　　　　おるんか。どんな形であれ、真実を引きずり出
　　　　して、この考えを、終わらせたいんです。
　　　　諦めるわけにはいかんのですよ。

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一瞬であの頃の事が、よみがえってくる。

波の音、海の匂い、憎しみ、軽蔑、無関心、混乱…。

一度ついた嘘は、つき通す。

それが嘘を真実に変える、たった一つの方法だった。

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希美のママの破壊力ハンパないわぁ。怖い怖い。あ
の甘ったるい声で「希美ちゃぁあん」って言われたら、
体が硬直してしまう気持ちがよ～く分かる。ある種の
毒になる親って、まさにあんな感じなんだろうなぁ…。
子供の親に対する愛情を餌に、罪悪感を植え付けな
がら同情を引く。弱さを武器に優しい子供を支配しよ
うとする、甘ったるい毒で出来た、依存心のかたまり。
オカルトメークの一つもないというのに、母親が希美
の部屋にやってくるシーンの怖かった事怖かった事。
山本未来がはまり役で。怖い母親が上手すぎる～。

相変わらず過去の時間、西崎、安藤、希美の場面が
キラキラしていて、ほっとします。希美とは正反対な、
男性に頼らないと生きていけない女、奈央子との距
離も近くなっきて、事件の関係者がそろってきました。

料亭「さざなみ」の放火犯人は、原作では明らかにさ
れていないらしく、原作にないキャラ、高野夫婦が描
かれているという事は、ドラマでは謎が明かされるの
かも～と期待。想像している犯人と合っているのか、
答え合わせしてみたい。そんな楽しみも出てきました。

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