フレディVSジェイソン
ホラー映画界の2大アイドル、悪夢を操る鉄の爪の殺人鬼フレディとホッケーマスクの殺人鬼ジェイソンの直接対決がついに実現。製作は『13日の金曜日 』1作目の監督ショーン・S・カニンガム。
【STORY】
エルム街の惨劇から10年、エルム街の住民たちは殺人鬼フレディの存在を忘れようとしていた。人々の恐怖を糧に生き続けるフレディは、思うように動けないことに危機を感じ、殺人鬼ジェイソンを操って再びエルム街を恐怖に陥れようとしていた。現在のフレディの屋敷には高校生のローリが父親と2人で暮らしていた。ある夜、ローリは父の留守に友人を家に招くが、そこへジェイソンが現れ、友人たちは惨殺されてしまう。再びエルム街にフレディの存在が復活しようとしていたが、ジェイソンの力はフレディの予想を超えて制御不能となり、ジェイソンは一人で殺戮を続ける…。
【REVIEW】
交わることのないと思われたホラー映画の両巨頭の夢の対決が実現した。ホラー映画ファンにとっては、決して無視できない作品である。
本来は本当に実現不可能であったが『13日の金曜日
』シリーズの配給元であったパラマウントがシリーズ8作目『ジェイソンN.Y.へ
』で製作権・配給権を手放し、『エルム街の悪夢
』シリーズのニューラインに売却したために実現した企画。
シリーズ9作目『ジェイソンの命日
』のラストでは、鉄の爪を付けたフレディの手がジェイソンのマスクを地中に引きづり込むシーンがある。
「夢の世界の殺人鬼」と「現実の世界の殺人鬼」という違う土俵を主戦場にしている2人がどう戦うのかが注目されたが、なかなかうまくまとめたのではないか。脚本づくりには相当苦労したらしい。だよね。
物語の舞台はエルム街。人々がフレディを恐れ、悪夢を支配することで活動が可能であったフレディだが、惨劇から時が経ったため誰もがその存在を忘れようとしていた。「あの人は今?」状態の悲しいフレディ。
力を失い「なんとかせねば」と思いたったフレディは同業のジェイソンに白羽の矢を立てるのである。ナイスな設定。
宇宙から無事帰還?して(しかも未来からタイムスリップ?)、さらにはなぜか埋葬されているジェイソンを蘇らせるのである。
そして、まんまとジェイソンを操り、エルム街を再び恐怖のどん底に陥れかけた矢先、あのジェイソンがいつまでも素直に従うはずもなく、易々とフレディの手から離れてしまうのである。
ストーリー展開がよくわからないとか、その他の登場人物のキャラ設定が浅いなどの批判があるようだが、そんなことを気にしてはいけない。よくわからないことは確かだが、この作品はホラー映画界の2大アイドルの戦いを観る作品なのである。
戦いの舞台も「夢の中」と「現実世界」の2ラウンドあり、結局勝ったのはどっちなのか曖昧なラストは、イメージダウン?につながらないように双方に花を持たせている。
そしてその戦いに巻き込まれた登場人物たちは、寝ても起きても殺人鬼に付きまとわれ、ひたすら恐怖する役目なのである。それでいいじゃないの。
しかし、フレディとジェイソンという2人の殺人鬼から同時に狙われた主人公たちは、ホラー映画史上最大の災難に見舞われたといっても過言ではないだろう。
とにかく『エルム街の悪夢 』と『13日の金曜日 』の両方を観ていないと、2人の殺人鬼のキャラや世界観がわかりづらいこともあるので、まずはこの2シリーズをある程度観てからにすることをおススメしたい。
ところで、ニューラインは『悪魔のいけにえ 』の権利も持っているが、レザーフェイスを交えたトライアングル大決戦はあるのだろうか…。
●関連作品・記事
『エルム街の悪夢
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『エルム街の悪夢2 フレディの復讐
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『エルム街の悪夢3 惨劇の館
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『13日の金曜日
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『13日の金曜日 パート2
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『13日の金曜日 パート3
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『13日の金曜日 完結篇
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『新・13日の金曜日
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『13日の金曜日 パート6 ジェイソンは生きていた
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『13日の金曜日 パート7 新しい恐怖
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『13日の金曜日 パート8 ジェイソンN.Y.へ
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『13日の金曜日 ジェイソンの命日
』
『ジェイソンX 13日の金曜日
』
【MARKING】
オススメ度:★★★★★★★★8
えげつない度:★★★★4
エルム街とクリスタル湖が案外近いね度:★★★★★★★★★9
禍々しい度:★★★★★★★7
【INFORMATION】
・原題:FREDDY VS. JASON
・製作年:2003年
・製作国:アメリカ
・監督:ロニー・ユー
・製作:ショーン・S・カニンガム
・製作総指揮:ダグラス・カーティス
・脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー、ダミアン・シャノン、マーク・スウィフト
・出演:ロバート・イングランド、ケン・カージンガー、ジェイソン・リッター、モニカ・キーナ、ケリー・ローランド、ロックリン・マンロー、キャサリン・イザベル ギブ 、ブレンダン・フレッチャー、クリス・マークエット
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