13日の金曜日　パート7　新しい恐怖

低予算ながら大ヒットし、もっとも有名なホラー映画のひとつになった『13日の金曜日』の第7弾。前作までのトミーとの闘いが終わり、新たに超能力を持った少女との闘いを描く。

【STORY】
クリスタルレイク湖畔で暮らす超能力を持った少女・ティナは、ある夜、両親の喧嘩に耐えかねて家を飛び出す。そして追いかけて来た父親を誤って超能力で湖の底へと沈めてしまう。4年後、クリスタルレイクへ戻ってきたティナは、父親の沈んだ湖に向かって生き返るように念じる。しかし念力で甦ったのは父親ではなく、かつて湖へと沈められ死んだと思われていた殺人鬼・ジェイソンであった。そして、次々とキャンプ場に訪れた若者達を殺害していくジェイソン。その脅威はティナにも及び、自らの超能力を武器にジェイソンとの闘いに挑む。

【REVIEW】
さて、3作にわたって激戦が繰り広げられたトミーVSジェイソンの物語も終焉を迎えた。
しかし今度はジェイソンにとってシリーズ最強の難敵が現れることとなるのである。

さて物語は、トミー（とうかメイガン）がジェイソンを湖の底に葬り去った直後？からはじまる。
位置関係が定かではないが、同じくクリスタルレイク湖畔に暮らしていた超能力少女・ティナは、両親の喧嘩に耐えかねて父親を湖の底へ沈めて殺してしまう。それがきっかけで心の病を抱え、4年後に治療という名目で再びクリスタルレイクに戻ってくる。戻るやいなや、さっそく湖に繰り出し、父親が甦るように願うのである。父親が湖の底に放置されているはずがないが、湖の底に向かって必死に念力を送るのである。そしてまんまと湖の底に葬られていたジェイソンを蘇らせてしまうのである。

驚いたティナはその場で気絶。だがジェイソンはティナは殺さない。ジェイソンは、大人の事情で子どもは殺さないが、気を失ったり意識のない人間も殺さないのだろうか。ジェイソンに遭遇したら死んだふりをすることをおススメする。熊かっ！

そういえば甦ったジェイソン、前作とまったく服装が違っている。いつの間にお色直しをしたのだろうか。
しかし今回のジェイソンは非常にスタイリッシュ。骨とかが見えて半ミイラ化している造形もなかなかだし、マスクには以前やられたナタの跡もある。首には湖に沈められた際の鎖も巻きついていて非常に生々しい。
首に巻きつけられたコードは即刻引きちぎるシーンがあるが、鎖は外そうとしないので、どうやらジェイソンはこの鎖は気に入っている模様。
久しぶりに素顔のご開帳も見られたし。

そして今回もクリスタルレイクには若者たちがキャンプをしに集まってくる。ティナが暮らす家の隣にも若者たちが誕生パーティーのために訪れていた。
甦ったジェイソンは早速、森の中にテントを張っている若者たちを行きがけの駄賃とばかりに殺害。このシーン、最初にジェイソンがテントに近づくカット。どうみてもその後のテントの形と違う。おそらくこのカットだけ『完結篇』の使い回しではないかと思われる。

ティナとニックの恋物語やそれを邪魔しようとする小悪魔系ギャルのメリッサ。治療と称しティナの超能力を研究して名誉を得ようと目論むクルーズ医師との攻防。たいした役目を果たさぬまま、しなやかに殺されていく隣の家の若者たち。などなど、ちょっとした人間ドラマはあるものの、結局はほとんど血祭りにあげられ、予想通り超能力者VS無敵の殺人鬼というクライマックスへ突入するのである。

ティナの超能力は何でもありで、さすがのジェイソンも苦戦を強いられる。しかしさすがのジェイソン、ティナの攻撃を耐え忍ぶ。そしてラストは湖から甦ったティナの父親によってジ・エンドである。
おいおい！父親やっぱり湖の底の放置されてたのかよ！とツッコミを入れたくなるシーンであった。

ちなみに、この作品でジェイソンは記念すべき100人斬りを達成したらしい…。

【MARKING】
オススメ度：★★★★★★★7
えげつない度：★★★★★★6
うっかり超能力に注意！度：★★★★★★★7
禍々しい度：★★★★★★6

【INFORMATION】
・原題：FRIDAY THE 13TH PART VII: THE NEW BLOOD
・製作年：1988年
・製作国：アメリカ
・監督：ジョン・カール・ビュークラー
・製作：イアイン・ペイターソン
・脚本：ダリル・ハネイ、マヌエル・フィデム
・出演：ラー・パーク・リンカーン、テリー・カイザー、ケヴィン・ブレアニック、スーザン・ブル、ジョン・オトリン、ケイン・ホッダー

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