○このブログの構成
【STORY】 作品のあらすじ
【REVIEW】 作品の感想
【MARKING】 作品の評価(独断と偏見)
【INFORMATION】 原題、製作年、スタッフなど
※ネタバレしていることもありますので、ご了承ください。

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2016-12-03 16:32:16

アイアムアヒーロー

テーマ:JAPANESE

花沢健吾のベストセラー同名コミックを、大泉洋、有村架純、長澤まさみ主演で実写映画化したゾンビパニックホラー。監督は『GANTZ』『図書館戦争』シリーズの佐藤信介。

 

【STORY】

漫画家アシスタントとして冴えない日々を送る鈴木英雄。ある日帰宅した英雄は、変わり果てた姿の恋人に襲われる。何とか脱出した英雄だが、街中で人が人を襲う惨状を目撃する。女子高生の比呂美と出会い、標高が高いところは感染しないという情報を頼りに富士山をめざすが…。

 

【REVIEW】

ゾンビ作品の邦画として、非常に気合いの入ったクオリティーの高い、十分な予算を得られたと思わせる作品。

ちなみに、わたくしは原作漫画を単行本を買って読んでいる派である。なぜか11巻だけ2冊ある。

 

冴えない漫画家アシスタントの鈴木英雄。てっこという愛称の彼女と、彼女のアパートで同棲中。ちなみに原作では英雄のアパート。

15年前に漫画の新人賞を獲得したことで、中途半端に夢を追いかけざるを得ない状況で今日までアシスタント業務を続ける英雄。出版社に作品を見せても相手にされない。原作のペンネームは「鼻糞林檎」だが、本名の「鈴木英雄」となっている。同じく新人賞を獲得した中田コロリは、今や売れっ子漫画家。

そんな状況に、ついに三行半を突きつけたてっこは英雄をアパートから追い出す。ちなみに英雄の趣味はクレー射撃のようで、猟銃を所持している。

この猟銃が文字通りこの作品の最大の武器にして、銃社会ではない日本でゾンビが発生した場合に切り抜けられる方法のひとつとなるのである。

 

翌朝。英雄はいつものように漫画家の松尾のもとでアシスタント業務。そこへ、てっこから電話。どうやら、酷いことをしたと謝っているようである。徹夜業務を終えた英雄は、てっこのアパートへ行ってみる。

玄関にはカギがかかっていた。玄関に設置されている郵便受けのドアから中を覗いてみる。ベッドに横たわっているてっこ。ハエが飛ぶ音。起き上がる。痙攣。こちらへゆっくり這ってくる。そして玄関の扉が開いて襲ってくる。なかなかの迫力。

室内へ引きずり込まれる英雄。揉み合った末、新人賞のトロフィーがてっこの頭に串刺し。初めて新人賞の栄誉が役立った瞬間であった。

 

驚いて逃げ出す英雄。仕事場へ舞い戻る。そこには、アシスタントの先輩が血染めのバットを持って立っていた。傍らには血だらけで倒れている別のアシスタント。そして松尾も登場。すでにゾンビ状態。先輩は松尾もバッドで殴打。頭を破壊しなければならない、噛まれると血液感染するという情報をこの先輩が殴打しながら説明してくれる。

しかしこの先輩も噛まれており、ゾンビ化。自らカッターで首を切るという潔い最期。

 

ちなみに今回のゾンビだが、ZQN(ゾキュン)と呼ばれている。走ったり跳んだりと身体能力は高く、音に過敏に反応して非感染者を襲う。習性として、以前の生活習慣や行動様式に関連した言動が見受けられる。

 

仕事場を逃げ出す英雄。街は逃げ惑う人々とそれに襲いかかるゾキュンで修羅場。空には多数の軍用機が飛んでいる。

止まっているタクシーに乗り込もうとする英雄。ここで女子高生・比呂美と遭遇。原作ではもう少し先の樹海の中で遭遇する。そしてその場に居合わせた男とともにタクシーに乗り、出発。

しかし、その男は噛まれておりゾキュン化。運転手噛まれる。格闘の末、男はタクシーの外へ放り出されるが、運転手がゾキュン化して暴走。停まっている車に激突して横転するのであった。

 

無事だった2人は森の中の神社へ避難。スマホのネット情報によると、標高が高いところでは感染しないらしく、富士山をめざすことに。

ここで、比呂美が2日前に赤ちゃんに噛まれていたことが発覚する。赤ちゃんには歯が無く、甘噛みだったようで急激な感染には至っていない模様。

しかし富士山をめざし樹海の中を歩いている道中に比呂美ゾキュン化。逃げる英雄。目前に別のゾキュン。襲われて絶体絶命のところを比呂美が救出する。

どうやら比呂美は完全なゾキュンではなく、人間との中間のような状況。外見は片眼だけゾキュン風で、ゾキュン並みの高い身体能力を得たようである。

ちなみに変異した片眼は、原作では右目だが劇場版では左目。大人の事情か、有村架純の利き目の問題か。

 

その後も行動を共にする2人。数日後、たどり着いたのは富士山の麓にあると思われるアウトレットモール。王道パターン。

ここでまた襲われる英雄たち。これを助けたのは、我らが長澤まさみ演じる藪。看護師。その仲間たちと合流。屋上で生活用具を支給され居住することに。

しかしここでひと悶着。地下1階にあるらしい食料庫に向かう作戦。リーダー格の井浦が、英雄の猟銃を差し出すように要求。拒否する英雄だが比呂美を人質に取られ観念。

しかし仲間同士で銃を奪い合うイザコザが起こり、最終的にサンゴという男が銃を奪いリーダー交代。

 

食料庫へ向かう一行。丸腰の英雄も。地下の暗闇を進む緊張感。突然照明が照らされ、食料庫発見。大喜びの一行。しかしこれは元リーダー井浦の罠だった。

井浦は一行を離れ、コントロールセンターのような場所にいた。大音量で音楽を流す。集まるゾキュン。襲われる一行。

 

時を同じくして、陸上競技の走り高跳びの選手だったと思われるゾキュンが、幾度もの失敗を経て屋上に到達することに成功。

屋上の一行も襲われ壊滅状態。

 

一方、食料庫で襲われた英雄は1人ロッカーの中に隠れていた。やられたメンバーが落としていった無線で、屋上の藪と比呂美が生きていることを知り脱出。無事合流。

ここで井浦が登場。いつの間にかゾキュン化している。やられたメンバーが放置していた猟銃を取り戻していた英雄がとうとう発砲。井浦の頭木っ端みじん。

 

安心したのも束の間、大量のズキュンが押し寄せる。ここで、英雄がゾキュンを猟銃無双。途中、ゾキュンに腕を噛まれるが、アウトレットに売っていたロレックスの腕時計を山ほど装着していたため助かる。

残らずゾキュンを倒したかに見えたが、最後に現れたのが高跳びゾキュン。こいつがラスボスか。

何発か外して弾切れ、遠くに落ちている銃弾を取りに行くハラハラシーンを経て発砲。命中。しかし起き上がるお約束。最後は発砲ではなく、銃を振り回してホームランスイングで高跳びゾキュンを倒す。

比呂美「ヒーロー」と呟く。

 

3人は井浦が持っていた車で脱出。ここで藪が、私の名前は小田つぐみと告白しておしまい。

 

状況的に仕方ないが、ラストの大量ゾンビの処理を猟銃1丁で済ますのは、ややもったいないような・・・。

とはいえ、ゾンビ造形のクオリティは高く、コミック8巻くらいまでの内容だが原作の良さも反映されていて、楽しめる作品である。何よりキャストが良い。

 

藪の活躍がもう少し見たかったという人も多いかと思うが、『アイアムアヒーロー はじまりの日』と題した藪が主人公のスピンオフ作品があるので、そちらを観てほしい。

 

 

【MARKING】

オススメ度:★★★★★★★★8

えげつない度:★★★★★★6

ゾンビ映画にもっと予算を!度:★★★★★★★★★9

禍々しい度:★★★★★★★★8

 

【INFORMATION】

・製作年:2016年

・製作国:日本

・監督:佐藤信介

・製作:市川南

・エグゼクティブプロデューサー:山内章弘

・プロデューサー:山崎倫明、城戸史朗

・原作:花沢健吾『アイアムアヒーロー』

・脚本:野木亜紀子

・特殊メイク:藤原カクセイ

・出演:大泉洋、有村架純、長澤まさみ、吉沢悠、岡田義徳、片瀬那奈、片桐仁、マキタスポーツ、塚地武雅、風間トオル、徳井優

 

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2016-11-05 16:13:38

ラザロ・エフェクト

テーマ:OCCULT & GHOST

死者を蘇らせる禁断の研究に取り組む医療チームに訪れる恐怖を描く。監督は『二郎は鮨の夢を見る』で注目を集めたデヴィッド・ゲルブ。プロデューサーは『パラノーマル・アクティビティ』シリーズのジェイソン・ブラム。

 

【STORY】

フランクと婚約者のゾーイが所属する研究者チームは、死者を復活させる「ラザロ血清」の研究に取り組んでいた。しかし、ある実験中の事故でゾーイが感電死してしまう。フランクは仲間の反対を押し切りゾーイにラザロ血清を投与。ゾーイは奇跡的に息を吹き返すが彼女の身体に異変が起こり始める…。

 

【REVIEW】

低酸素による脊髄反射によって、脳死状態の患者が自発的に手や足を動かす状況を「ラザロ徴候」と呼ぶらしい。

この作品は、「ラザロ徴候」をモチーフに描かれたようである。

ちなみにラザロとは、新約聖書でイエスによって死から蘇ったユダヤ人の名前である。

なぜか死体蘇生ものを好んで観てしまうので、公開当初から注目していた作品である。

 

カリフォルニア州聖パテルヌス大学。ラザロ計画と呼ばれる、死者を復活させる研究に取り組むフランクと婚約者のゾーイ率いる研究チーム。

別の研究の思わぬ産物として発見されたラザロ血清。脳に投与し、電気刺激を与えることで、死者が復活するかもしれないというのである。

研究チームはその他2人を含めて4人。そこに実験内容をビデオ録画するために呼ばれたエヴァの5人が今回の騒動の渦中となったメンバーである。

ちなみにゾーイは幼少期に火事にあったためか、毎晩のように悪夢に魘されるという伏線が早々に提示されるのであった。

 

ひとまず犬で実験。無事生き返る。なぜか両目の白内障まで完治している。

生き返った犬は、劇的なカムバックを遂げたということでロッキーと名付けられ、フランクとゾーイが暮らす住居で飼われることに。

しかしロッキー、なぜかずっと元気がない。食欲もない。そしてゾーイが寝ている枕元に現れ、じっと彼女を眺めている。一体どういうことか。

フランクとゾーイが出勤する際には、ロッキーも一緒に大学に連れて行く。ところが研究室の中で檻から抜け出し突然凶暴化するロッキー。

検査をしてみると、脳内で新たな神経回路が驚異的な早さで生成されているらしい。

 

ここで思わぬ反対勢力が登場。クライロニス製薬。どうやら実験データを外部からハックしており、大学に圧力をかけたらしい。この研究のスポンサーになっていた企業を買収し、実験の成果は我々のものと主張してデータやサンプルを没収してしまうのである。

 

歴史的な研究成果を横取りされた研究チーム。しかし密かにラザロ血清を隠し持っていた。実験結果が公表される前に、自分たちの手柄であることを周知させるために再度実験を行うことに。

大学の研究室に忍び込む一行。別の犬の死体で実験開始。

ところが、あろうことかゾーイが電源スイッチを入れる際に感電し、懸命の蘇生処置もむなしく死亡してしまうのであった。

絶望の婚約者フランク。あろうことかゾーイにラザロ血清を投与し蘇生させようとする。他のメンバーは必死に止めようとするが、狂気の科学者に変貌したフランクは蘇生を強行するのである。

 

ゾーイ復活。最初の言葉は「わたし、死んでた?」。

 

しかしゾーイもロッキーのように元気がない。死んでいたことを自覚しつつ蘇ったのだから無理もないが。

MRI検査をしてみると、血清の効果がまだ残っている。ロッキーと同じく神経活動が異常に活発。人は脳を一度に10%しか使わないが、ゾーイのそれは全体を使っているらしい。

人の考えが読めたり、遠くのペンを念力で動かせる特殊能力を授かるゾーイ。

どうやら血清の影響で脳が驚異的な進化を遂げ、いわゆる第6感が働き、こういった特殊能力を発揮できるようである。

 

研究チームの1人がクライロニス製薬に監視されていることを察知し、一行は研究所を離れようとするが、ゾーイの姿が見えない。

その頃ゾーイは、別の研究員を捕まえて念力でロッカーの中まで吹っ飛ばし、そのロッカーをペチャンコにして研究員を殺していたのであった。

 

停電が発生し、電子ロックのためにドアは開かず、閉じ込められる一行。

ゾーイは、さっき殺された研究員をどうしたのかと詰め寄る別の研究員の口の中にペンを放り込んで窒息死させる。

止まらないゾーイの暴挙。

室内のソファーや椅子を空中に浮遊させて、残されたフランクとエヴァに向けて飛ばす。

これは手に負えないと、フランクは動物を安楽死させる薬品を注射器に投入し、ゾーイを迎え撃つことに。

ゾーイに愛していると近づくフランクだが、ゾーイはフランクのウソを見抜いて瞬殺。怪力にもなっている。

 

最後に残ったエヴァ。旧約聖書ではエヴァ(イヴ)は最初の人間だが、ここでは最後の人間になってしまうはめに。ビデオ係なのにとんだ災難である。

ゾーイと対面。もはや人間離れした風貌。

ここでゾーイの意識の中と思われる世界に引き込まれるエヴァ。

火災現場、廊下に立ち尽くす少女、ドアの下から覗く焦げた手・・・。

そこにいる少女を若き日のゾーイと思ったエヴァは話しかける。少女は何かを握りしめており、指を開くとそこにあったのはマッチ。ゾーイが放火犯だった?

エヴァの説得に応じ、焦げた手が見えた閉ざされたドアを開ける幼少のゾーイ。過去のトラウマから解放された瞬間だろうか。

 

ここで現実世界へ。エヴァは注射器をゾーイの胸に突き刺していた。

我に返ったゾーイは、ごめんなさいと言いながら倒れ込む。

しばらくして防護服を着た救護スタッフが到着。エヴァは、助かったとばかりにスタッフに抱きつく。しかし、倒れているはずのゾーイの姿がないことに気づく。よく見ると抱きついているのはスタッフではなくゾーイだった。

ゾーイはエヴァの首をブリンと捻り瞬殺。

 

その後ゾーイはフランクの死体にラザロ血清を投与して電気刺激。フランク復活。

同じ苦しみをフランクにも与えようというのだろうか。

おしまい。

 

『フランケンシュタイン』、『死霊のしたたり』、『ペット・セメタリー』・・・。

今回も死体蘇生は失敗に終わった。神や倫理に背くのではなく、技術的にちゃんと蘇生しないからである。

 

再生医療の研究は世界中で行われているだろうが、いつの日かちゃんと再生できる日が来るのだろうか。

そうなると、今回のような怖いお話が無くなってしまうのではあるが。

 

 

【MARKING】

オススメ度:★★★★★★6

えげつない度:★★★★4

ゾーイは鮨の夢を見ない度:★★★★★★6

禍々しい度:★★★★★★★7

 

【INFORMATION】

・原題:THE LAZARUS EFFECT

・製作年:2015年

・製作国:アメリカ

・監督:デヴィッド・ゲルブ

・製作:ジェイソン・ブラム、ジミー・ミラー、コーディ・ズウィーグ

・製作総指揮:マット・カプラン、ジャネット・ヴォルトゥルノ=ブリル、ルーク・ドーソン、グロリア・ファン

・脚本:ルーク・ドーソン、ジェレミー・スレイター

・出演:マーク・デュプラス、オリヴィア・ワイルド、ドナルド・グローヴァー、エヴァン・ピーターズ、サラ・ボルジャー

 

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2016-09-19 14:26:57

残穢 -住んではいけない部屋-

テーマ:JAPANESE

作家・小野不由美の第26回山本周五郎賞受賞作『残穢』を映画化。主演は竹内結子と橋本愛。監督は『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』の中村義洋。

 

【STORY】

怪談雑誌で読者の体験談をもとにした短編を連載している小説家の「私」。ある日、女子大生の久保さんから住んでいる部屋で奇妙な音がするという手紙を受け取る。久保さんと連絡を取り、調査を開始する「私」。そのマンションには、いくつも人が居着かない部屋が存在した…。

 

【REVIEW】

日本の夏、金鳥の夏、怪談の夏・・・。

夏も終わりかけだが、日本の怪談もの作品。

 

原作は、人気作家の小野不由美の同名小説。監督は『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』の中村義洋。我々にとっては『ほんとにあった!呪いのビデオ』シリーズの方がおなじみかもしれない。

 

作品タイトルの『残穢 -住んではいけない部屋-』。

文字通り、穢れが残った部屋で怖いことが起きてしまう物語である。

 

主人公の「私」は小説家。怪談雑紙で読者からの体験談を基に短編を連載していた。

あるとき、すべての始まりとなる手紙が届く。手紙の主は久保さん。建築学科の女子大生。JD。ミステリー研究会の部長も務めているようである。

久保さんの手紙によると、学生寮を出て一人暮らしを始めた築10年で5階建ての「岡谷マンション」202号室で、何かを擦るような音がするというのである。

音のする場所は畳の部屋。そこを誰かがずっと同じ場所をホウキで掃いているようだとのこと。

 

それから数ヵ月後、久保さんから続報が届く。擦る音は依然として聞こえているが、畳の部屋を向いて座っているときは音がしないことが判明。しかし引き戸を閉めると聞こえてくるらしい。久保さんが素早く引き戸を開けると、着物の帯のようなものが一瞬目に入るのであった。

 

2人はメールでやりとりを続ける。

上記現象は、着物を着た人が帯締を解き首吊り用の紐に利用。首を吊ったときに帯も解け、死体はブラブラ。解けた帯が畳まで達し、擦れた音を出し続けていると推測される。

 

徐々に興味を持ち始めた「私」。過去にも同じような投書があったことを思い出す。調べてみると、同じ「岡谷マンション」の405号室。2年前。

同じく掃くような音。子どもが天井を指差し「ブランコ」とつぶやく。そして人形の首に紐を通して「ブランコ」といいながら遊び出す。その後引っ越した模様。

 

横並びでも縦並びでもない2つの部屋になぜ共通の現象が起こったのか。

久保さんは、不動産屋に確認へ。202号室でも、その他の部屋でも、過去に自殺や死亡事故は起こっていないとのこと。

その後、久保さんの隣の部屋201号室に家族3人が引っ越してくる。

 

それから半年後、久保さんから作家に知らせ。

202号室の前の住人の消息が判明する。梶川氏。職場へ話を聞きに行くが、1年前に死亡していた。どうやら「岡谷マンション」に引っ越したあたりから人が変わり、「岡谷マンション」から別のアパートに引っ越した後、自殺したらしい。

引っ越した方がよいか悩む久保さん。ある日、マンションに帰宅すると隣の201号室の奥さんがやつれた表情で出てくる。このあたりに空き巣とか放火事件があったか、と聞いてくる。引っ越してきてからイタズラ電話に悩まされているらしい。公衆電話から、今一人ですか、今何時ですか、消化器ありますか、など。

 

これはマンション全体がおかしいのでは、と考えた久保さんは「私」に連絡。マンションが建ってから自殺はなかったが、建つ前に自殺があったのだろうか。

「私」は「岡谷マンション」へ行き、久保さんと初対面。マンションが建つ前のことを調べ始める。「岡谷マンション」が建つ前は駐車場、その前は空き地だが一角に小井戸家。小井戸氏は一人暮らしの老人で、家はゴミ屋敷。知らないうちに死亡していたらしいが、極度に隙間を嫌って空間をゴミで埋めていたらしい。

しかし問題はそれより前。この敷地が2軒の家だった頃。高野家。娘の結婚式の日、式直後に母親が着物姿のまま首吊り自殺をしていた。あの擦る音である。

高野家を調べると、自殺した母親は式の前からおかしかったようである。赤ん坊の声が聞こえるとしきりに訴え、近所ぐるみで赤ん坊を泣かせていると妄想。

202号室の前の住人だった梶川氏も赤ん坊の声に悩まされていたらしい。久保さんは赤ん坊の声は聞いていないようだ。小井戸氏は聞いていたのであろうか。

 

久保さんは原因がわかり部屋を出ることに。

自殺した高野家の母親は、赤ん坊の泣き声とともに、床から赤ん坊の首がいくつも湧いて出ると話していたらしい。

この話を聞いた作家仲間から似たようなエピソードがあるとして、千葉の嬰児殺し事件の資料が「私」のもとへ送られてくる。

 

嬰児殺しの現場は廃屋となり、有名な心霊スポットとなっていたらしい。赤ん坊の首がいくつも出てくるというエピソードで名を馳せた。今は取り壊されたらしい。

この事件の犯人は女。自ら子どもを産んでは殺していたようである。しかもこの犯人は過去にも別の場所で犯行を繰り返していたようで、その場所が「岡谷マンション」が建つ場所だったというのである。やっとつながった。

 

嬰児殺し→高野家→小井戸家→梶川氏→久保さん。

ここまで穢れが連鎖していると、さらに前からも続いているのではと思った「私」と久保さんはさらに調べてみることに。

するとたどり着いたのが、吉兼家。

また作家仲間からの情報。吉兼家には、精神病患者を自宅で監置するための座敷牢が設置されていたらしい。監置されていた人物は、自分に「焼け、殺せ」と命じる声が聞こえるとして、家族に暴力を働いていたようである。また監置されてからも、座敷牢の便所の穴から抜け出し、床下を徘徊するのを好んでいたという。

嬰児殺しの女も、床下から「焼け・殺せ」という声に命じられたという旨の証言をしていたらしい。またつながった。一体どこまで遡るのか? そして「焼け、殺せ」とは何のことなのか? そしてややこしい。

 

吉兼家の墓がある寺へ。住職に聞くと、精神病患者だった人物は墓には入っておらず、最後に墓に入ったのは、その継母である三善(みよし)。彼女の1周忌に嫁入り道具であった婦人画を供養した記録が残っていた。その絵は時おり顔が醜く歪むという曰く付きだった。絵の顔が歪むときは、風の音と多くの人の呻き声が聞こえるという。そして「焼け、殺せ」という声を聞いたものは呪われるらしい。

 

三善の実家は九州の奥山家。炭鉱を経営していたが、100名以上が死亡する火災事故があったらしい。これが元で奥山家は途絶えたとのこと。「焼け、殺せ」はこの事故で焼死した者たちの怨みの言葉だったのである。

最後の当主は家族を皆殺しにして自殺したといわれている。彼も「焼け、殺せ」という声を聞いたのだろうか。

 

奥山家の家がまだ九州にあるらしいと聞いた「私」と久保さんは向かう。作家仲間とその知り合いで心霊マニアの男と一緒に。

心霊マニアの男によると、奥山家のエピソードは奥山怪談と呼ばれ、心霊マニアの間では伝説的な話らしく、ハイテンションで同行しているようである。

 

家に着いた一行。入ってはいけないといわれているらしい部屋へ。その部屋には仏壇とその向かいに神棚。奥の部屋には同じ間取りがもう1セット。さらに奥の部屋。部屋一面に貼られたお札。そして血だまりらしき跡。神にも仏にもすがった当主。それでもダメで日本刀で自殺していたようだ。

見届けた一行は帰ることに。

 

奥山怪談は、様々な形で派生して現在も語り継がれている。

久保さんの隣に住んでいた家族は、引っ越し先で夫が妻と子どもを殺し部屋に火をつける無理心中。

久保さんは、引っ越し先のアパートでまた音がするらしい。その後社会人生活をスタートさせた。

過去に投書した405号室の住人は、引っ越し先ではおかしなことはないといっているが、娘の誕生日のホームビデオにはロウソクを消す瞬間に赤ん坊の大きな顔が映っている。赤ん坊の声も聞こえている。

他の住人も、何事もないといいつつ、子どもたちは天井を見上げている。

久保さんが住んでいた202号室は3度住人が入れ替わり、現在は空き部屋。

そして「私」の家にはイタズラ電話が。

最悪なのは「私」の編集担当の出版社である。夜、社員の一人がパソコンで作業中。気がつくと、手が煤で真っ黒。下を見るとキーボードも真っ黒。焼け焦げたような真っ黒な影が迫ってきておそらくアウト。

梶川氏が自殺したマンションに引っ越してきた若者。擦る音が聞こえ、首吊り状態の着物の女性の姿。絶叫。

 

穢れに触れた者は、すべて呪われていくのであった。

 

エンドロールで住職。婦人画を取り出す。戦災で焼けたといっていたがウソだった。風の音。そして婦人画の顔が醜く歪んでいく。

おしまい。

 

原作は読んでいないが、映画を観ただけでもなかなかの連鎖具合である。

当初の想定を越えたスケールに話が広がっていくのは、なかなか引き込まれる展開。

グロさやビクッとさせるシーンはあまり無いが、日本ホラー特有の想像するとジワッと来る怖さが発揮された作品だったと思う。ジワッと。

 

 

【MARKING】

オススメ度:★★★★★★6

えげつない度:★★★3

なぜ見てると音しないのか度:★★★★★★★7

禍々しい度:★★★★★★6

 

【INFORMATION】

・製作年:2015年

・製作国:日本

・監督:中村義洋

・製作:松井智、高橋敏弘、阿南雅浩、宮本直人、武田邦裕

・製作総指揮:藤岡修

・プロデューサー:池田史嗣

・原作:小野不由美     

・脚本:鈴木謙

・出演:竹内結子、橋本愛、坂口健太郎、滝藤賢一、佐々木蔵之介、山下容莉枝、成田凌、吉澤健、不破万作、上田耕

 

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