エルム街の悪夢3 惨劇の館 | KURI of the DEAD

エルム街の悪夢3 惨劇の館

悪夢の中に住む殺人鬼フレディが夢を自在に操って人々を襲う恐怖を描いた『エルム街の悪夢 』シリーズの第3弾。監督はチャック・ラッセル、脚本には「創始者」ウェス・クレイヴンやスティーヴン・キング原作『ミスト 』で監督を務めたフランク・ダラボンらが参加。


【STORY】
エルム街に住む女子高生クリスティンは、毎夜悪夢に悩まされている。ある晩、殺人鬼フレディの策略によって自殺を図ったと思われたた
め、精神病院に送られてしまう。精神病院では、同じようにフレディや悪夢を恐れる子どもたちが大勢収容されていた。病院の医師たちは、子どもたちの証言はすべて妄想であると判断し聞く耳を持たなかったが、医師のニールだけは子どもたちを信じ何とか悪夢から解放されるように治療に励んでいた。そんななか、以前同じような体験をしたことがあるナンシーが研究生として病院に赴任する。子どもたちは彼女を慕い一緒になって治療を進めるが、しばらくすると子供たちが次々と不可解な死を遂げる。この事件をきっかけに、ナンシーと子どもたちはフレディと戦うため、夢の中の館へと足を踏み入れる…。


【REVIEW】
シリーズ3作目ではあるが、2作目をすっ飛ばして1作目の続編として位置づけられるこの作品。

シリアス路線とコミカル路線とのバランスが程良く取れているとしてなかなか評価の高い作品である。


1作目から6年後という設定になっているが、1作目の続編といわれる理由は成長したナンシーが悪夢が専門という心理学の研究生として登場するからである。成長したというよりは、若干老けこんだような気がするというのが個人的な感想である。そのナンシーを中心に、悪夢に悩まされる子どもたちとおなじみの殺人鬼の闘いを描いたのがこの作品なのである。


前作までは特定の登場人物が悪夢およびフレディの脅威に悩まされるが、今回は一度に大勢の登場人物が悪夢に悩まされる。フレディがパワーアップしたということか。


今回は視覚効果技術の進歩の恩恵を受け、巨大化して人を丸呑みしようとしたり、人を操り人形にしたり(体から取り出した血管が糸!)、テレビ(および番組に出演)に変身したりとバラエティ豊かなフレディが登場し、悪ふざけ・コミカル路線へと移行する片鱗を見せている。


フレディといえば、連続児童殺害事件の容疑者という札付きのワルだったが裁判での精神鑑定により無罪放免になったため、遺族たちがプンプンになり家ごと焼き殺されるという経歴を持つ。

そして3匹の悪魔によって怪物として復活するというワルの中のワルである。
しかし今回は、フレディの出生が語られ人間らしさを垣間見せるあたりが非常に興味深い。母親と思われる人物も登場する。


特筆すべきは『ショーシャンクの空に』や『グリーンマイル』の監督・脚本で名を馳せ、最近では同じくスティーヴン・キング原作の話題作『ミスト 』で監督を務めたフランク・ダラボンが脚本として参加していること。確かに、シリーズ中ではなかなかよくできたストーリーに仕上がっていると思う。


フレディを演じるのは、もちろんロバート・イングランド。彼に関してはへたな解説は不要だが、最近では『ゾンビ・ストリッパーズ 』で超胡散臭いオーナー役が非常に印象深い。

さらには『地獄の黙示録』でデビューし『マトリックス』シリーズや今年製作の『ラスベガスをぶっつぶせ』にも出演したローレンス・フィッシュバーンが脇役として登場しているのも興味深い。


願わくば館のモチーフをもう少し生かしてほしかった。館=夢の中=戦いの舞台というのはわかるのだが、模型まで作ったのだからもうひと捻りほしいところであった。



●関連記事
エルム街の悪夢
エルム街の悪夢2 フレディの復讐
ミスト


【MARKING】
オススメ度:★★★★★★★7
えげつない度:★★★★★★6
『1』の作戦なぜ使わない度:★★★★★★★7
禍々しい度:★★★★★★★7


【INFORMATION】
・原題:A NIGHTMARE ON ELM STREET 3: DREAM WARRIORS
・製作年:1987年
・製作国:アメリカ
・監督:チャック・ラッセル
・製作総指揮 ウェス・クレイヴン、スティーヴン・ダイナー
・製作:ロバート・シェイ
・脚本:ウェス・クレイヴン、ブルース・ワグナー、チャック・ラッセル、フランク・ダラボン
・出演:ロバート・イングランド、ヘザー・ランゲンカンプ 、パトリシア・アークエット、ローレンス・フィッシュバーン、プリシラ・ポ
インター


KURI of the DEAD-elm3





















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