怪笑小説/東野圭吾 | ■晴日の読書手帖■

怪笑小説/東野圭吾

怪笑小説 (集英社文庫) 怪笑小説 (集英社文庫)
東野圭吾(ひがしの けいご)

集英社 1998-08
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●鬱積電車

●おっかけバアさん

●一徹おやじ

●逆転同窓会

●超たぬき理論

●無人島大相撲中継

●しかばね台分譲住宅

●あるジーサンに線香を

●動物家族              [以上9作収録]         

年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇「動物家族」…etc.ちょっとブラックで、怖くて、なんともおかしい人間たち!多彩な味つけの傑作短篇集。          [「BOOK」データベースより]

 

ちょ!!!!なんだこれ!!!!(笑)東野圭吾はこんな爆笑小説も書いちゃうの?!と物凄く驚いた。

これまでの東野作品とか全く違った色の作品だ。

解説を読むと東野氏はこの作品が出た頃、1993年頃を境に殻を破ったように新しい分野へ踏み出して行ったようだ。こんなお笑いの面を出してくるなんて驚いた人も多かった模様。なるほどねー。私は東野作品は現在出版された順に読んでいっている。「随分面倒くさい読み方してるね」なんて言われることもあるけど、こういう発見(?)もあるからやっぱり古い順に読むのも面白くてやめられない。

 

因みに一番面白かったのは『超たぬき理論』。UFOはたぬきだった!という説も聞いてみればちゃーんと説得力があるし、よくこんなこと考えたなーと感心してしまう。そこへ来て最後のあのオチ!!もうこれパーフェクトでしょう(笑)

あと『アルジャーノンに花束を』をもじった『あるジーサンに線香を』。これは笑いもあるけど、最後は本家と同じくなんとも言えない涙がこぼれてくるような作品ですごく好き。

 

本★★★★★

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【過去に読んだ東野圭吾作品】

秘密 (記事なし)

容疑者Xの献身

放課後 (講談社文庫)

卒業―雪月花殺人ゲーム

白馬山荘殺人事件 (光文社文庫)

学生街の殺人 (講談社文庫)

11文字の殺人 (光文社文庫)

魔球

香子の夢―コンパニオン殺人事件

浪花少年探偵団

十字屋敷のピエロ (講談社ノベルス)

眠りの森 (講談社文庫)

鳥人計画 (角川文庫)

殺人現場は雲の上

ブルータスの心臓―完全犯罪殺人リレー

依頼人の娘

宿命

犯人のいない殺人の夜 (光文社文庫)

仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)

変身 (講談社文庫)

回廊亭殺人事件 (光文社文庫)

交通警察の夜

ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)

美しき凶器 (光文社文庫)

同級生 (講談社文庫)

分身 (集英社文庫)

浪花少年探偵団2

怪しい人びと (光文社文庫)

むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)

虹を操る少年 (講談社文庫)

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)