家守(やもり)/歌野晶午 | ■晴日の読書手帖■

家守(やもり)/歌野晶午

家守 (光文社文庫) 家守 (光文社文庫)
歌野晶午(うたの しょうご)

光文社 2007-01-11
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●人形師の家で

●家守

●埴生(はにゅう)の宿

●鄙(ひな)

●転居先不明     [以上五編収録]

木造モルタル二階建て、築三十年は経とうかという何の変哲もない「家」。その家から主婦の死体が見つかった。死因は窒息死。帰宅した夫が発見したとき、家は完全に戸締りされた密室状態だった。事故死の可能性が高まる中、刑事の執拗な捜査により、死体に秘められた、ある事件が浮かび上がる。(表題作)。「家」に籠もる人間の妄執を巧みな筆致で描く傑作推理5編。       

                         [「BOOK」データベースより]

 

『人形師の家で』は、人形に命を吹き込もうと何体も何体も人形を作っている男の家で、遊びに行った男の子が行方不明になってしまう話。

『家守』は上の説明にある通り。

『埴生の宿』は、痴呆で記憶が過去に戻ってしまった老人の元へ、かつて死んだ息子に成りすますアルバイトに行くお話。

『鄙』は、兄弟が旅行に行った辺境の地で自殺事件が起こる話。

『転居先不明』は、安価で購入した中古一戸建ての家で、かつて殺人事件が起こったらしい…という話。

個人的には『埴生の宿』と『転居先不明』が好き。どちらともラストの悲劇が…ね。

    

本★★☆☆☆

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【過去に読んだ歌野晶午作品】

葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)

長い家の殺人

白い家の殺人

動く家の殺人

ガラス張りの誘拐

死体を買う男

さらわれたい女

ROMMY―そして歌声が残った

正月十一日、鏡殺し

ブードゥー・チャイルド

放浪探偵と七つの殺人 (講談社文庫)

安達ヶ原の鬼密室 (講談社文庫)

生存者、一名

世界の終わり、あるいは始まり

館という名の楽園で (祥伝社文庫)