脳脊髄液の流れが経絡? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


「うつ病?心身症?自律神経失調症?それとも脳脊髄液減少症?」 からのつながりで、「脳脊髄液って何? どこを流れてるの?」「脳脊髄液の流れるクモ膜下腔って?」 で、脳脊髄液がどんなもので、どんなところを、どんなふうに流れているのか?についてお届けしました。


その中で参考にしたのは、↓こちらの新書


解剖学の抜け穴―解剖学教室の講義余録から/橋本 一成
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からだに関することで、こうした余談的なもの、大好きなんです。おもしろいんだもの。とくに、この本には、「東洋医学の実力と限界を考える」という項目があって、鍼灸師としては見逃せませんでした。


橋本先生は、「脳脊髄液の流れは、血液、リンパに続く第3の循環系として認識されるべきだ」とおっしゃいます。


「脳脊髄液って何? どこを流れてるの?」 でご紹介したように、橋本先生の主張では、脳脊髄液は、「脳の脈絡叢から分泌されて、クモ膜下腔と末梢神経の神経周膜管を循環して、脈絡叢とその周辺器官で吸収される」から。


脳脊髄液が、末梢神経の神経周膜管をも満たしているとなると、神経とともにからだの隅々まで来ていることになります。であれば、血液やリンパに負けず劣らず、全身くまなく循環していることになりますよね。


経絡 の体表面での走行が、神経の走行に近い(橋本先生いわく、手足ではピタッと一致している)ことから、「脳脊髄液の循環が、経絡の正体ではないか?」というのが、橋本先生の主張です。で、それが内臓にまでつながるという部分が、解剖学的に説明がつかないといわれてきたわけですが…。


橋本先生がおっしゃるように、鍼灸マッサージによる神経周膜管内の脳脊髄液への刺激が、内臓をコントロールする自律神経への反応を起こすのだとすれば、内臓へつながる経絡の存在証明になるってことです。橋本理論で考えれば、リフレクソロジーの効果も説明がつきます。


ということは、経絡を伝わる の流れは、脳脊髄液の流れで、気=脳脊髄液ってことになるのかしら?いえいえ、そう簡単にはいきませんね。「気」の働きは、細胞の活動を含みますし、「気」は宇宙や人体を構成する元素でもありますからね。


以前、「表皮細胞は第三の脳?」 では、皮膚細胞の可能性を考えましたけど、今度は脳脊髄液。橋本先生、論文を中国の某有名医科大学に贈ったけれど、「完全に無視されている」そうです。無視しないで、検討してほしいなぁ。


余談ですが、聖書に登場する「幸いなるかな、心の貧しき人」という一文。橋本先生によると、「心」の部分のラテン語は「プネウマ」であって、「プネウマ」は直訳すると「気」なので、本来なら「幸いなるかな、気の貧しき人」じゃないかと。これまた、興味深いこと。


サッカー・ワールドカップ準々決勝、ドイツがアルゼンチンに4-0で勝ちましたね。強いなぁ、ドイツ。元気だなぁ、クローゼ選手。ブラジルに続いてアルゼンチンも、負けちゃいましたぁ。この2チームで決勝戦だって予想してたんだけどなぁ。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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