表皮細胞は第三の脳? | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


昨日の日食、ごらんになれた方、けっこういらっしゃるようですね。我が家の周辺は雲が厚く、残念ながらTV中継での鑑賞となりました。国立天文台が速報で写真を掲載しています。こんなことが可能なのも、デジタル画像のおかげですね。写真はこちら→皆既日食の速報画像


私たちの身体をおおう皮膚、どのくらいの量になるか、ご存知ですか?およそ1.6㎡、畳1畳分くらい。厚さは約2mmしかありませんが、重さは全部で約3kg。身体の中で最も大きな臓器なんですね。表側の厚さ約0.2mmが表皮で、表皮細胞がビッシリミッチリ並んでいて、その下に真皮層があります。


表皮の最下層の基底層と呼ばれるところでは、盛んに細胞分裂が行われていて、新しい表皮細胞が次々と生まれています。新たに生まれた表皮細胞は、順々に表側へ押し上げられ、細胞の形も円柱形からだんだんと扁平になっていきます。やがて死んで核がなくなると、ペッタンコになって重なりあい、角質層をつくります。角質層は身体のバリア層として機能し、古くなると垢やフケとしてはがれ落ちます。こうしたお肌のターンオーバーは、だいだい1ヵ月くらい。


と、ここまではよく知られたお話。実は最近、角質層になる手前のところで、表皮細胞が神経によく似た電気信号を出していることがわかったんですって。表皮細胞に肌荒れによる乾燥を感知するセンサーがあって、肌荒れ回復を促す信号を出しているのかもしれないとのこと。詳細はまだ研究中だそうです。


もうひとつ、肌をさすると、表皮細胞は一酸化窒素(NO)をつくるんだとか。NOには血管を拡張させる作用があるので、マッサージの軽擦でも血流がよくなるのはそのためなんですね。


つまり、感覚を伝える神経が表皮までは来ていないのに、表皮部分で起こっていることが体内に伝わっているということは、表皮細胞自体がセンサー機能を持っていて、神経や内分泌器官のように情報伝達と身体機能調節に働いているのかもしれない…という話なんですね。


となると、東洋医学のツボや経絡が何なのか、これで科学的に説明できるようになるかもしれないんです。鍼灸師として、鍼灸学校の講師として、これは興奮します。美肌のために始まった研究が、もしかしたら東洋医学を解明しちゃうかもしれないんです。楽しみですねぇ。


これは、資生堂ライフサイエンス研究センター主任研究員の傳田光洋先生のお話を元にしているのですが、先生の書かれた本のタイトルが『第三の脳』になっているのもうなづけます。ちなみに第二の脳と呼ばれているのは、腸ですね。


ツボについてはこちら→「そもそもツボって何?」

経絡についてはこちら→「東洋エステに使われた経絡って何?」


今日もいい1日にしましょう。

春月の『ちょこっと健康術』-ほうせんか

昨日、銀行に行った帰りにみつけたホウセンカ。なつかしいです。子供のころ、庭に植えてました。緑色が少し薄くなったのをつつくと、パッと種が飛んで、それが楽しかったんですよね~。