日によって自分の「一番好きな部」は変わるけれど、それでもやっぱり第2部、戦闘潮流に落ち着くことが多い。あの頭脳戦の緊張感と、ドラマとしての完成度は何度読んでも震えるものがある。
 
 
ジョセフ・ジョースターの魅力
 
ジョセフのキャラは本当に絶妙だ。おちゃらけていて、ずるくて、何も考えてなさそうに見えるけど、その裏には誰よりも仲間思いで、そして最後まで貫かれる黄金の精神がある。言葉より行動で信念を示すタイプ。こういう男に惹かれる。
 
「逃げるんだよォーーッ!」に代表されるように、戦うために逃げるという選択をためらわない潔さも、ジョセフらしい合理性と勇気の象徴だと思う。
 
 
シーザーとの友情と、あのシーン
 
そして、やっぱり語らずにはいられないのがシーザー・アントニオ・ツェペリとの関係性。最初は反発し合いながらも、少しずつ信頼を築いていく過程は何度見ても胸が熱くなる。
 
例のシーン――あの、シャボンに込めた最後のメッセージ。あそこは本当に泣ける。直前までのやり取りがあるからこそ、あの静かな死が、深く刺さる。
 
そして直後、ワイヤードのベックに波紋を流し込むリサリサ、こういうところに嫌ではない感じでギャグを入れるところも好きだ。
 
 
敵キャラの格と深さ
 
ワムウ、エシディシ、そしてカーズ。いずれもただの“悪役”ではなく、明確な目的と誇りを持った存在。中でもワムウは本当に美しい。戦士としての誇り、シーザーとの戦いの中での覚悟、最後の爆風での決着――どれも忘れがたい。
 
なぜか子犬を助けるカーズのシーンも大好きだ。全体的に“絶対的な強さ”を持ちながら、どこか人間的な揺らぎも持っているのが、この部の敵キャラたちの魅力だと思う。
 
 
頭脳戦の醍醐味
 
敵は強すぎて絶望的。でもそれを正面突破ではなく、知恵で打ち破っていく。そこが第2部最大の面白さだ。
 
ジョセフが仕掛ける策略と、相手の裏をかく演出が毎回巧妙で、読んでいて飽きない。イカ墨のパスタのエピソードも、ああいうちょっとした遊びが作品全体の緩急を作ってくれる。
 
 
脇を固めるキャラクターたち
 
シュトロハイムのキャラクターの濃さも忘れがたい。まさに“濃すぎる男”。アニメ版での声優さんの演技も含めて、インパクトがすごかった。
 
リサリサ先生も魅力的だ。強く、美しく、そして母であるという要素も含めて、物語に深みを与えてくれている。タバコのシーンは、何気ないのにどこか泣けてしまう。
 
 
終わりに:三部への架け橋として
 
そして、最後のエンディング。第3部につながるあの流れは、本当に綺麗で余韻が残る。次の世代へと物語が引き継がれていく感覚。まさに「意志は受け継がれる」ジョジョらしい締め方だと思う。
 
敵のゾンビや警官までモブが立っているのもまた、ジョジョの真骨頂。細部にまで魂がこもっている。
 
悲しみと笑い、絶望と希望、そのすべてがバランスよく詰まっている第2部。やっぱり今日も「俺の一番好きな部は2部だな」と思いながら、またページをめくってしまう。
 
次は第3部について書く予定だ。楽しみにしていてほしい。