イスラム教の街・蘭州 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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今、私が取材に訪れている蘭州という街について、皆さんにご紹介したいと思います。

蘭州という名前を聞いて何を想像するでしょうか?中国でも北京や上海、広州といった地名なら、毎日のようにニュースなどで目や耳にすると思うのですが、蘭州というと一体何があるのか、どういった場所なのか想像がつかない、という方も多いかもしれません。

蘭州は中国西部の甘粛省にあり、兵馬俑で有名な西安から更に西へ約700キロの距離に位置します。現在、蘭州は石油の埋蔵量が中国一とされており、重化学工業地帯として知られていますが、その歴史を紐解いていくと、なんと5000年も前から人々が生活し賑わっていたという記録が残っています。

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《近年は工業の発展と共に環境汚染が深刻化しているという》

かつてはシルクロードの重要な拠点として栄え、多くの商人らがこの蘭州を往来し、自然とさまざまな民族の文化が融合していきました。こうした経緯から、蘭州は漢民族、モンゴル族、ミャオ族、朝鮮族、ミャオ族、チベット族など多くの少数民族が暮らしている地域でもあるのです。

中でもイスラム教を信仰する回族が最も多く居住しています。回族は中国国内に約1000万人いるとされ、新疆ウイグル自治区や、この蘭州に特に多く暮らしています。

そのイスラム教徒が多く住む都市なので、当然文化の違いも多く見受けられます。特に食文化は豚肉を食べない、アルコールを摂らないなど独特のタブーがあり、日本の皆さんとは大きく違いがあるでしょう。

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《東京神保町にもオープンした馬子禄(マーズールー)牛肉麺の本店。毎日、多くの地元の住民で賑わっている》

当然、今日本でも話題となっている蘭州ラーメンには、豚肉ではなく牛肉が使用されています。また多くの蘭州ラーメン店ではアルコールの提供も行っていません。そのような中でも、独特の食文化が発展しています。イスラム教で禁止されている食材を使わない清真料理(ハラール)や小麦粉料理などです。

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《蘭州拉麺産業連合会は近年、蘭州拉麺の世界進出に力を入れている》

「蘭州ラーメンは世界でも通用出来ると確信している。ここ数年から積極的に世界進出を始め、今まで日本、韓国、マレーシア、フィリピン、サウジアラビア、エジプト、カナダ、アメリカ、ロシア、フランス、イタリアなどの国々で出店している。これからはきっとより多くの人々に受け入れられるだろう」という蘭州拉麺産業連合会の王幸軍会長の紹介を聞いて、私もなぜかワクワクしてきました。