中国の台湾統一に対する強固な姿勢は今後、一般の海外旅行者にも影響が出ることになることが予想されます。中国メディア・光明網（4月4日）は今月2日、南京市の税関で、海外から中国に入国した船舶の船員が所持していた世界地図に問題があったとして没収処分となっていたことを報じています。
今回没収された12枚の地図には台湾を国家として表記していたことが分かっており、税関側はこれを「我が国の主権と領土の一体性を深刻に侵害するもので一つの中国原則に違反するものである」と声明を発表しています。また、いかなる団体・個人であってもこうした地図の携帯や中国国内に持ち込むことは認めないとしています。
中国は近年、台湾を国家表記している地図や尖閣諸島（中国名称︰釣魚島）を中国領土として表記していない地図について、税関での検査を厳格化しており、頻繁に没収処分とされていることが伝えられてきました。今後、多くの訪中観光客がこうした事態に巻き込まれることになるのかもしれません。