中国国家直属の経済研究所が正式に閉鎖へ 副所長は行方不明 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国国務院直属の最高学術研究機関である中国社会科学院の公共政策研究センターについて香港メディア・東網(4月7日)は、同センターが正式に閉鎖されたことを報じています。



公共政策研究センターは、中国国内の経済政策や分析を行い、医療制度、社会福祉などについて政府に提言する役割を担っており、中国政府の意思決定にも大きな影響を与えてきました。

閉鎖された背景には、同研究センターで副所長を務めていた朱恒鵬(Zhu Hengpeng)氏の過去の発言が影響していると見られています。同氏は昨年10月、自身のSNS上で政権の経済政策などについて「デタラメな議論だ」と批判し、その後は現在に至るまで消息が不明となっており、複数の米メディアはこうした発言が反体制的と政府に判断され調査対象となり拘留されている可能性が高いと報じてきました。

公共政策研究センターは閉鎖され、職員は別の経済研究機関に異動となり外部職員については雇用関係が打ち切られたとされています。経済の専門家に対しても、政府への一切の批判を許さないとする姿勢によって一体何が起こるのか。過去の歴史を見れば明らかです。