【書評】木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか?
「木村の前に木村なし、木村の後に木村なし」と言われた日本柔道界最強の男、木村政彦の伝記。そして現在では、柔道の達人であるより、力道山との戦いで敗れたことの方が有名だ。
要はプロレスとして筋書き通りの試合をするつもりが、突如ガチンコモードに変貌した力道山に襲われ、リング上でボコボコにされてしまったのだ。最初から真剣勝負なら百に一つも木村の負けはなかったのに騙し討ちをくったというのである。屈辱のあまり、一時、木村は短刀を懐に力道山の命をねらったらしい。本の題名はもちろん、ここからきている。
実際の試合の様子はこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=wtwqmU2eV6M
木村の蹴りが下腹部(急所ははずれている)へ当たったことに激高した力道山が、めちゃめちゃ痛めつけているようだ。実際には木村が蹴りをくりだす前の数分間は編集でカットされているとのこと。そこには力道山の予定外の行動があったのだろうか。
映像から見ると、殺気満々の力道山に対し、木村は若干引き気味に思えてしまう。試合が台本通りにいかないことに混乱していたのかもしれない。それにしても、木村の顔面に蹴りが何発も入っているのに平然と何もしないレフリーはひどい、と言うか、ありえない。
本を読んだことを私の父に伝えたところ、何と父はこの試合を当日リングサイドで観戦していたそうだ。どこからかチケットをもらったらしい。その父いわく「実に後味の悪い試合だった」とのこと。確かにね。
この本の主題は不世出の柔道選手、木村政彦がプロレスの試合で力道山にはめられて恥をかいたことが彼の十字架となって、残りの生涯を責めさいなんだというものである。
たぶんそれはその通りなのだろうが、本を読む限り、木村にも問題はあるように思える。
【以下、ネタバレ。この本をこれから読もうと思う人はここから先を飛ばしてください。】
いくら仲介者がいたとはいえ、試合後(当日ではない)に木村は力道山と握手をしているのである。これで万事休す。もう何を言っても始まらない。力道山に不正があれば、堂々と公の場所で糾弾し、再戦を申し込むべきだった。本には書いていないが、木村はそれなりの示談金を受け取ったのでは?とも思えてくる。
Amazonのコメントでは「台本がある戦いに手を出してしまった...」などと書いてあるが、木村がプロレスをやったのはこれ一試合では無い。前後に何百試合もやっているのだ。問題は台本があったことではなく、共演者が台本通りにやらなかったことだ。この点では、木村は十分怒る資格がある。
【ここまで】
著者は戦争や戦後の貧窮が木村の柔道人生を狂わせたと言いたいようだ。だが、多かれ少なかれ人の人生は時代の影響を受けるものだ。木村だけが例外ではない。力道山戦の手違いこそあったが、戦前の全国大会優勝、戦後のグレイシー戦、教え子たちの全国優勝、そして「木村の前に...」の言葉が残っていることを思えば、木村政彦は十二分に彼の与えられた天命を全うしたように思えるのである。
最後に本トータルの感想。熱意あふれる調査と緻密な構成力はベストセラーの名に恥じない。若干、歴史観に子供っぽいところが感じられるが、それはいいだろう。名選手木村政彦を現代に甦らせ、これだけ多くの読者を得たことは偉大な業績である。いい本が出れば、まだまだ売れるのだ。
【映画評】テルマエ・ロマエ
しかし、日本人の濃い顔の連中を集めると、普通に洋画になってしまうというのは発見だ。外人連中の中にいても、全く違和感なかったものね。
ローマのシーンなんて、結構お金かけているし、見事。しかし、上戸彩は結構色っぽくてよかったぞ。ローマ服の二の腕が部分的に見える服は、ノースリーブよりドキドキしてしまうのだけれど、これは私だけ?
阿部寛も実に良い。この役は彼以外のキャスティング、絶対に考えられないでしょう。あの肉体美、ふだんから鍛えているんだろうなあ。そっちの気はないけど、結構見とれてしまったw。
後半、若干ペースダウンしたのは残念だが、これは許容範囲か。十分お金払う価値あり。
気楽に楽しみたい時は、こういう映画を見たいものだ。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id340852/
ビール>これ>発泡酒
昨年の夏は3ケース購入した。それとは別にバラ買いもしているので、実際にはもっと飲んでいる。と言うか、これを書くちょっと前にも飲んだ。冷蔵庫には常備してある。
誰かと一緒の時以外は酔っぱらいたくないので、これは本当に重宝している。ビールっぽい飲み物で、甘くなくて、しかも結構うまい。会社でも飲みたいぐらいだ。
純粋な飲み物としてはビールの方がうまいと思う。だが、税金を節約するために作った発泡酒や雑酒よりは、はるかにましだと思っている。早いところ酒税を統一して、ビール会社の創意工夫で、あんなまずい飲み物が量産されるのをやめさせて欲しい。
そんな中で、これはいけます。飲料としては久々のヒットだと思う。最近、モデルチェンジしたが、ちょっと薄くなっちゃったかな。残念。

【映画評】バトルシップ
意外なことにねえ、これが悪くないんですよ。これだけコケる要素満載の映画で、ツッコミどころは多々あれど、最後まで見せてしまいます。終わった後の感想は、いやーなかなか面白かったやんであります。
そろそろ観客が飽き飽きしているCGのドンパチ映画。各国海軍が演習のためハワイ沖に集結しているという絶妙のタイミングと場所にたまたま(!)エイリアンが現れるという設定で、普通映画作れますか?めっちゃ勇気いりますよ、これ。
しかもエイリアンは何光年も先から地球を襲撃してくるという超絶した科学力を持ちながら、軍事力においては地球人とほぼ互角という奥ゆかしさ。つーか、海上自衛隊の通常護衛艦だって、もうちょっと強いだろう(笑)。
なぜこんないい戦いができたかというと、今回のエイリアンご一行はお約束の「光線兵器」をお持ちでなかったのです。破壊光線をビームでぶんまわされた日には地球軍のミサイルや機関砲でかなうはずがありません。これを封じ、それなりに迫力ある代替兵器(?)を暴れまわらしたところに秘訣があるとお見受けしました。それにしても、2つ目のあれは日本映画「帝都物語」護法童子のパクリじゃないのかな?まあいいけど。
これはある意味、制作側が無茶な設定を十二分に理解した上での職人技を披露しているわけであります。まさにプロの技です。
あと面白いのが、この映画、日本に気を遣いまくりなこと。そこまでしなくていいのにってぐらい、お気遣いいただいています。部隊がハワイで、戦艦ミズーリが出てきたりするので、ヤバイと思ったのでしょうか?退役軍人が並ぶところなど、わざわざ「朝鮮戦争に従軍」なんて書いてあります(普通そこにいるなら、パールハーバーの生き残りでしょう)。
浅野忠信は準主人公なみの扱いです。彼もこういう映画出ていると、B級俳優に見えてしまうのが微笑ましいです。
あえて正面突破を図ったプログラムピクチャーということで、一見の価値ありです。頭を空っぽにして楽しみましょう。
レスが早い営業は勝利する。
法人営業にとって、一番重要なことは、これに尽きます。
レスを早く。とにかく早く
顧客からあなたにメールが来ます。内容は見積りが欲しい、情報が欲しい、質問がある……。すべきことは、ただ一つ。
レスを迅速に、一刻も早く返すことです。
・ベストの対応
顧客が欲しい見積り、情報、回答を30分以内に返すこと。もちろん、1分でも早いほうがいいです。早ければ早いほど価値は高まります。
・次善の対応
とは言っても、時間がなかったり、すぐに対応できないことは当然あります。顧客のメールを見てそう判断したら、速攻で返信を出しましょう。「ご連絡ありがとうございます。××まで(目標)にご回答します」と。
ここで非常に重要なこと。そこであなたが伝える回答期限は、必ず余裕を見て伝えなければなりません。今日中にできると思ったら、明日までにやりますと答えましょう。今週中であれば来週頭と答えるのです。顧客を喜ばすのは回答に要した絶対時間より、むしろ相対時間です。人を感動させる公式はこれなのです。
感動 = 期待値 - 結果
たとえば、5時間かかると思っていたもの(期待値)が4時間で済む(結果)と、差し引き1時間分の感動が生まれます。3時間で済めば2時間分。30分で済んでしまえば、えっ、嘘?と驚きと共に4時間半の感動で大喜びされるでしょう。
逆に、あなたが懸命に努力して、本来5時間かかるものを3時間で済ませたとしても、顧客の期待値が二時間であれば、2マイナス3で、1時間分の不満が生まれてしまいます。
可能な限りレスを早くすること、また、顧客のハードル、つまり期待値を可能な限り下げることに努めましょう。もちろん、最初の目標設定があまりに遅すぎては不審がられてしまいます。常識的な範囲で余裕を持つことが大事です。
別の角度から、なぜこのことが大事なのかを考えてみましょう。
まず、顧客があなたに連絡を取った時が、もっともその情報を欲しい瞬間なのです。顧客は明日までにとか、今週中にとか言うかもしれませんが、「今」その情報について考えていることは間違いありません。関心がもっとも高いタイミングなのです。別のことに関心が移らないうちにあなたの的確な情報が飛び込めば、それは十分検討の対象となるでしょう。もしくは、あなたが「いつまでに」という期限を即座に伝えられれば、顧客の関心は真空パックとなって、約束の時まで持ち越されます。
ノーレスで放っておくのは最悪です。顧客の関心は時間と共にトーンダウンしていきます。顧客の仕事はあなたとのやり取りだけではありません。他にもあるわけです。家に帰ればプライベートのできことだっていろいろあります。他のことが顧客の脳の中を占めるようになれば、あなたに依頼した情報のプライオリティは次第に下がっていってしまいます。
私が買う立場の頃、あるメーカーの製品に興味を持ったことがありました。外出先で、その会社の営業が顧客に説明している場へ私も居合わせたのです。客先では依頼することができず、社に戻ってから、その営業にメールを送りました。私も非常に興味があるので、何か情報を送ってくださいと。
ところが、翌日も翌々日も返信はありませんでした。私は面白いプロジェクトができるかとワクワクしていたのですが、時と共にどうでもよくなっていきました。一週間以上たって、その営業から詳細な製品情報が送ってきた頃には、自分が依頼していたことすら忘れかけていました。結局、情報はろくに読まずにメールは削除しました。当然、何も起こらずです。
もっとも、その営業はなしのつぶてだったくせに詫びの一言もなく、電話のフォローもなく、馬鹿みたいに重たい添付ファイルをつけて突然メールを送りつけてきたトンデモの人でした。放っておかれても自業自得でしょう。そんな人とプロジェクトを共にするのは、まっぴらごめんです。
嘘のような話ですけど、この手の営業は決して少なくありません。こちらが、あなたの社の製品を検討しますよとサインを送っているのに、催促するまで反応がない営業は結構います。こういう営業の人たちは、いったいどうやって商売をされているのでしょう?本当に不思議です。
次に、回答に要した「相対時間」の短さは顧客にとって、いかにあなたがその顧客を重要視しているかのバロメーターに見えます。それが期待より短ければ、自社のことを考えてくれている、真剣に向き合ってくれていると受け取られるでしょう。
製品自体や価格で差をつけにくい時、顧客の立場としては自社のために努力してくれている社を選びたくなるのが人情です。ここでポイントを稼がなくてどうする?と申し上げたいです。
ここまで、メールを題材にして説明してきたが、電話でも同じです。不在時に電話があった場合は、可能な限り早く折り返しの電話を入れましょう。レスが早すぎて困ることは絶対ありません。
私の嫌いな言葉「おつかれさまです」
問題は社内の電話、メールで挨拶代わりに使われることである。こんなふうに出だしに使われる。
「おつかれさまです。××営業本部の××です...」(メール)
「××さんですか?××営業本部の××です。おつかれさまです...」(電話)
日本の会社では普通に使われる挨拶のようだが、こちとら外資系の出身だいと、なぜか江戸っ子モードになってしまう。疲れてもいないのに、おつかれさまですもないもんだ。朝からこんな挨拶をされると、げんなりしてしまう。なんか、お互いに傷をなめ合っているようで、すごく嫌だ。
これに代わる挨拶として私が多用してきたのが「お世話になります」だ。普通は社外のお客さんに使うが、私は頑として社内でも使い続けてきた。
転職して、最初に配属されたのはサービス企画の部門だった。営業は同じ社内でも、いわばお客さんに当たるので、意外とこの挨拶に違和感はなかった。
ところが。数年前から私は営業に配置転換された。今では営業課長である。他の職種であればよいのだが、営業が営業に「お世話になります」と挨拶するのは何か変だ。特に上司や部下相手には。ちょっとよそよそしいかも。次第に内心、無理を感じ始めた。
つい最近。気がつくと、メールの最初に「おつかれさまです」と書いている自分に気がついた。つきつめて考えると、やっぱり絶対変だけど、まあいいか。社内の共通語だし、みんな使っているもの。こうして、長いものに巻かれていくのでした。
何を書いているのかわからなくなってきた。
おつかれさまです。
営業という仕事のウソ、ホント(13)営業の理想的な上司とは?
●営業の理想的な上司とは?
・上からの指示をスルーで部下へ伝えない。必ず本人の取捨選択を入れる。
・成果は部下の功績と称え、トラブルは部下の弁護に立つ。
・いつもおだやかな雰囲気を保っている。
・グループ内を明るく活発に保とうとする。
・トラブル時には真っ先に顧客の所へ飛び込んでいく。
・飲み会では仕事の話をしない。夜中の説教など論外。
・部下が早く帰ること、休暇を申し出ることを歓迎する。決してくちゃくちゃ言わない。
・自分自身も早く帰り、よく休む。
・ミーティングが短い。
私の経験から述べると、こんな感じです。これを逆にしてもらえば、最悪な営業の上司像がご理解いただけるでしょう。ぜひ、想像してみてください。
おや、もうそばにいますか?
私の嫌いな言葉「機会があれば」
メールによく書いてある。「機会があれば、またお会いしましょう」、「機会があれば飲みに行きましょう」...etc。
何だよ、この他人まかせというか、投げやりな距離感は。会いたいのか、会いたくないのか、どっちなんだ?機会というのは自分が作るものである。そうでなければ、相手に作ってくださいと、ちゃんとお願いするものだ。
分析してみよう。この言葉の裏には、こんな気持ちがあるのではないか。
・すぐには、また会わなくていい。しばらく間をあけてからで構わない。
・自分が動くほどでないけど、偶然もしくは、あなたが動いてくれるなら会ってもいい。
・偶然再会した時は、挨拶ぐらいしようね。
うーん、深読みしても感じ悪いな。そもそもが、社交辞令として一般的な「またお会いできる機会を楽しみにしています」から派生したのではと推測する。これなら、自分も動く気ないし、相手にも期待していない。次のチャンスは神のみぞ知るということで、まあいいと思う。
これが「機会があれば」という偶然と「お会いしましょう」という意思、希望がごっちゃになっているから訳がわからなくなるのである。えーい、どっちだ?
あらためて言う。私は気が短い。はっきりしない言葉は大嫌いだ。そういう私も、人生で一度だけ、この言葉を使ったことがある。メールの最後に書いたのだ。「機会があれば、またお会いしましょう」と。
もちろん、あまりの非礼に腹を立て、二度と会う気がなかった相手に向けてである。
営業という仕事のウソ、ホント(12)売れている営業が陥りやすいパターンとは?
若い営業がそのような兆候を示し始めたら、上司や周囲はすぐに厳しく注意する必要があります。手遅れになると、使い物にならない人間になってしまうからです。
次にいるのが、顧客惚れしてしまう営業です。大企業を担当して、多額の売上を上げている者に多いパターンです。入り込み過ぎて、顧客と一体化してしまうのです。こうなると自社の立場を忘れて顧客キーマンの言うがままですし、ひどい時には顧客がこう言うだろうと思いこんで、頼まれてもいないのに法外な条件で商品を提供したりします。一度そんなことをやると、顧客は次からもそれが当たり前になりますし、営業はキーマンに喜ばれたいので、ますます提供条件を自社に悪くしていく……という悪循環になっていきます。
一円でも高く売り、少しでも自社に有利な条件で商品を提供するのが営業の仕事です。それが前提にあって、次に顧客満足度がくるべきなのですが、完全に立場を忘れてしまっています。
真面目で、いちずな営業ほどそうなりやすいので、上司は注意が必要です。早いうちに手を打たないと、取引条件が取り返しのつかないレベルまで悪化してしまうことだってあるのです。
顧客と営業との間には、いい意味での距離と緊張感が必要です。すべてのケースに当てはまるとは言いませんが、一般的にはひとつの顧客を五年、十年とあまり長期間担当するのは弊害が出やすいようです。
【書評】生、なお恐るべし。
アメリカのミステリー小説である。アーバン・ウェイト著。新潮文庫820円。
http://www.amazon.co.jp/dp/4102179216
読み終えて、最初に思ったこと。今の日本で、このレベルに達するミステリー小説(かな?)を書ける作家が何人いるだろうか。つい先日も、このAmazonレビューで、某日本人作家の作品を酷評したばかりである。
主人公の過去との向き合い方、副主人公のまわりの人物描写などで、ちょっと甘いかなと感じる点はあったが、いやいや、このストーリーテラーぶりはたいしたものだ。息をもつかせぬテンポと緻密な構成力は読んでいて、全く飽きさせない。
著者は若干31歳か2歳で、よくもこんな小説が書けたものだ。54歳の男の悲しみを書いて、それが結構説得力がある。いや、これだけでも読む価値はある。ラストも結構おしゃれだ。
スティーブン・キングが絶賛するだけのことはある。悪いことは言わないので、冒険小説好きの方には一読をお薦めしたい。
