【映画評】バトルシップ
意外なことにねえ、これが悪くないんですよ。これだけコケる要素満載の映画で、ツッコミどころは多々あれど、最後まで見せてしまいます。終わった後の感想は、いやーなかなか面白かったやんであります。
そろそろ観客が飽き飽きしているCGのドンパチ映画。各国海軍が演習のためハワイ沖に集結しているという絶妙のタイミングと場所にたまたま(!)エイリアンが現れるという設定で、普通映画作れますか?めっちゃ勇気いりますよ、これ。
しかもエイリアンは何光年も先から地球を襲撃してくるという超絶した科学力を持ちながら、軍事力においては地球人とほぼ互角という奥ゆかしさ。つーか、海上自衛隊の通常護衛艦だって、もうちょっと強いだろう(笑)。
なぜこんないい戦いができたかというと、今回のエイリアンご一行はお約束の「光線兵器」をお持ちでなかったのです。破壊光線をビームでぶんまわされた日には地球軍のミサイルや機関砲でかなうはずがありません。これを封じ、それなりに迫力ある代替兵器(?)を暴れまわらしたところに秘訣があるとお見受けしました。それにしても、2つ目のあれは日本映画「帝都物語」護法童子のパクリじゃないのかな?まあいいけど。
これはある意味、制作側が無茶な設定を十二分に理解した上での職人技を披露しているわけであります。まさにプロの技です。
あと面白いのが、この映画、日本に気を遣いまくりなこと。そこまでしなくていいのにってぐらい、お気遣いいただいています。部隊がハワイで、戦艦ミズーリが出てきたりするので、ヤバイと思ったのでしょうか?退役軍人が並ぶところなど、わざわざ「朝鮮戦争に従軍」なんて書いてあります(普通そこにいるなら、パールハーバーの生き残りでしょう)。
浅野忠信は準主人公なみの扱いです。彼もこういう映画出ていると、B級俳優に見えてしまうのが微笑ましいです。
あえて正面突破を図ったプログラムピクチャーということで、一見の価値ありです。頭を空っぽにして楽しみましょう。