【書評】生、なお恐るべし。 | もの申すブログ

【書評】生、なお恐るべし。

アメリカのミステリー小説である。アーバン・ウェイト著。新潮文庫820円。

http://www.amazon.co.jp/dp/4102179216


読み終えて、最初に思ったこと。今の日本で、このレベルに達するミステリー小説(かな?)を書ける作家が何人いるだろうか。つい先日も、このAmazonレビューで、某日本人作家の作品を酷評したばかりである。

主人公の過去との向き合い方、副主人公のまわりの人物描写などで、ちょっと甘いかなと感じる点はあったが、いやいや、このストーリーテラーぶりはたいしたものだ。息をもつかせぬテンポと緻密な構成力は読んでいて、全く飽きさせない。

著者は若干31歳か2歳で、よくもこんな小説が書けたものだ。54歳の男の悲しみを書いて、それが結構説得力がある。いや、これだけでも読む価値はある。ラストも結構おしゃれだ。

スティーブン・キングが絶賛するだけのことはある。悪いことは言わないので、冒険小説好きの方には一読をお薦めしたい。



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