アルフレッド・アドラーは、
自身の経験として今までに
最も信頼できる個性を探求する方法として
次の6つをあげています。
①子ども時代の早期回想
②きょうだいの順位
③子ども時代の失敗
④夢・白日夢
⑤病気の外生要因
これらを包括的に
注意深く評価すべきで、
このことから導き出される結論は
常に事実と一致するかどうかの
検証がされるものでなければならない、
とアドラーは指摘しています。
それぞれ詳しく見ていくと
膨大な量になってしまうので、
今回は概略を示していきます。
対応する記事があるものは、
リンクもお貼りします。
個性を理解することに、
お役立ていただければ嬉しいです。
■子ども時代の早期回想
自分の個性のひとつについて
子ども時代の何の経験によって
そうなったのかを見ていくことです。
子ども時代なので6歳までですが、
現代では10歳程度までを対象としても
よいと思います。
例えば、
自分は母親に愛されてないと
感じていたならば、
それが過去の何の出来事によって
そうなったのかを調べるのです。
そうして当時の出来事を、
臨場感を持って観察することで、
「あ、これだ」とみつける感じです。
アドラーの、ある男性の例では、
子ども時代に母親が
自分を抱き上げようとして中止し、
代わりに弟を抱き上げた出来事があり、
それ以来ずっと自分は母親に愛されてないと
感じている、という早期回想があります。
早期回想について
より詳しく知りたい方は
こちらをご参照ください。
■きょうだいの順位
アドラーは、
生まれてきた順位の影響があると
説明してくれています。
例えば、
第一子は親を100%独占した経験を
きょうだいの中で唯一持つ順位です。
また、末子(末っ子)は、
下にきょうだいがいないため、
ずっと家族の注目の中心に
居続けやすい状況にあります。
このようなことが
個性を知る上で役に立つわけです。
きょうだい順位について
より詳しく知りたい方は
こちらをご参照ください。
■子ども時代の失敗
アドラーのいう”失敗”とは、
課題の解決を
共同体感覚による方法以外の方法で
行おうとすること、です。
共同体感覚とは、端的にいえば、
自分の居場所がある感覚のことです。
これを発達させる方法以外の方法は、
劣等コンプレックスと、
優越コンプレックスです。
■病気の外生要因
病気の症状を引き起こしていると
思われる心理的な要因を見ることです。
大抵の場合は、
医学的に説明のつかない症状に対して
していきます。
目的を実現するために
病気を利用している可能性を
確認する感じです。
例えば、
外出したくないから
外出が必要になりそうになると
頭痛がしたり、
掃除をしたくないから
掃除が必要になると
腰が痛くなるような感じです。
症状が出てしまったのだから、
「やりたくてもできない」と
することができる感じです。
疾病利得、としても
よいと思います。
それを見ることが
個性を理解することに
役立つのです。
これを詳しく知りたい方は
こちらをご参照ください。
お読みいただき、
ありがとうございます。
プロコーチ11年目、常楽でした。
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