今日は、

人生の課題に直面したときに

解決をせずに済まそうとすると

コンプレックスを使うこととなること、

について書きました。

 

その経緯を理解できると、

コンプレックスを使わずに

勇気と共同体感覚によって

人生の課題を解決する道へと

進むことが簡単になります。

 

目次

・3つの前提と、その用意がないとき

・コンプレックスへと至る経緯

・劣等コンプレックス

・優越コンプレックス

 

■3つの前提と、その用意がないとき

人生の課題に直面したときに、

必要な3つの前提を持っていると

共同体感覚を発達させる方へと進み、

解決へと向かいます。

 

なお、その3つの前提とは、

・一定の共同体感覚

・人生全体との結びつき

・他者と協力関係を築く力

この3つです。

 

詳しくは、昨日の記事をご参照ください。

 

 

アルフレッド・アドラーは、

人生の課題に直面したときに

これら3つの前提の用意がなければ、

人それぞれに形は様々としながらも、

強い劣等感を感じた後に

ためらいの態度をとり

その課題を避けようとする

と指摘しています。

 

■コンプレックスへと至る経緯

強い劣等感を感じるのは、

そこに理想と現実の”差”

とても大きいと感じている、

ということです。

 

もし反対に、

その”差”が小さければ、

その劣等感も小さくなります。

 

ためらいの態度とは

「だって~」とか「でも~」などとして、

課題の解決に取り掛からない態度のことです。

 

そして課題を避ける、とは、

ためらいの態度の後にその課題の解決を

せずに済む道へと進むことです。

 

しかし、

人生の課題は誰もが直面するものであり、

これを解決すると

人生が進んだ感」を得られ、

反対にこれを解決せずにいると

人生が停滞している感

を得られるものです。

 

課題をいくら避けても

その課題が消えることはないので、

再び直面することになります。

 

そうして、

直面する→避ける→直面する→避ける、と

繰り返すことこととなり、

それが自分の立場を悪くすると感じたときに

やりがちなのがコンプレックスです。

 

■劣等コンプレックス

はじめは劣等コンプレックスを感じます。

 

劣等コンプレックスとは、

まだ課題に着手していない段階で、

どうせ、私にはできない」として

諦めてしまう態度のことです。

 

例えば、

学校の試験で理想の点数が望めない場合に

私は視力が弱いから、

どうせ試験でよい点数を

望むことなどできはしない」とか、

私は字を読むと眠くなるから、

どうせ試験でよい点数を

望むことなどできはしない」などと、

着手する前から諦めてしまう感じです。

 

そうして着手を諦めた

人生の課題については、

停滞することとなります。

 

それは、

直面→避ける→直面の

無限ループの中で生きることであり、

生きづらさを抱えながら

生きるよろこびから離れる生き方を

することになります。

 

■優越コンプレックス

私たちは優越性の追求をします。

 

それは、

常に優越感を感じたい、との

欲求を持って生きている、ということです。

 

同じことをしていて「飽きる」のは、

優越性の追求をしているからです。

 

通常は、

人生の課題を適切に解決することで

劣等感は解消され、

そこで優越感を感じられますので、

課題に直面→解決する→次の課題に直面する、

の繰り返しで優越性の追求は進んでいきます。

 

しかし、劣等コンプレックスでは

課題の解決にはならないため、

優越感を得られません。

 

そこで、

課題の解決なしに優越感を得よう

としたくなります。

 

それをアドラーは、

優越コンプレックスと呼んでいます。

 

優越コンプレックスとは、

課題の解決ができないのは

正当な理由があるためだと示して、

課題の解決をしない自分を

他者によく見せようとすることです。

 

例えば、先の例と同じく

学校の試験で理想の点数が望めない場合に

私は視力が弱いから、

よい視力さえあれば

試験でよい点数が望めるのに」とか、

私は字を読むと眠くなるから、

それさえなければ試験でよい点数は

とれるはずだ」などとして、

自分には課題の解決をしない責任はない

と他者に示すことです。

 

そうして、

課題の解決をしない選択について

やむを得ない事情があるから、

できなくても仕方がない」と

他者に見てもらうことで

他者からの悪評価を避けるわけです。

 

先の例において、

例えば視力が弱くなくなって、

字を読むと眠くなる症状が

改善されたとしたら、

これを使った優越コンプレックスは

使えなくなります。

 

その場合には、

他の理由や症状を創造的に作り出して

優越コンプレックスに利用し始めるため、

優越コンプレックスはどこまでも

使うことができるものです。

 

つまり、

優越性の追求の方法を

本人が優越コンプレックスを選んでいる限りは

直面する→避ける→直面する、の

無限ループの中で生きることとなり、

人生の停滞を続けることとなるのです

 

この無限ループから抜けて、

人生の停滞をやめて、

人生を進めようとするなら、

優越性の追求の方法を

共同体感覚を発達させる方法

することです。

 

しかし、

無限ループの中で生きる時間が

長ければ長いほど、

共同体感覚を発達させる方法で

課題の解決をしようとすることは

困難になります。

 

あまりに困難すぎて、

「どうせ私には無理だ」などと

また劣等コンプレックスを

使いたくなってしまうほどです。

 

その際には、

訓練されたカウンセラー(回復)か

メンタルコーチ(変革)の手を借りることで

勇気を感じながら共同体感覚を発達させて

課題の解決を目指すことが簡単になります。

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、

ありがとうございます。

 

プロコーチ11年目、常楽でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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