美徳の承認その41/52
【目的意識:Purposefulness】

■目的意識とは

目的意識とは
今から自分が向かう先の
目的地を鮮明にする力です。

仕事をするのも
学校に通うのも
誰かと会うのも
目的があるからですが、

繰り返しになると
「今までそうだったから」と
過去の実績だけを担保に
今の目的が不鮮明なままに
取り組みがちです。

目的意識を使うと
今の自分の目的が
鮮明になります。

鮮明になると
心にも身体にも
力が湧いてきます。

やるとどうなるか
何が起きるのかが
よく見えるからです。

そんな目的意識は
あなたも私も
誰もが生まれながらに
持っている力です。

「今までそうだったから」と
前例を踏襲するだけで
何も考えずに行動を起こす人や

どうしていいのかわからないと
オロオロするだけの人は

目的意識を持っていないのではなく
使っていないだけです。

目的意識は
あらゆる人が生来
持っている力です。

誰でも今すぐ使える力です。


■焦点を合わせる

今から自分がすることの
目的が鮮明になると
焦点(ピント)が合う感じで
何をどうするのかがよく見えて
元気が湧いてきます。

逆に今から自分がすることの
目的が不鮮明なままだと
何をどうするのかがよく見えずに
元気が湧いてきません。

例えば目的地。

「日本」に行ってください、と
言われたら相手の意図が
よくわかりません。

「日本の東京」と言われても
東京のどこなのかが
わかりません。

「東京の日本橋」と言われても
日本橋のどこで
何をするのかがわかりません。

「日本橋の○○といううなぎ屋さん」と
言われると、
なるほどおいしいうなぎ料理を
紹介してくれてるのかな?と
相手の意図が見えてきます。

「日本橋の○○というお店
にうなぎを食べに行く」と
目的が鮮明になると
元気が湧いてきます。

自然にできると感じられるからです。
目的地までの経路も
よく見えますから。


■セルフコーチング

相手から言われたら
相手に確認できますが、
自分一人で考えて
目的地を決めるときは
自分一人です。

先の例のうなぎ屋さんのように
相手から言われたら
相手にその意図を確認できますが
自分一人なら
自分が自分に確認する必要が
あります。

そんなときに
「自分は一体何をしたいんだろう?」と
悩んでしまいがちです。

いくら悩んでも
目的は見えてきません。

長い間、悩み続けたら
何かの刺激で「お!」と
見えることもあるでしょうが
そんなに時間をかけるのは
有限な人生の時間の中で
もったいない話です。

そこでセルフコーチングをします。

一人でできる簡単な方法は
書き出すことです。

ふせんを使うとやりやすいです。

やりたいことを
ふせんに書いて
コピー用紙などの白紙に
貼ります。

時間軸を想定して
そのやりたいことの過去側に
今の自分が何をすると
それを実現できると思うのか、
その方法を段階的にふせんに書いて
貼っていきます。

書いて貼ってみて
しっくりこなければ
順序を変えてみたり
しっくりこないふせんを
差し替えてみたりして
しっくりくるまでやってみます。

しっくりくる、とは
今の自分が信じる最善の状態です。

あくまで「今の自分」であって
「未来の自分」ではないので
そこは注意して進めていきたいところです。


そしてさらに
そのやりたいことの未来側に
そのやりたいことを実現すると
起きると思うことを
時間軸に沿って
ふせんに書いて貼っていきます。

これもしっくりくるまで
やります。

どこまでやるのかは
そのやりたいことをやるのは
「何のためにやるのか」が
見えてくるまでです。


そうしてセルフコーチングすると
ただ「やりたいこと」という点が
線になって面になって
立体的になっていきます。

今の自分の目的が
鮮明になるわけです。

ちなみに
プロコーチと一緒にやると
格段に速く鮮明になります。


■考えるより感じる

目的を考えるばかりでは
鮮明にすることができません。

目的を感じることで
その真偽が明らかになります。

例えば
「お金持ちになりたい」と
目的を持ったなら、
それを実現したときに
どんな気持ちになるのかを
感じます。

「お金持ち」自体が抽象的なので
それを具体的にしていくことで
感じる感覚や感情も
より臨場感を帯びてきます。

すると「安心する」とか
「恩を返せてうれしい」とか
平和や友好、整理整頓できる気持ちを
感じるでしょう。

その気持ちが
行動のエンジンになります。

「うれしい」とか「安心する」とか
そういった感覚は
考えるだけではよくわかりません。

思考だけでなく
身体ぜんぶ使って感じることで
「そうか、自分はそれがやりたいんだ」と
力が湧いてくる感覚を感じられます。

あとはかかったエンジンを
切れないように
適度にアクセルと
強めたり弱めたりしながら
目的地までぐんぐん進むだけです。

目的意識を使う人生は
目的意識を使わない人生にくらべて
くらべものにならないくらい
充実していきます。



お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ9年目、常楽でした。



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