Vol.1 ・Vol.2 ・Vol.3 ・Vol.4 ・Vol.5 ・Vol.6 ・Vol.7 ・Vol.8 ・Vol.9 ・Vol10
Vol.11 ・Vol.12 ・Vol.13 ・Vol.14 ・Vol.15 ・Vol.16 ・Vol.17 ・Vol.18 ・Vol.19 ・Vol.20
Vol.21 ・Vol.22 ・Vol.23 ・Vol.24 ・Vol.25 ・Vol.26 ・Vol.27 ・Vol.28 ・Vol.29 から先にお読みください。
七転び八起き -Vol.29.5-
カーテンの向こうがほんのりと明るくなり、朝の訪れを知らせている。
私はゆっくりと体を起こし、赤いちゃんちゃんこを羽織って、カーテンと窓を一気に開け放った。
冷たい冷気が室内に入り込み、布団の中で温まっていた体が寒さに震える。
だけど私はしばらくその寒さの中で、昇りかけの朝日をただじっと見つめていた。
25日の朝。私は一睡も出来ぬままこの朝を迎えた。
眠ろうと瞼を閉じれば、次々にみんなの顔が浮かんでとても眠る事なんて出来なかった。
この1ヶ月。
恋とはなにか・・・?
好きとはどんな感情か・・・?
自分の心に、何度その疑問を問うた事だろう?
私を好きだと言ってくれたみんなと正面から向き合い、必ず答えを出すと誓った。
だけど、デートをするたびに増えていく約束と、
目の当たりにしたみんなの想いに心が押し潰されそうだった。
呼吸をするのさえも苦しい中で、必死にもがきながら答えを探し続けた。
ザッカル君の優しさは、私の心の支えだった。
柳君の冷静さの中の情熱を、もっと見てみたいと思った。
丸井君との時間はとても甘くて、恋ってこういう事なのかと何度も考えた。
キングの隠された顔に、胸がトキメキたのは嘘じゃない。
柳生君はかなりの危険人物だけど、私だけに見せた素顔に嬉しいと感じた。
赤也君は可愛い弟だったのが、いつの間にか男の人として意識してしまっていた。
仁王君の隣は意外と居心地がよくて、こんな時間が続けばいいと思った。
精市君には驚かされてばかりだったけど、私への想いの強さに心が揺れた。
みんなと過ごした数ヶ月。
苦労も多かったし、大変だったけれど、思い出されるのは楽しかった思い出ばかり。
二人で過ごした1日のデート。
どのデートも楽しかったのに、思い出されるのは寂しく笑ったみんなの笑顔。
今胸の中にある、8つの想いと8つの約束。
みんながどんな想いで約束を口にしたのかなんて私には想像もつかない。
そして私以上に苦しい思いで今日という日を迎えた事だろう。
何度も何度も考えた。
だけど、考えてわかるもんじゃない。
仁王君があの日、心で感じるものだと言った言葉が、やっとわかってきた。
ふと一人になった時、心に浮かんだ笑顔は誰の笑顔だった・・・?
空を見上げ、思わず零した名前はだれの名前だった・・・・?
嬉しい時、悲しい時、傍にいて欲しいと思ったのは・・・・?
今・・・・・・・・・・・1番逢いたいのは・・・・・・・・・・・誰?
私は携帯を手に、7つのメールに『ありがとう』と、『ごめんなさい』の想いを込めて
1文字づつゆっくりと打ち込んでいった。
みんなと出会えてよかったよ。
みんなと過ごした時間は私の大切な宝物。
想いには答えられないけれど、これからも友達でいたいって言ったら、それは私の我がままかな?
だけど、それくらいみんなが大切で、みんなが大好きだから・・・・。
好きになってくれてありがとう。
そして・・・私に恋を教えてくれてありがとう・・・。
そのメールを送った後に、残った1つのアドレスを表示させ、
『 18:00.。約束の場所で待ってます 』
それだけを送信し、私は8つの中から選んだ1本の道へ、今1歩を踏み出した―――
****************************************
予告時間を大幅に過ぎた挙句、まだ終わってないというこの引っ張り具合。ww
いや・・・笑い事じゃないですね。本当にすみません!!
サイト用にちょっと途中で区切ってみました。
サイトの方でも、『悠奈が選んだのは誰でしょう?』
ってな感じのアンケートなるものをやってみようかな?
って思いまして・・・・。ww
言い訳ですが本気で予想外の事態が続いていてその対応にいまだに追われています。
なんとか今日中に完結させたかったんですが、最終話は明日になりそうです・・・。
楽しみにしてくださった方々には本当に申し訳ないです。
明日こそは絶対に完結させてみせますので、今しばらくお待ちください。
今のところユッキーオチって言う意見が1番多いですね。
続いて赤也ですかね?
今日の18:00で打ち切りと書きましたが、明日の最終話UPまで、
悠奈が誰を選ぶのかの予想当てクイズは受け付けております。