(2019/05/19 制作)
この感想は結末に触れています、ショウジです
あらかじめご了承くださいませ。
というわけで本日は試写会で観たこちらの作品の感想です。
『空母いぶき』
◎原作◎
未読（かわぐちかいじの同名漫画）
◎あらすじ◎
軍事境界線付近で航空母艦が東亜連邦（架空の国）に襲撃される。
ミサイルを迎撃したり、魚雷を回避したり、何やかんやで大団円。
東亜連邦は原作では中国だそうです。そこ変えた時点で…
◎レンタル予想◎
社会派ドラマ
◎つながり作品◎
進撃の巨人（うっかり観に行くと時間と金をドブに捨てる羽目に！）
◎過去に観た同監督作品◎
ホワイトアウト、沈まぬ太陽、柘榴坂の仇討
◎観に行くきっかけ◎
蔵之介。
こんな映画に駆り出されて可哀想でした…
感想をひとことで申しますと
『博士の異常な愛情』って名作だったんだなあ…
今年になって観たんですけど、あんまり面白いと思えなかったんですよね。
なのに、本作を観ている間ずっと『博士の異常な愛情』のことを思い返していたんですよ。
戦争ってものがひょんなきっかけで始まるっていうことが描かれていたし
いかに戦争が馬鹿げているかっていうことも示されていたし
そして何より『空母いぶき』の何十倍、いや何百倍も面白かった！
あの映画ものすごく名作だったんじゃん！！と気づかされました。
同じ時系列の空軍、司令官、閣僚会議のシーンを切り替えて作っているんですが
繋ぎが上手いから集中して観られるんですよ。
『いぶき』も同じ時系列の各パートのシーンを切り替えて構成しているものの
シーン間の繋ぎが下手過ぎて全編通して集中して観られないんです。
戦闘シーンはグッと引き付けられるところもあるんですが
コンビニの店長がお菓子の靴作りをしているシーンが挿し込まれたり
マスコミが夜食のおにぎりを取り合うシーンが挿し込まれたり
明らかに緩急のつけ方間違ってんだろ！！ってところが多いんですよね。
そういうシーンをカットすれば上映時間も2時間以内に収まっただろうし
お寒い演出で観客を無駄に凍えさせることもなかったと思います。
そして何より『いぶき』のやれることやりつくしてもう限界だ！って時に
タイミングよく国連軍が登場して助けてくれるっていうオチ
ファンタジーとしか言いようがないですよ。
あの都合の良い展開、いかにも漫画の世界だなって思っちゃいました。
これだったら『博士の異常な愛情』のエンディングの方がずっと現実味があるってもんです。
つっこみどころが多すぎて書いているとキリがないので、つっこみはもう他の人に委ねるとして
端的に言うと『いぶき』は実写版『進撃の巨人』と同レベルの酷さです。
これが一番わかりやすい基準だと思う。
Twitterで「空母いぶき 進撃の巨人」と検索してみたら結構ヒットしたので
考えることはみんな同じだなと思いましたｗ
何か映画観たいけどどうしようって方は
素直に『名探偵ピカチュウ』を観に行った方がいいんじゃないかなあ…
ちなみに私も近日中に行きますよ！
ところで、本作は佐藤浩市の発言が炎上しましたが
その騒動の数日前に私のところに試写状が来ていたんですよ。
その時点で既に
『柘榴坂の仇討』の監督かあ…
脚本家も『柘榴坂～』と同じだし、よりによって『起終点駅 ターミナル』書いてる人か…
げっ…2時間14分もあんの…？ これヘタしたら寝るかも…
とめちゃくちゃ後ろ向きな姿勢だったんですよねｗ
そこにこの騒ぎだもん。
炎上商法しないといけないくらい客こなさそうな映画なのかよ…！
って、行きたくない気持ちに拍車がかかりましたよねｗｗｗｗ
まあ行きましたけど…そして後悔しましたけど…
邦画界はもう炎上商法やめた方がいいよ…『麻雀放浪記2020』の例を見たでしょ…！
マカオ国際映画祭云々、政治的圧力云々、瀧をカットするしない云々であの結果なんだから
話題になっても映画自体が面白くないと意味ないんだよ…
佐藤浩市の発言については、原文を読みましたけれども
原作ファンからは批判されても仕方がないかなと思いました。
キャラクターの改変を提案したのはご自身なわけですから
そこに対する批判は甘んじて受け入れないと。
ただ、正直な話、重要な役柄に見えなかったので改変する意味がよくわからなかったです。
わざわざキャラ変しなくてよかったんじゃないかなあ…
私は原作は読んでいないので漫画ではどれだけ重要なキャラクターなのかわかりませんが
少なくとも映画では別に誰がやってもいいくらい重要性が低い役でしたから。
わざと重要人物じゃないように見えるような脚本にして
総理大臣なんか屁みたいなもんだって表現したかったのかもしれませんけどね。
まあ何にしろ、一部の戦闘描写以外は総じて薄っぺらい映画でした。
戦闘シーン観るならもっと良い映画あると思いますし。
久々にこちらの免罪符を貼っておきましょう。
↓
あなたの好きな演者さんや映画自体が酷評されていてイラッとしたら
私的2019年映画ランキング。
★★★はぜひ劇場で！★★はDVDで！
★はテレビ放映まで待っても全然大丈夫！という基準になっております。
『空母いぶき』は早くて来年、テレビ朝日で放送されることでしょう。
局が…いやもう何も言うまい。
「良い映画観たなあ」 ★★★相当
天国でまた会おう（ディノスシネマズ札幌劇場）
「面白かった」 ★★相当
メリー・ポピンズ リターンズ （ディノスシネマズ札幌劇場）
E.T. （シネフロ）
ダンボ （ユナイテッドシネマ札幌）
ブラック・クランズマン （ディノスシネマズ札幌劇場）
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ（シネフロ）
恐怖の報酬 （ディノスシネマズ札幌劇場）
マックイーン：モードの反逆児 （ディノスシネマズ札幌劇場）
狼たちの午後 （シネフロ）
LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て （ユナイテッドシネマ札幌）
スパイダーマン：スパイダーバース （試写会＠ユナイテッドシネマ札幌）
ボヘミアン・ラプソディ （ユナイテッドシネマ札幌）
アベンジャーズ/エンドゲーム （ユナイテッドシネマ札幌）
JAWS／ジョーズ （シネフロ）
キャプテン・マーベル （ユナイテッドシネマ札幌）
シャザム！ （試写会＠STVホール）
運び屋 （試写会＠ディノスシネマズ札幌劇場）
緊急検証！THE MOVIE （ユナイテッドシネマ札幌）
パンドラとアクビ （鑑賞券＠ユナイテッドシネマ札幌）
「うーん」 ★相当
麻雀放浪記2020 （シネフロ）
世界でいちばん悲しいオーディション（ディノスシネマズ札幌劇場）
フォルトゥナの瞳 （試写会＠プラザ2・5）
空母いぶき （試写会＠プラザ2・5）
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指人形は『博士の異常な愛情』のストレンジラヴ博士でした。
こちらはカラー！
