慢性頭痛の発症様式の概略は以下のように述べました。
すべての始まりは、うつむき姿勢(前屈みの姿勢)にあります。
これを起点として、体のおかしな使い方の習慣が原因となり、脊柱の捻れを引き起こし、これが「体の歪み(ストレートネック)」を形成してきます。
慢性頭痛の基本骨格となる「体の歪み(ストレートネック)」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12289574446.html
ここに、「ホメオスターシス(自然治癒力)の歪み」が加わってきます。
”慢性頭痛治療”はまず「自然治癒力を高める」ことです
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12292552571.html
ストレスは、「ホメオスターシス(自然治癒力)の歪み」をもたらします。
さらに、慢性的なストレスが加われば、自律神経のなかの交感神経の緊張状態が持続し、血管を収縮させ、低酸素、低体温、高血糖をきたし、エネルギー産生系は解糖系へと傾くことになり、ミトココンドリア系の働きが悪くなってきます。
さらに、マグネシウム不足がもたらされ、活性酸素が過剰に産生され、これもミトコンドリア系の働きが悪くなってきます。
そして、慢性的なストレスが加われば、脳内セロトニンを低下させます。
このようにして、日常的に感じる極く軽度の頭痛(緊張型頭痛)が引き起こされてきます。
これに対して、テレビでコマーシャルされるように市販の鎮痛薬を安易に服用していますと、市販の鎮痛薬を繰り返して服用することによって、ミトコンドリアの機能を低下させ、さらに脳内セロトニンを低下させることによって薬剤乱用頭痛を併発させてくることになります。市販の鎮痛薬という”薬剤”が原因となった「後天性ミトコンドリア病」を作る典型例を示していることになります。
頭痛薬が頭痛の原因??
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12293409311.html
ここに、「ミトコンドリアの機能を悪化させる要因」が加わってきます。
ミトコンドリアの機能を悪化させる要因
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12293423922.html
このようにして、ミトコンドリアの働きが悪化してくることによって、「酸化ストレス・炎症体質」が形成されてきます。
「酸化ストレス・炎症体質」その1
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12289764453.html
「酸化ストレス・炎症体質」その2
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12289765984.html
このような「酸化ストレス・炎症体質」を基盤として、以下のような「脳過敏」を来す3つの要因が追加されてくることになります。
すなわち、”脳過敏”を引き起こす要因として
1.ミトコンドリアの機能低下にマグネシウム不足
2.脳内セロトニンの低下
3.体の歪み(ストレートネック)の長期間の持続
「脳過敏」を如何にして防ぐか
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12293973404.html
このなかで、脳内セロトニンの低下は以下の要因で起きてきます。
「脳内セロトニンの低下」の原因は???
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12291290189.html
このようにして、日常的に感じる極く軽度の頭痛から難治性の慢性頭痛へと移行してくることになります。
この途中の段階においても、ミトコンドリアの機能を悪くさせ、脳内セロトニンを低下させる要因が加わることによって、日常的に感じる極く軽度の頭痛が増悪してくることを忘れてはなりません。
ここに、生まれつきミトコンドリアの活性低下という遺伝素因をもっておれば、片頭痛へと移行してくることになります。
緊張型頭痛と片頭痛の基本的な相違点は、このような「ミトコンドリアの活性低下という遺伝素因」の有無でしかありません。
片頭痛は”遺伝的疾患”
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12287979779.html
片頭痛の遺伝素因があれば、片頭痛となりミトコンドリアの活性低下および脳内セロトニンの低下の影響を緊張型頭痛より強く受けることになり、頭痛の程度も頻度も比べものにならぬ位に酷くなります。
以上が、日常的に感じる極く軽度の頭痛から片頭痛へと移行する概略です。
慢性頭痛の発症過程
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12289601731.html
これまでも述べてきましたように、慢性頭痛の起点となるのは、私達が日常生活を送る際に、仕事が忙しかったりストレスが貯まった際に感じる、極めて軽い頭痛です。
これに、これまで述べてきましたような”諸々の生活習慣の問題点”が追加されることによって、各種の慢性頭痛のタイプへと変化・増悪していくものです。
各種の慢性頭痛のタイプのなかで最も多いのが、緊張型頭痛であり、ここから片頭痛、群発頭痛へと進展していくものです。
そして、緊張型頭痛と片頭痛の基本的な相違点は、ミトコンドリアの活性低下という遺伝素因の有無でしかありません。
そして、各種の慢性頭痛のタイプの基本骨格となるものが「体の歪み(ストレートネック)」です。これが、慢性頭痛の起点となっています。このことは、これまで繰り返して述べてきたことです。
すべての始まりは、うつむき姿勢です
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12295107891.html
こういったことから、私達が日常的に感じる極く軽度の頭痛を経験した場合には、このことを念頭に置いて、長時間にわたるうつむき(前屈み)の姿勢を強制されるような生活環境さらに作業環境に置かれていないかどうかを振り返ってみる必要があります。
女性はなで肩で、首が細く、女性は男性に比べて筋肉の量が少ないので、筋力も強くありません。しかし、頭部は約6キログラムもあり、男女ともほとんど同じ重量です。
そして、女性の場合、掃除・洗濯・炊事と日常的に前屈みを強いられる生活環境にあり、事務系の仕事が多いことから、常に頸部筋肉群に負担がかかり、肩こりを訴えやすく、長期間にわたる肩こりは「脳内セロトニンを低下」させます。こうしたことから容易に慢性頭痛を引き起こすことになります。
また、この段階でムチウチなどの頸椎の外傷が加われば、一足飛びに「体の歪み(ストレートネック)」を形成してくることになります。
最近の症例から・・体の歪み(ストレートネック)の関与は???
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12267590747.html
このため、「体の歪み(ストレートネック)」を予防し、すでに「体の歪み(ストレートネック)」に移行しておれば、徹底して改善・是正しておく必要があります。
体の歪み(ストレートネック)の予防・改善
http://taku1902.jp/sub409.pdf
このため、日常的に感じる極く軽度の頭痛の段階で、このようなことを意識することなく、市販の鎮痛薬を服用して、やり過ごして(お茶を濁して)いますと、必然的に「体の歪み(ストレートネック)」を形成し、最終的に片頭痛へと移行することになります。
しかし、専門家は、このような日常的に感じる極く軽度の頭痛、緊張型頭痛を全く無視されます。さらに、「体の歪み(ストレートネック)」といった概念そのものがありません。
ですから、頸椎X線検査を仮に行ったとしても、「体の歪み(ストレートネック)」そのものの診断基準がありません。このため診断すら下せないことになっています。
こういったことから、「体の歪み(ストレートネック)」に対処する”スベ”をまったく持ち合わせていないことになります。
このため、「国際頭痛分類 第3版β版」の診断基準で、緊張型頭痛と診断しても、「体の歪み(ストレートネック)」の存在そのものが念頭にないため、筋弛緩薬・抗不安薬・血流改善薬などのお薬で対処するしかされません。
しかし、このようなことでは、「体の歪み(ストレートネック)」は徐々に形成され、先述のような生活習慣が加わることによって、慢性頭痛は増悪の一歩を辿ってきます。
この中間の時期にあっても、無視されることになります。
結局、日常的に感じる極く軽度の頭痛、緊張型頭痛の段階で、適切に、薬を使うことなく、「体の歪み(ストレートネック)」を改善・是正させないために、片頭痛の遺伝素因があれば、必然的に、片頭痛を醸成・熟成させることになります。
本来の「国際頭痛分類 第3版β版」の目的とするところは、片頭痛を明確に定義することによって、間違いなく、片頭痛に対してトリプタン製剤を処方させるためのものです。
このため、”片頭痛と明確に定義された”「国際頭痛分類 第3版β版」の基準に合致しないものが緊張型頭痛とされ、いわば緊張型頭痛は”ゴミダメ”的な性格の強い頭痛とされ、専門家の間では、極めて”取るに足らない頭痛”とされています。このように全く無視されています。
このように、片頭痛と緊張型頭痛はまったく別の範疇の頭痛であるといった”教義”が専門家の間で作られることになっています。
このようにして「国際頭痛分類」が作成されてからは、片頭痛と緊張型頭痛は厳格に区別されるとの考え方が徹底して啓蒙されることになりました。
それは、医師に対しては、片頭痛にトリプタン製剤を処方させるためであり、一般の方々には、片頭痛にはトリプタン製剤という”特効薬”があることを知ってもらうためです。
このため、専門家の間ですら、片頭痛と緊張型頭痛はまったく別の頭痛と思い込んでおられる方々が多数見受けられます。
本来は、片頭痛も緊張型頭痛も一連のもののはずです。
ところが、日常的に感じる極く軽度の頭痛から緊張型頭痛へ、さらに片頭痛へと移行していくことは、詳細に綿密に病歴聴取すれば明らかでありながら、専門家は日常診療において「国際頭痛分類第3版」を巧妙に組み込んだ「問診方法」・「問診表」を使われ、受診時の最も困っている頭痛しか問題にされないことから、慢性頭痛発症の起点ともなるはずの「日常的に感じる極く軽度の頭痛」・緊張型頭痛をまったく無視されることになっています。
このように、臨床神経学の「問診に始まり、問診に終わる」という基本原則をまったく無視した病歴聴取(問診表による手抜き診断・診療)が現実に罷り通り、病気のオンセット(起始)が全く無視されています。
このようにして、最も大切とされる”片頭痛を見落とすことなく”診断することしか念頭にありません。このように徹底して指導されてきました。
本来、片頭痛は、ミトコンドリアの活性低下という”遺伝素因”を基盤として日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛から、これに諸々の生活習慣の問題点が加わって、片頭痛へと進展していくものです。
このため発症の起点となる日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛を無視することによって、ただひたすらに、片頭痛を醸成・熟成させることになり、トリプタン製薬メーカーにとっては、願ってもないことになります。
ということは、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛の段階で適切に対処すれば、片頭痛まで移行させることなく改善できるはずのものを、むざむざ放置することによって、片頭痛を生み出すことになります。
このようにして、ただひたすら、片頭痛を醸成・熟成してきました。
これが、専門家の行っている”金儲け主義”の片頭痛医療の真髄になっています。
緊張型頭痛と片頭痛は連続したもの
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12166217169.html
緊張型頭痛と片頭痛は連続したもの???
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12053914546.html
緊張型頭痛と片頭痛はまったく別の頭痛である・・ウソ、ホント
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12029947025.html
このように、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛を無視し、「体の歪み(ストレートネック)」を頭痛と全く関係なしとすることによって、片頭痛を醸成・熟成させることによって”金儲けのための片頭痛医療”が完結したことによって、日常的に感じる極く軽度の頭痛の方々は市販の鎮痛薬に頼らざるを得なくなり、これまた片頭痛へと追い込むことになります。
しかし、緊張型頭痛の方々は、筋弛緩薬・抗不安薬・血流改善薬などのお薬で対処するしかないため、益々、増悪の一歩を辿られる方々が後を絶ちません。
しかし、専門家は、儲かる片頭痛患者さんのことしか念頭にありませんので、こうした悲惨な緊張型頭痛患者さんは巷を彷徨い、ドクターショッピングするしかありません。
ところが、このように来なくなった”こうした悲惨な緊張型頭痛患者”は、専門家自身は治ったから来院しなくなったと思い込んでいます。専門家は、緊張型頭痛は簡単に治るものであり、まさに”取るに足らない頭痛”であるといった認識しかありません。緊張型頭痛も片頭痛も同様に、根治させるには並大抵なことでは改善させることはできません。両者はすることは同じです。このように判断のズレがあります。
また、子供の慢性頭痛に対しても、「体の歪み(ストレートネック)」といった観点が全くなく、頭痛を慢性化させ、不登校を生み出し、これに対して心理カウンセリングで対処するしかありません。
また、ムチウチ事故の後の頭痛患者さんも悲劇のどん底に陥れていることも忘れてはなりません。
このように、専門家には、片頭痛患者さんしか念頭にありません。
これが、ほんとうの頭痛診療なのでしょうか。
緊張型頭痛は片頭痛に比べ頻度は少ないとされていますが、5年前に、大和田潔先生が関西頭痛懇話会で講演された際に、「私が若い頃は、慢性頭痛患者さんは緊張型頭痛ばかりであったが、最近では、逆に、緊張型頭痛が少なく、片頭痛が圧倒的に増えた」 と述懐されておられたのが、未だに忘れることができません。
これが、どういった要因なのでしょうか???