【読み物】裏アジア紀行

クーロン黒沢
裏アジア紀行
いわゆるバックパッカー(っていうの?)のアジア放浪記。
いやマジでとんでもないキャラが多数登場します。殆ど漫画の世界。
いろんな国への放浪記が含まれますがやはり著者がホームタウンにしているカンボジア首都プノンペン編と、中国編、この2つが特に面白い。
脱力理不尽系キャラのオンパレードです。
彼らの辞書には秩序とか規律とかないんでしょうね。
テキトーに生きるってなんて素晴らしいんだろう!
これ読んで日本に生まれてきて良かった…と思うか、うらやましい!と思うかは、心の病み具合次第。
ちなみにバックパッカーもので自分的ベストは「偏差値40からのアメリカ滞在日記」です。どうやって見つけたのかは忘れましたが、かなり面白い!
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稲荷屋

行くときは、首都高さえマトモなら車のほうが圧倒的に早いため、だいたい車で行きます。
行きは開始時間の兼ね合いもあり高速を使って行きますが、帰りはちんたら走るのも状況的にオッケーであるため、国道14号を使ってひたすら西進して帰ることとし、折角なので鰻屋に寄ることにしました。
創業慶応元年。船橋一の和食の老舗だそうです。慶応元年というのは調べたところ1865年です。かなり由緒正しい店ですね。
たしかにお店の雰囲気からして既にほとばしる正当性の主張が。何がどうってわけじゃないのですが、オーラってありますよね。
HPにも「しきたりを大事に~」って堂々と書いてあるし。
鰻のほかに、和定食や、埋め立て云々で物議をかもしだしている地元船橋三番瀬で取れた海産物などもいただけます。っていうか鰻よりもこちらがメインみたい。
但しお値段については「伝統係数」が遠慮なく加味されております。
肝心の鰻ですが、当然おいしいです。おいしいのですがさほど特徴はありません。メロンがついてるのはちょっと本筋とは違いますが嬉しいですね。
いやいや案外テキトーに味わってしまい、後でお店の血統を知りました。
店の前に路駐してしまったし、遠慮なく写真は取るし、メロンは切り込みが入っているにも関わらず両手で持ってかぶりついてしまったし、結構傍若無人だったかも。
鰻定食「稲」 ¥2,730-
(うる覚えですのでお値段正確かどうか微妙です)
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ばんかららーめん(池袋)

池袋のファルージャと呼ばれる(誰も呼んでないかも)、ラーメン激戦地帯にあるお店。
至近距離に光麺、玄武、無敵屋、といろいろ人気店がひしめいていますが、自分的には割とここが好きです。
My定番、さんこいち¥980-を注文。
九州風、背脂ぎとぎとスープ系なのですが、毎日使いきりのスープを使っているそうで、変な臭みがなく見た目よりはさらっとイケます。
麺はかための細麺。やっぱとんこつは細麺がいいですね。
さんこいちのウリは、その名の通り三種類(角煮、のり、ねぎ)のトッピングがまとめて入ってます、ということなんですが、その具の中でも角煮は絶品。やわらかくてこれだけでご飯一杯!ってなぐらいの旨さです。
お店は間口が狭いためほそながーいカウンタータイプになっており、中も狭くて夏は暑いです。が、かえってこの雰囲気がラーメン屋っぽくていい。
「ダン!と出されたラーメンに対して、イキオイでスープを飲んでアツ!と顔をしかめつつ、となりの人に一声かけながらカウンターに並ぶ薬味に手を伸ばしてほうりこみつつ、ズズーッとでかい音を立てて麺をすすって、大汗をかきながら店を出る」というのが自分的ラーメン道です。
#昔やってた永谷園のお茶漬け・チャーハンのCMのような…あれは食べ物のCMとしては素晴らしい出来でした
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ロード・オブ・ウォー
遅まきながらMr.&Mrs.スミスを観ようと思ったのですが、ポスターに佇むニコラス・ケイジの雄姿に惹かれてこちらを観てしまいました。
結果は…正解。直感の通りなかなか良い映画でした。
(面白いというよりは深く考えたという意味で)
先ず冒頭数分のオープニングからしてヤラれます。鉄砲玉が工場で作られてから延々貿易輸送を経て、戦場で撃ち込まれるまでの過程を弾丸の視点で描いており、最後はどうなるかイヤな想像をしながら、ぐっと目を凝らしてしまいます。そして案の定、最後はそれか!
冒頭から「平和ボケ日本人」には刺激が強い映像です。
映画そのものは冷戦及びソ連崩壊といった当時の世界情勢を首尾よく利用してのし上がる武器商人ユーリー・オルロフの台頭過程を描いたものです。
ユーリーの一人称でナレーションを交えながらケイジが淡々と演じていきます。
どっちかというと二枚目ではないユーモラスなキャラなのですが、どこか目の奥には底知れぬ狂気を秘めた感じがプンプン出ていて、こういった役をさせるとこの人は絶妙ですね。
怒っていても、端には笑いを感じさせる。
笑っていても、どこか奥底には悲しさが垣間見える。
いつもどこか気だるそうな虚無感をかもし出しつつも、武器のセールス或いは自分の仕事の正当性の話になると極めて明瞭快活に主張をする。
おおよそ私が想像するような「武器商人という虚業を営む人でなしはこのような言動をするものである」というキャラクター要素をあますところなく魅せてくれます。
いやはやケイジさん、フェイス/オフ以来の脱帽ですわ。
なんかバカっぽい話かな~なんていうイメージだけでナショナル・トレジャーを敬遠してたけど、すみません私が悪かったです、あなたの演技をちゃんと観ます。
ストーリー的には、序盤の「成り上がり過程」がかなり駆け足で進んでしまいますが本作のテーマを考えたらさほど問題なし。
あんまり「どうやってビジネスを拡大していったかのタネ明かし」は出来ないでしょうし。だって今もこの手の人達は世界中でビジネス展開しているのでしょう?あんまり手口をバラすと…
このレベルでも米国内ではスポンサーがつかず大変だったようですね。
ここまでやっただけでも凄い!と思います。
作中にも登場する冷戦時代のオールドタイプ武器商人が、東側に対向する西側諸国に武器を売ってきたのに対して、ポスト冷戦時代の申し子であるユーリーは、両陣営に見境無く武器を売ります。
「そんな混沌が続くはずがない」と毒づくオールドタイプに対して「あんたは(情勢の変化を)見る目がなかっただけだ」と切り捨てるユーリー。それでいて「俺だって出来れば人が死なないほうがいいと思ってる」とうそぶく。
まさにかつては対イラン目的でイラクに武器を売り、今度はイラクをぶっ潰そうとするアメリカも同じですね。
痛いところをつかれまくってます。資金を出してくれるはずがありません。
またアフリカの酷さも、話や文献では知っていたつもりになってましたが、いざ映像で見せられると絶句状態。
ニコラス・ケイジが間の抜けた半笑いでセールス・トークする傍ら、現代版ブラックパンサーみたいなヒップホップ系あんちゃんが、市民や気に入らない部下などを見境無くばんばん撃ち殺します。
言わばリアルなGrand Theft Auto III (GTAIII)状態。
映画とは言え流血の描写に弱い人は辛いです。
まとめると、テーマからして当然ですが、感動や爽快感とは全く無縁の映画です。むしろ後味の悪さ、どす黒い重苦しさはかなり純度高いです。
銃撃戦はありますが戦争映画っぽい派手な撃ち合いではありません。大体が一方的殺人です。
笑いは多少ありますが、殆どが背筋が寒い笑いです。
ほんとケイジが主役で良かったよ。それだけがこの映画の救いです。
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結果は…正解。直感の通りなかなか良い映画でした。
(面白いというよりは深く考えたという意味で)
先ず冒頭数分のオープニングからしてヤラれます。鉄砲玉が工場で作られてから延々貿易輸送を経て、戦場で撃ち込まれるまでの過程を弾丸の視点で描いており、最後はどうなるかイヤな想像をしながら、ぐっと目を凝らしてしまいます。そして案の定、最後はそれか!
冒頭から「平和ボケ日本人」には刺激が強い映像です。
映画そのものは冷戦及びソ連崩壊といった当時の世界情勢を首尾よく利用してのし上がる武器商人ユーリー・オルロフの台頭過程を描いたものです。
ユーリーの一人称でナレーションを交えながらケイジが淡々と演じていきます。
どっちかというと二枚目ではないユーモラスなキャラなのですが、どこか目の奥には底知れぬ狂気を秘めた感じがプンプン出ていて、こういった役をさせるとこの人は絶妙ですね。
怒っていても、端には笑いを感じさせる。
笑っていても、どこか奥底には悲しさが垣間見える。
いつもどこか気だるそうな虚無感をかもし出しつつも、武器のセールス或いは自分の仕事の正当性の話になると極めて明瞭快活に主張をする。
おおよそ私が想像するような「武器商人という虚業を営む人でなしはこのような言動をするものである」というキャラクター要素をあますところなく魅せてくれます。
いやはやケイジさん、フェイス/オフ以来の脱帽ですわ。
なんかバカっぽい話かな~なんていうイメージだけでナショナル・トレジャーを敬遠してたけど、すみません私が悪かったです、あなたの演技をちゃんと観ます。
ストーリー的には、序盤の「成り上がり過程」がかなり駆け足で進んでしまいますが本作のテーマを考えたらさほど問題なし。
あんまり「どうやってビジネスを拡大していったかのタネ明かし」は出来ないでしょうし。だって今もこの手の人達は世界中でビジネス展開しているのでしょう?あんまり手口をバラすと…
このレベルでも米国内ではスポンサーがつかず大変だったようですね。
ここまでやっただけでも凄い!と思います。
作中にも登場する冷戦時代のオールドタイプ武器商人が、東側に対向する西側諸国に武器を売ってきたのに対して、ポスト冷戦時代の申し子であるユーリーは、両陣営に見境無く武器を売ります。
「そんな混沌が続くはずがない」と毒づくオールドタイプに対して「あんたは(情勢の変化を)見る目がなかっただけだ」と切り捨てるユーリー。それでいて「俺だって出来れば人が死なないほうがいいと思ってる」とうそぶく。
まさにかつては対イラン目的でイラクに武器を売り、今度はイラクをぶっ潰そうとするアメリカも同じですね。
痛いところをつかれまくってます。資金を出してくれるはずがありません。
またアフリカの酷さも、話や文献では知っていたつもりになってましたが、いざ映像で見せられると絶句状態。
ニコラス・ケイジが間の抜けた半笑いでセールス・トークする傍ら、現代版ブラックパンサーみたいなヒップホップ系あんちゃんが、市民や気に入らない部下などを見境無くばんばん撃ち殺します。
言わばリアルなGrand Theft Auto III (GTAIII)状態。
映画とは言え流血の描写に弱い人は辛いです。
まとめると、テーマからして当然ですが、感動や爽快感とは全く無縁の映画です。むしろ後味の悪さ、どす黒い重苦しさはかなり純度高いです。
銃撃戦はありますが戦争映画っぽい派手な撃ち合いではありません。大体が一方的殺人です。
笑いは多少ありますが、殆どが背筋が寒い笑いです。
ほんとケイジが主役で良かったよ。それだけがこの映画の救いです。
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山崎屋

それは、日本で唯一東西南北の駅名が存在する、浦和。
そして、天皇杯Vでボルテージ最高潮の浦和レッズの本拠地、浦和。
という訳で、名実ともにJリーグ屈指のチーム、浦和レッズとその熱狂的ファンの皆様に敬意を払い今回は赤で行きます(読んでいただける皆様、目が疲れるでしょうがご容赦ください)。
休日だったので遠出しました。
といっても自宅から電車で接続がよければ1時間以内なので感覚的に遠いだけですが。
県庁所在地の割には大宮の台頭などもあって自分的には何となく地味な印象の浦和ですが、江戸時代の五街道の一つ、中仙道(旧「中山道」)も近くを通り、由緒正しい宿場町といったところでしょう。結構、社寺仏閣や老舗があるようです。
#「旧中山道」を「いちにちじゅうやまみち」と読んだ某女子アナがいたらしい…
さてこの山崎屋もそんな老舗の1つでしょうが、HPをみると「創業不詳」だって。
よく創業~年といった老舗の売り文句がありますが、創業不詳ってのは「あんまり古すぎてよく分かりません」ということなんでしょうが強烈なキャッチコピーですね。
伝統を鼻にかけない気さくさとユーモアが感じられ、何となくいい店である予感がします。
こぎれいな木製階段を上って2F店舗に入ると、畳ながらも足が下ろせる座席に座布団が整列した明るい店内。
入り口にちょっとした鶴や人の置石がありますが、浦和レッズの帽子やバンダナなどをかぶってます。うーん、やっぱりそうか。流石はJリーグ随一の地域密着度合いを誇るレッズですな。
肝心の鰻は、並上特上の違いは量だけです、ということなので、上で行きます。
(こういう説明をつけてくれているところも○ですね)
汁物は別注文。自分は割と「赤だし」派です。
ごはんが硬めで旨いです。タレは超控えめですが、鰻のほうも炭焼きの香ばしさがしっかり堪能できる良品。
いや~雰囲気良い店で、幸先良い初鰻でした。
鰻重(上) ¥2,100-
赤だし ¥300-
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