
2025年上半期の作品のなかから
自選30句を集めました。
note、Xなどに投稿した
より現代的な作品を選びました。
現代語・現代仮名遣い・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品になります。
楽しんでご覧いただければ幸いです。
*作品はすべて既発表句です
『つぶやきが銀河』
〜現代俳句集〜
序句
ばくはつよ一語のつぶやきが銀河
冬の句
いちぎょうの俳句ひかれよ軒氷柱
ふゆのうめ伝統はただ幹にすぎず
はととして羽ばたいてゆく元日が
無思想よ噛んでもかんでも寒林檎
スキーヤー以外うごかず飛騨の山
しら息よ舞い上がるかに鶴のこえ
意識下にほのあかりさす日向ぼこ
ショーウィンドウなかば鏡よ雪催
関東平野ひとひらの雪てのひらに
寒星よ路じょうのスマホ明りほど
春の句
初蝶よ黄の野しろの野むらさき野
チューリップDNAが咲きならぶ
イヤホンよ桜ソングがふぶくそら
スカイツリー東京タワー花のくも
えいがみな暴力ばかりはるのゆき
コンビニの閉店永遠にはるのくれ
春の夢わすれるたびにうつくしく
コーヒーにミルクがしずむ春愁よ
はっと気を取りもどす傘春のあめ
かもめらがゆきたがるのは蜃気楼
夏の句
ふうりんよ夜が哲学になってゆく
透明層またかき回すアイスティー
新幹線風ゴールデンウィーク明け
噴水よむすうのゆうひつぶらかに
梅雨入りよ色なくしずむにしき鯉
ふとあおぐそらよ水たまりにも虹
この街の気がぬけてゆくソーダ水
沖に船グラデーションの夏のくれ
尾ひれへと透けて金魚よ水のいろ
けいだいよ掃きのこされて蟻の列
終わり
▽俳句の読みくらべはこちらから▽
文語体俳句・口語体俳句・会話体俳句
2025年上半期の
自選作品をまとめました。
より現代的な作品を集めました。
主に現代語、現代仮名遣いで詠んでいます。
序句については、俳句創作の様子について自分なりに詠みました。
◇
『俳句について』
俳句の基本的な特徴は、575のリズムにのせて日本の四季の風物や人々の暮らしを詠みあげることとされています。
限られた17音で奥深い表現をするために、
季節の美や季感を凝縮した言葉である『季語』が用いられます。
さらに句中に『間(ま)』を生みだし、その背後に宇宙的な深遠さをもたせるために『切れ字(切れ)』が用いられます。
すぐれた俳句作品は、自由詩が何百文字を費やして辿りつく精神領域に、わずか数秒で触れさせてくれることもあります。
これらをはじめ古くから受け継がれてきた様々な技法や工夫、そして心構えや思想、理念は、
現代の俳句の世界はもとより、多くの俳句作品や俳人の方々の創作活動のなかにも、一つの礎としてしずかに息づいています。
現在では、口語俳句や自由律俳句、無季俳句をはじめ俳句の基本的な特徴をさらに発展、進化させた多様な取り組みが生まれています。
◯文語・口語の大まかな図
下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です
◇文語俳句ー文語体ー古典語ー古い時代の文体
◇口語俳句ー口語体ー現代語ー書き言葉
∟ーー話し言葉
◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い
より詳しく細かいことについては、書籍・ネット等でしらべてみてください
下記は
現代的な切れ字の候補についての記事です
「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ
生成AIの活用については、自作作品に対する鑑賞、比較、意見を参考にしています(2024.02〜)。
俳句の向上や学習目的のため、また利用過多にならないことを心がけて行っています
下記について、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています
「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」
「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」
「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」
「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」
現代語・現代仮名遣い・現代的切れ字
を基本にして俳句を詠んでいます
① 現代俳句
俳句の「現代化」「現代文学化」
について実作を通して模索しています
② 多文体俳句
俳句の「使用文体の拡張」
について実作とともに探究しています
③ 一行詩的俳句
俳句の「詩性」「思想性」など
一行詩としての側面も探っています
個人的な
俳句の探究を楽しんでいます
*解説について至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください
*俳句については個人・団体によって様々な考え方や見解があります
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