機動戦士ガンダム SEED 2002年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

2002年10月~2003年9月。TBS系で放送(全50話)

BS11で9/2~再放送

 

ざっくり
従来人類「ナチュラル」による地球軍と、遺伝子操作によって生まれた「コーディネーター」のプラント(ザフト軍)との間で行われる戦争を描いたドラマ。

<導入>
コズミック・イラ70。農業プラント「ユニウスセブン」に核ミサイルが撃ち込まれた「血のバレンタイン事件」の悲劇によって地球・プラント間の緊張は一気に本格的武力衝突へと発展した。

誰もが疑わなかった、数で勝る地球群の勝利。

が当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまま既に11ヶ月がすぎようとしていた。

原作    矢立肇、富野由悠季
監督    福田己津央

キャスト
キラ・ヤマト          :保志総一朗
マリュー・ラミアス         :三石琴乃
フレイ・アルスター         :桑島法子
ムウ・ラ・フラガ          :子安武人
ミリアリア・ハウ          :豊口めぐみ
ナタル・バジルール           :桑島法子
アスラン・ザラ           :石田 彰
ニコル・アマルフィ         :摩味
イザーク・ジュール         :関 智一
ディアッカ・エルスマン         :笹沼 晃
ラウ・ル・クルーゼ         :関  俊彦
ラクス・クライン          :田中理恵
カガリ・ユラ・アスハ         :進藤尚美
アンドリュー・バルトフェルド :置鮎龍太郎
ムルター・アズラエル           :檜山修之



 

感想
機動戦士ガンダム」が最初に放映されたのが1979年。
当時既に成人していたが長期入院後の復職で、アムロの成長物語、またその世界観に興味があって観続けた。すぐに続編が出るだろうと思っていたが全く出て来ず、出て来たのは「超時空要塞マクロス(1982)」、次いで「聖戦士ダンバイン(1983)」
これらはどうも感覚的にしっくり来ず観ることがなかった。

ようやくガンダムシリーズとして出て来た「Zガンダム(1985)」の頃には完全に興味が離れてしまった。
そんなわけでガンダムについては「ファースト」しか知らなかったが、その後紆余曲折を経ながら「Zガンダム」「ガンダムZZ」「逆襲のシャア」とトレースを進めた。

そして今回の「ガンダムSEED
数年前にYouTbeで観たが、今年BS11の再放送を視聴。
遺伝子操作により生まれた「コーディネーター」と、元々の人類「ナチュラル」との戦争を描いたものであり、設定としては興味深いが、コロニー襲撃→いきなりモビルスーツ操縦→避難民乗せての戦い→大気圏突入→砂漠の戦い・・・とファーストガンダムの絵コンテをそのまま横流し、と言った感じ。

「足付き」も要するに「木馬」の事だし。
まあ、ファーストに対する敬意の現れか。
設定としては高校生であり、ファーストでのアムロが14歳だったのから比べると「色気重視」といった方向性か。
オープニングの映像もヌード乱発で劣情をそそる。

コーディネーターであり、中立国の人間だったキラが巻き込まれて、地球軍(ナチュラル陣営)として戦うハメになったという悩みがストーリーのベース。

奪われた兵器との戦い、という点も何だかモチベーションが落ちる設定だが、基本にあるのはナチュラルは製造面に長け、コーディネーターは運用面に長けているという事の様だ。
女性士官のスカート姿も「萌え」ではあるが、戦時下ではあり得んわな。まあ、突っ込みどころはあちこち満載。
キラやアスランが能力を発揮する寸前に、種(Seed)が弾ける場面が一瞬出る。これがニュータイプ能力の発現か。

父親を殺されたフレイが、愛するフリをしてキラに過酷な戦いを強要し、それによる死を願っているという黒い構図は、アニメらしくないダーティーさがあり、けっこう興味深かった。
また遺伝子操作、人工子宮とかのネタも興味深かったが、単なる説明ではなく、ストーリー展開の小道具としてもっと活用すべきだったかも。

それから核兵器を無力化するニュートロンジャマー(それに加えてニュートロンジャマーキャンセラー:長いって!)についても言葉だけでなく、ある程度は理論が納得出来るような「仕掛け」が欲しかった。

とは言うものの、このストーリー作りには力が入っている。
キャストそれぞれの背負った人生模様や、単なるザフトと地球軍との戦いではなく、その両者の戦いを止めようとするラクス率いる勢力にキラ、アスランらが集って行く。
ストーリー展開の牽引力は強い。
それにしても、公開から20年経ってるんだよな・・・

ストーリーマンガってえのは、いくつになっても「面白い」。
続編の「ガンダム SEED Destiny」も現在、引き続きBS11で放送されている→コチラ

 

読むのが苦手な人向け(30分で完結)

 



あらすじ
01~06
主人公キラ・ヤマト。中立国オーブのコロニー「ヘリオポリス」で暮らす工学専攻の学生。

オーブで地球軍用として秘密裏に作られていた新モビルスーツ5体。3体がザフト軍に奪われるが、残るうちの1体「ストライク」をたまたまその場に遭遇したキラが操縦して敵を退ける。

そこで見掛けた少女(後のカガリ)強奪組の中に幼なじみの「アスラン・ザラ」が居ることを知るキラ。

アスランは最後の1体「イージス」ガンダムを駆って脱出。
敵隊長はシグーを操るラウ・ル・クルーゼ。翻弄されるキラ。
ガンダムと同じくオーブで作られた新造戦艦「アークエンジェル」の出現でクルーゼは退却。収容されたキラ。
士官は全て戦死し、副長のマリュー・ラミアスが艦長代行するが、幸いエースパイロットのムウ・ラ・フラガが乗艦していた。
救命ボートで避難民と共に収容されたキラの同級生 フレイ。

要塞「アルテミス」に向かうアークエンジェルだが、クルーゼの術中に嵌る。艦の危機を打開するため出撃するキラ。

奪われた4機のガンダムとの戦い。危うくアスランに連れ去られようとしたキラをムウが救う。

無事にアルテミスに着いたアークエンジェル。
だが要塞司令官ガルシアは別連合の所属であり、艦を奪われそうになる。そこにザフト軍からの攻撃。
キラのストライクによりアークエンジェルは脱出。

アークエンジェルのことを「足付き」と称するザフト軍。

07~10
艦内の物資補給のためデブリ帯に紛れ込んだアークエンジェル。
プラントに帰還して、議会の国防委員長パトリック・ザラに説明するクルーゼ。議会で打倒ナチュラルに意見を誘導するザラ議長。警戒中に緊急脱出ポッドを回収して来るキラ。
出て来たのは、現プラント評議会議長の娘ラクス・クライン。
ラクスの許婚でもあるアスランは、彼女の奪還を命じられた。

アークエンジェルの救援に来た艦に襲い掛かったザフト軍。
父親を助けるため、フレイはラクスを人質にしろと叫ぶ。


だが父の乗った戦艦モントゴメリィは撃墜された。

結果的にラクスを人質にして窮地を脱したアークエンジェル。
人質を取る事を良しとしないキラは、ラクスを連れ艦を出てアスランを呼び出し、彼女を返す。

11~13
何とか第8艦隊と合流したアークエンジェル。ここで避難民を降ろし、キラたちも艦を降りるかどうかの選択。

軍に志願したフレイ。友人たちも半ば引かれる様に志願。
帰還用シャトルに乗る寸前での攻撃。戦う事を選ぶキラ。
フレイはキラに愛を打ち明け、守って欲しいと強引にキスをする。フレイの本心はキラに(戦って死ね)との願い。

軍の指示により、アークエンジェルとストライクは地球のアラスカ(地球軍本拠)へ降下(囮として)

降下は成功したが避難民のシャトルが撃墜されてしまう。

14
戦争に至るまでのいきさつが語られる。コーディネーターとナチュラルとの確執により、コーディネーターは宇宙のコロニーに移動し「ザフト軍」を結成。

地球側の破壊工作(血のバレンタイン)

プラントの農業用コロニー「ユニウスセブン」が核ミサイルにより壊滅した。


15
大気圏突入の最中にも行われるザフト軍の攻撃。第8艦隊は、アークエンジェルの盾となって全滅した。キラのストライクは大気圏突入寸前でアークエンジェルに回収された。だがそのために、艦はザフトの勢力圏であるアフリカ砂漠地帯に着陸。

16~24
砂漠の虎ことアンディ・バルトフェルドとの戦い。

四足歩行型モビルスーツ「バクー」

戦う中で、キラ達はザフト軍と戦うレジスタンスの協力によりバクー3体を撃退する。レジスタンス「明けの砂漠」の中に居たカガリ(ヘリオポリスで助けた彼女)
レジスタンスのリーダ サイーブとの共闘でアラスカを目指すアークエンジェル。

報復のため、レジスタンスの街を焼き払うバルトフェルド。

武器、食糧等調達のため、ザフトの街に潜入するレジスタンス。
それに加わるキラとカガリ。買い物を済ませ、食事をしているところに過激派の襲撃を受け、そこにいた人たちを助けるキラ。
お礼としてそこに居た男に自宅へ無理やり招かれる二人。

中の女性、アイシャに身なりを整えられ、美しく変身するカガリ。そこでようやく相手がバルトフェルドだと気付くキラ。

撃ち合うが結局負ける。
だがバルトフェルドは二人を無傷のまま返した。

ラクスを訪れ語り合うアスラン。

キラと幼なじみだった事を彼女に話すアスラン。
ザラ議長の進める「オペレーション・スピットブレイク」

砂漠での戦い。バルトフェルドの乗る真紅のバクー。相棒はアイシャ。厳しい戦いの末にバクーを倒すキラ。大爆発するバクー。

前回の戦いで宇宙に残っていたアスランも、地球に降りてアークエンジェル掃討に加わっていた。
シミュレーションでの戦績を買われ、2機追加された戦闘機のうちの1機で戦う事になったカガリ。アスランの乗った輸送機を攻撃して撃墜する。カガリの機も銃撃を受け小島に不時着。
同じく脱出したアスランもその小島に流れ着いていた。二人は戦い、主導権はアスランが握ったが、カガリを殺す気はなかった。


互いに救援が来て、二人は名乗り合い別れて行った。

25~28
ザフト軍からの猛攻を受け、オーブ国への領海侵犯を犯しそうになるアークエンジェル。警告するオーブ軍。
不時着する形で結局オーブ軍に逃げ込んだアークエンジェル。
出迎えたのはカガリの父、ウズミ。オーブ国の最高指導者。
オーブ軍としても単に匿うのではなく、驚異的な運用実績のストライクとキラに関する技術供与を求めた。それと引き換えの修理と補給。開発企業のモルゲンレーテ(アークエンジェル、ガンダムの製造メーカ)
オーブの兵器開発技術主任エリカ・シモンズが分析する、キラによるストライク運用。語られるモビルスーツ進化理論。
ガンダム運用にはコーディネーターの力が必要(特にキラ)
そして最後にキラについて
Superior Evolutionary Element Ddestied-factor
(優れた種への進化の要素であることを運命付けられた因子)
との記述をするが、のちに削除。
キラに、ガンダム運用のOS開発への協力を依頼するエリカ。

オーブに避難している家族と面会する、軍属になった学生たち。
だがキラは両親に会おうとしなかった。
それは同情なのかと反発するフレイ。
キラの両親に面会するウズミ。再び会う筈はなかったのに・・・
アークエンジェルの存在を確かめるために潜入したザフトの精鋭チーム。その中にアスランも居た。ドックの仕切り近くに居るところへキラのメカペット、トリィが飛んで来る。昔アスランが作ってプレゼントしたものだった。トリィを追い駆けて来たキラ。
トリィを仕切り越しに渡し、仲間と共に去って行くアスラン。

29~32
修理を終え、出港するアークエンジェル。
カガリも行こうとするが父 ウズミは許さなかった。
キラ対アスランの戦い。お互いに友情を振り切っての限界で、アスランの危機を救うため、仲間のニコルが自らを盾にした。
戦死したニコル。ニコルを殺した事で苦しむキラ。
迷うな!と喝を入れるムウ。
ニコルを失い、本気でキラを倒そうとするアスラン。
キラとの戦いで援護に来ていた同級生のトールが戦死。
死にもの狂いで戦うキラとアスラン。
機体に大ダメージを受けたアスランは、脱出と共にストライクにM・Sを抱き付かせて自爆。
ラミアス艦長はオーブ軍にキラの救援を要請。だがストライクのコックピットは焼けただれ、キラは居なかった。
その場に居たアスランに詰め寄るカガリ。
キラの生死も分からないが、呆けたアスランに同情するカガリ。
戦闘の最中に身動きが取れなくなったディアッカは、アークエンジェルの捕虜となる。

そのディアッカを刺し殺そうとしたミリアリア。
一方、キラはラクスの屋敷で目覚める。
盲目のマルキオが助けてくれた(らしい)

33~36
アラスカ基地にようやく辿り着くアークエンジェルだが、ストライク運用のキーマンであるキラが居ない今、存在価値は低い。
査問でマリューは 不手際を指摘される。
ザフト軍がアラスカを総攻撃する作戦(オペレーション・スピットブレイク)を聞き、行かなくては、とあせるキラにザフトの最新鋭M・Sの「フリーダム」を引き渡して逃がすラクス。
アラスカ基地に潜入していたクルーゼはフレイを連行する。
基地の幹部はアークエンジェルに守りを任せそこを脱出。ザフト軍を引き付けて最強兵器「サイクロプス」により壊滅させる目的だった。ムウはカラになった司令部の中でそれを知る。
脱出を図るアークエンジェルだが厳しい状況。そこへフリーダムのキラが救援に。フリーダムはニュートロンジャマーキャンセラーにより核エネルギーで作動している(燃料補給の必要がない)

ザフトの作戦は失敗。その原因を作ったラクスが指名手配となり、二人の婚約も破談になった事を知るアスラン。
ピンクハロの導きでラクスと再会するアスランは、そこでキラの生存を知らされ、フリーダムを剣として渡したと告げられる。
「あなたは何と戦うのか」との問いかけを残して去るラクス。
フリーダムの兄弟機「ジャスティスガンダム」を受領するアスラン。

37~40
戦線を離脱したアークエンジェルは再びオーブ国に避難。
キラと再会するカガリ。地球連邦軍は中立国にも協力を強要。
一方ザフト軍はパナマを攻撃。目標はマスドライバー(地球からの離脱用施設)奪取。
連邦よりオーブへ、協力しない場合はザフト支援国とみなすとの通告。艦の皆に残留か避難かを問うラミアス。
釈放を告げられるディアッカは、地球軍がオーブを攻めると聞き驚く。
連邦の策士であり、反コーディネーター組織「ブルーコスモス」の盟主  ムルター・アズラエルは3機の新M・Sを投入。
どさくさ紛れにラミューにキスをするムウ。
時間切れとなり、オーブへ連邦からの攻撃が始まる。

アーク・エンジェル発進。キラのフリーダム。そしてストライクに乗るムウも発進。
釈放されたが、オーブ軍に加勢するディアッカ。それを意識するミリアリア。
キラのフリーダムが危ういところを助ける、アスランのジャスティス。

連邦の3機と戦うキラとアスランだが、3機のパイロット(オルガ、クロト、シャニ)が突然不調をきたし撤退。それに伴いムルターの進言で連邦も一時休戦。
語り合うキラとアスラン。今後どうするかアスランにも分からない。

マスドライバーを擁するカグヤに集結するオーブ軍。アーク・エンジェルに宇宙へ発つためのブースターが付けられ出航した。
アスラン、ディアッカも同行。
連邦の本格攻撃にオーブは陥落寸前。ウズミはカガリに赤ん坊が二人写った写真を渡し「一人ではない」と言い残した。
写真の裏には「Kira Kagari」のサイン。
カガリを乗せた戦艦「クサナギ」が宇宙に向けて軌道を走る。
その軌道を連邦軍から守るキラたち。
ウズミは連邦を巻き込んでマスドライバーと共に自爆した。

41
宇宙で合流したアークエンジェルとクサナギは補給のためL4コロニー群に向かった。キラとアスランはカガリに会いにクサナギに出向く。
父から託された写真をキラに見せるカガリ。
キラにとっても知らなかった事だった。
一方、フリーダムとジャスティスの核使用を疑うアズラエル。
アスランは父の真意を確かめるためシャトルで向かう事を決意。
戦艦ドミニオンの艦長を命じられるナタル・バルジール。

42
ザフト軍基地 「ヤキン・ドゥーエ」に入るアスラン。
父親、ザラ議長と対峙するアスランだが、狂気を帯びた父はナチュラルを根絶すると言い放つ。捕らえられるアスラン。


それを救ったのはラスク派のメンバー。
フリーダムとジャスティスの運用艦であるエターナルが発進。

その操艦は、死んだと思われたバルトフェルド。

収容されるアスラン。
ザフト軍に呼び掛けるラクスだが攻撃される。救援に来たキラ。

43
アークエンジェル攻撃の指示を受けるナタル。3機の強力M・Sと共にドミニオンへ乗艦するアズラエル。
廃棄されたコロニー:メンデルに集まるアークエンジェル、クサナギ、エターナルの3艦。苦悩するアスランを慰めるカガリ。
3機のパイロット クロト、オルガ、シャニのデータを見るナタル。3人は生体CPUとして「装備品」扱い。

ナタルに圧力をかけるアズラエル。
アークエンジェルを見つけたドミニオンからの先制攻撃。

44
3機のガンダムとキラ、アスランとの戦い。足止めされていたクサナギが戦線に復帰したため、撤退を命じるナタル。
一方コロニーに侵入したクルーゼに気付き追うムウ。
イザークと戦うディアッカ。

途中で相手の正体を知り驚くイザーク。
クルーゼとムウの戦い。傷つくムウ。

そこへ応援に駆け付けるキラ。
M・Sから降りクルーゼはある建物に消えた。追う二人。
この建物を知っているかと問うクルーゼ。そしてキラに気付き、君が生まれた所だとも言った。ガラス容器に入った胎児が多数。

45
その建物は「遺伝子研究所」そこでクルーゼが語り始める。
かつてこの研究所で行われていた「最高のコーディネイター」誕生の実験。コーディネーターの世界で進化する遺伝子操作。

だがヒトの母体で子を育てる不確定要素が限界となっていた。
ヒビキ博士の開発した人工子宮によって生み出された、唯一の成功体が彼の息子キラ。カガリはヒトの子宮で同じ遺伝子提供者から生まれた。よって二人は兄妹。
クルーゼはムウの父の遺伝子から作られたクローン人間だった。

愕然とするムウとキラ。

「間もなく最後の扉が開く」と言い捨てて旗艦ヴェザリウスに戻ったクルーゼは、苦しみに耐えながらカプセルを飲む。
それを見つめるフレイにディスクを託すクルーゼ。

46
アークエンジェルとドミニオンの交戦中にクルーゼが、捕虜返還と言ってフレイの乗ったポッドを放出する。
戦いながらも、クルーゼの言葉のため変調をきたすキラ。
「戦争を終わらせるカギを持っている!」と叫ぶフレイ。
戸惑う両艦だがドミニオンがいち早く回収。
アズラエルはそのディスクが、核使用を可能にするニュートロンジャマーキャンセラーのデータだと知り狂喜する。
クルーゼのテロメアが短く、老化が早い事を知って苦しむムウ。
キラを抱きしめるラクス。アスランに寄り添うカガリ。

47
アズラエルは、入手したデータを使って核兵器を有効化。
そして使われた核兵器によりザフトの要塞は壊滅した。
ナチュラルへの復讐を叫ぶパトリック・ザラ議長は、巨大レーザー兵器「ジェネシス」の使用を命じる。
そこへ地球軍の再度の核攻撃が始まった。それを止めるためキラとラスク、カガリとアスラン、マリューとムウが向かう。
ミサイルを全て阻止してプラントは守られた。
だが準備を終えた「ジェネシス」から巨大な閃光がほとばしる。

48
地球軍艦隊の半数が壊滅した。

ザフトの兵らを鼓舞するザラ議長。
エリカ・シモンズの分析により、あの兵器が超巨大γ線レーザー砲だと判明。地球に撃たれれば地表全土が焼き払われる。
連合軍側も何とか体制を立て直しジェネシス破壊へと進む。
両者の戦いを止めるべく発進するキラたち。
一方クルーゼも「プロヴィデンスガンダム」に乗り出撃した。
そんな中、月へ向けて「ジェネシス」の第2射が放たれてしまった。


49
地球軍の月基地が撃破された。
核攻撃隊の出動を指示するアズラエルは、諫めるナタルに銃を向ける。地球軍そのものに疑念があると言ったラミアスの言葉を思い出すナタル。指令を受け核攻撃隊が出撃した。
それを阻止するキラ、アスラン、カガリ。

ディアッカも加わった。
一方ジェネシスは3射目の準備に入った。
再び戦いを始めるクルーゼとムウ。だが戦力はクルーゼが上。
ラクスの独白:誰かを討たねば守れぬ未来、自分。それは何?何故?討たれた者にはない未来。では討った者たちには?・・・・
ナタルはアズラエルの指示に逆らって撃たれるが、フレイを脱出させた。乗員には退艦を指示。更にナタルを撃つアズラエル。
錯乱したアズラエルは、陽電子砲ローエングリンでアークエンジェルの艦橋を直撃。だがそれをストライクに乗ったムウが防御。
受け止めたストライクは爆発。絶叫するマリュー。
逃げようとするアズラエルを抑え込むナタル。
アークエンジェルの反撃でドミニオンは爆破される。

50(Final)
クルーゼと戦うキラ。キラを否定するクルーゼ。
そこにフレイを乗せたカーゴが。助けに向かうキラの目の前でクルーゼがそのカーゴを破壊。

ずっと、謝りたかったとキラに言うフレイの思念。


続いてジェネシスは地球の北米大陸に照準を合わせた。
諫める部下を撃つザラ議長。ザフト軍が残っている中、ジェネシスを発動しようとするが、さっき撃たれた部下が彼を撃つ。
そこに侵入して現場を見るアスランとカガリ。

アスランの胸で死ぬ父。
ヤキンの自爆シークエンスにジェネシスの発射が連動しており、それを止められないアスラン。その事を知っていたクルーゼ。
内部でジャスティスを核爆発させようとするアスラン。
追い付き、カガリが叫ぶ。「逃げるな、生きる方が戦いだ!」
キラはジェネシスの直前でクルーゼのプロヴィデンスに突っ込む。

それと同時にジェネシスが大爆発。
その時ザフトと地球軍に対し、現在停戦準備の協議が進んでいる事がアナウンスされた。アスランとカガリは無事だった。

エンディング。ノーマルスーツ状態で漂うキラは
「僕たちは、どうしてこんな所へ来てしまったんだろう」とつぶやく。そしてアスラン、カガリの姿を見つけて涙ぐんだ。