岩盤規制と和食の伝統-伝統を壊すことこそ規制緩和-【再掲】 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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和食とは岩盤規制の塊である

 どのような料理文化にもセオリーというか、暗黙の了解というものが存在します。例えば和食でいえば「何が和食を和食たらしめているか?」という暗黙の了解、セオリー、もっといえば伝統が存在するわけです。

 我々日本人がアメリカの寿司を見るにつけて「あんなのは寿司じゃない」と感じるのは、我々の中に「鮨」が存在しているからなのです。

 例えば懐石といったある種のルール、形式もその一種でしょうし、使う食材がハイカラな南蛮のものだらけだったら、もはや和食と呼べない「和食風料理」でしょう。

 

 和食という概念はじつは、様々な「岩盤規制」が存在するからこそ、和食たりえるのです。いいかえれば、伝統とは岩盤規制とほとんど同義でありその成立過程も非常によく似ております。

伝統と規制の成立過程

 時間感覚はかなり違いますが、それでも伝統や文化といったものと、規制というものは非常に成立過程も似ているのです。

 規制とはなぜ作られるか?というと「そのルールが必要と様々な人が思うから」でしょう。しかしルールの作成には多くの利害調整、政治的調整、妥協などのパワーと責任を必要とします。

 いい過ぎかもしれませんが、殆どの規制とは「弱者」のために作られたものが多いはずです。そしてそれをぶっ壊しているのが、この20年間の日本なのです。

 例えば大店法の改正などが代表的でしょう。大店法を改正して規制緩和したので、弱者である商店街は効率化の権化である大型店舗にかなわずに、日本全国でシャッター街が出現しました。

 

 さて、和食の伝統も実は「地域で取れる食材」「その地域の人々の味覚」という風土的制限から端を発しております。

 日本の地方料理に様々な特色があるのは、まさに「いろいろな気候や風土」「その制限の中で調整し、妥協し、選りすぐってきた」というわけです。

 そしてその風土にあった料理が人々に親しまれ、愛され、セオリーや形式、伝統を形作っているわけで、一種の循環的な規制とも思えるでしょ?

自由であればよいのか?鮨がSUSHIになる日

 単に自由に料理をつくるだけならば伝統なんぞは必要ありません。何かのアメリカナンバーワン寿司料理人が作っていた寿司は、どうももはや「スシ」であり「SUSHI」でした。

 少なくとも日本人の味覚にフィットするとは思えない(笑)

※もっとも料理のローカライズ化はどこの国でもおきることなので、このことを持って批判しようという気はサラサラありませんが。

 

 しかし日本という風土、文化、伝統を忘れた瞬間に、形式上は寿司であっても容易にSUSHIになってしまうことが本当に良いことなのか?は問わなければなりません。

 例えばそれは「現代人はサーモンが好きなのに、伝統的な江戸前寿司ではサーモンがない」というような、時代との齟齬も出てくるでしょう。

 しかしだからといって、伝統そのものをひっくり返して捨てるという話にはならないはずです。

 

 であれば、規制も同じではないでしょうか?

 確かに古びた現代の時代に合わない規制というのは存在するでしょう。しかしだからといって「構造改革だ!」「規制緩和だ!」というのは単純すぎるでしょう。

 むしろ「より良い規制にするにはどうしたら良いか?」が政治に求められるべきであり、それが常識的な態度であるはずです。

岩盤規制にドリルで穴を開ける?

 安倍総理はオバマ大統領と、すきやばし次郎にご一緒したそうですが、どうも私には安倍総理に鮨の味が理解できるとは思えません。

 小野二郎氏は数十年以上に渡って、鮨の伝統を新たに塗り替えてきた、まさに鮨職人として名人中の名人なんですが、この方、伝統を否定したことは一度たりとてないと思うのですね。

 つまり規制でいえば、より良い規制をずっと考え、実践してこられた方といえます。

 

 ところが安倍総理は「岩盤規制穴を開けるドリルになる」のだそうでして、人間的に言うとこの稀代の鮨職人と真反対の立ち位置なわけですよ。

 伝統や文化という「形式、規制」に対して「ぶっ壊す」といっているわけですから、なんとも奇妙な構図です。

 

 そして実際の政策を見ても、安倍総理は移民推進で今や日本は世界第5位の移民増加数、さらには地方創生といいながら緊縮財政で地方疲弊、TPPの国会批准でもしもアメリカが抜けなかったら、日本は「瑞穂がない国」になっていたことでしょう。

 なにせアメリカ産の最近のお米は安くて、そして日本産にも引けをとらないのだそうです。

 また日欧EPA大枠合意と報じられましたが、これによって日本の酪農産業は大きな痛手を被るかもしれません。

 

 「自由という凶器と狂気」を両手に、日本の国土、文化、伝統を破壊しようとしているのが「安倍政権の政策の実態」でありまして、もりかけ問題で盛り上がった加計学園の話も、根本は国家戦略特区という「規制緩和政策」にあります。

 その自由の行き着く先は、いみじくも安倍総理が語ったように「世界一ビジネスのし易い国」でして、ビジネスとは「金が至上の価値」を持つものですから、金にならなければ伝統も文化も必要ないと宣言したようなものです。

 

 伝統も文化もない国が「国家」としてまとまるはずがない。従ってグローバリズムという「世界共同体」が安倍総理の理想であり、日本という国家、共同体は「世界に溶けて消えてなくなる」という価値観を、安倍総理は支持をしていると解釈可能です。

 和食文化が潰えたとしても、それは安倍総理からいえば「競争力がなかったからだ!」という話になるのでしょう。

 

 グローバル!などという与太話が、与太話であると、そろそろ日本人も気が付かないといけません。

 

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本日の男の料理 出汁をしっかり引いた冷麺

 夏です。暑いです。といえばもう食べるものは冷麺しかない!(そんなことはない)

材料

  • 中華麺(乾麺使用しました)
  • ハム
  • 胡瓜
  • 干し椎茸
  • だし昆布
  • 混合節
  • 醤油
  • 米酢
  • レモン汁
  • みりん
  • 砂糖
  • 鷹の爪(入れなくてもOK、前回入れて、今回は入れてません)

調理手順

  1. まずは出汁を引きます。鍋に水を張って火にかけ干し椎茸、だし昆布、混合節を入れてふつふつしてきたら超弱火にして20分程度。キッチンペーパーとザルで濾したら、昆布と椎茸は洗って別に取っておきます。
  2. 1に塩で当たりをつけて米酢適量、レモン汁・醤油・みりん少々、砂糖大さじ1くらいでタレを作ります。鷹の爪を入れる場合は、種を取って輪切りにして入れてください。結構辛くなるので注意。冷蔵庫で冷やしておきます。
  3. 胡瓜・ハムは千切り、卵は塩少々を入れて薄焼き卵にして、冷ましてから千切りして錦糸卵に。昆布、椎茸は千切りして醤油、みりん少々で和えておきます。
  4. 麺を茹でます。表示時間通りで茹で上がったらザルに上げて水を切って、冷水で粗熱を取ったらボールに氷水を作ってこの中で冷やします。
  5. 2を皿にはって麺を入れ、3を盛り付けて完成!

 出汁が弱いときは顆粒の出汁を少々加えてもOKです。また味の素などで少々旨味をプラスしても良いでしょう。(私は味の素を持っていませんので・・・出汁をしっかりひくことに集中します(笑))

 塩は少々強めに当たりをつけると、全体が引き締まった味になります。氷などをトッピングすると味も薄まりますしね。

 

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