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どうやらバブル期超えの景気回復らしい?
報道では2017年は「いざなぎ景気を超えた」と政府はしているようです。しかし一方で「実感がない」という報道も目立ちますが実際のところどうなのでしょうか?2017年の6月の記事なのですけれども、面白い記事を見つけましたのでご覧ください。
景気 バブル超えと言われても…(NHK)
賃金の伸びはどうでしょうか? 実質賃金の変化を見ると「いざなぎ景気」の頃は1年当たり8.2%上昇。統計の仕組みが少し違いますが、「バブル景気」の頃は1.5%の上昇。しかし、今回の景気回復では増えるどころか0.6%減少しています。ゆるゆると景気回復を続けているけれども、勢い不足は明らかです。
実質賃金とは要するに「どれだけお米やパンが買えるか?」という指標でありますけれども、これが下がっているのに景気回復とはいかに?どうやら我が国ではいつのまにか「国民が貧困化すること」が景気回復と呼ばれ始めたようです。これぞまさに思考停止か二重思考というべきものです。
冒頭記事のエコノミストのコメントが面白い
記事自体はまっとうなのですけれども、下の方にエコノミストから取ったコメントがいくつか並んでおりまして、読んでいたら思わず「だめだこりゃ・・・」と嘆息してしまいます。せっかくですので1つずつツッコミを入れていきましょう。質問の内容は「では、今の景気回復に仮に名前をつけるとすると、どんな名前がふさわしいでしょうか。」というものです。
空回り景気
企業が利益を上げ、賃上げをし、個人消費の拡大につながる経済の好循環をアベノミクスは目指しているが、企業が利益をためこんでしまっているのが実態。目指す好循環が始まらず「空回り」している。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング
小林真一郎主席研究員
・・・個人消費の拡大を目指す政権が消費税増税ですかそーですか。消費税増税で好循環を断ち切りにかかっているわけですけれども(汗)
べたなぎ景気
経済成長率が低く、海に風が吹かず全く波が立たない(=「べたなぎ」)ような緩慢な成長。日本経済の実力である潜在成長率が0%に近く、これを引き上げる構造改革の取り組みが不十分。
BNPパリバ証券 河野龍太郎チーフエコノミスト
潜在成長率とは端的にいうと「日本中の向上がフル稼働したら、どれくらいものが作れるか?」という話なのですけれども、過去の平均から「おおよそこれくらい」という平均概念の潜在成長率が一般的には使われております。デフレ下では需要<供給の状態なので供給は抑え気味になりますけれども、それの平均を「潜在成長率」としていれば、そら0%近くになるでしょうね。
問題は需要がなくて投資が進まない、実質賃金があがらないという状態であるのに構造改革で競争を激化してどーすんねん!(汗)構造改革!とかいっておけば経済の専門家たるエコノミストは務まるらしい。
目詰まり景気
年金など社会保障制度の将来不安から、賃金が上がっても消費せずに貯金に回ってしまう。公共投資を行っても人手不足で建設が進まない。経済がいろんなところで「目詰まり」を起こしている。
SMBC日興証券 宮前耕也シニアエコノミスト
記事本文に「実質賃金が下がっている」と書いてあるわけですけれども、なぜこのエコノミストは「賃金が上がっても消費せず」という話になっているのか理解に苦しみます。ちなみに公共投資の額も大した伸びではありませんし、人手不足といいながら実質賃金が上がらないという現象をどのように説明するのでしょう?
道半ば景気
雇用情勢はよくなったし、消費や設備投資もかつてのような悪い状態は脱したので、政策の方向性は間違っていないが「道半ば」。先進国最悪の財政の健全化に地道に取り組むべきだ。
大和総研 熊谷亮丸チーフエコノミスト
失業率の改善などは2010年から起きておりまして、アベノミクスの成果というわけではありません。2008年のリーマン・ショックからの民間の自律的回復という側面が非常に強いと思われます。それにブレーキを掛けているのが緊縮財政の安倍政権だと思うのですけれども。ついでに日本に財政問題は存在しないのに、なぜ財政健全化などという戯言が出てくるのか意味が不明であります。
エコノミストになりたけりゃこういっておけばOK
我が国のエコノミストになるには「財政健全化!」「政府の政策の礼賛」「構造改革」「潜在成長率を高める」をいっておけばなれるらしいです。いわゆる専門家といわれる人たちがこのような有様でありますので、マスメディアが「専門家がいってるんだから規制緩和!構造改革!」という論調になるのも無理のないことであります。こうなると我が国の経済の専門家なるものには、知的なエリートが非常に少ないかもしくは存在しない可能性があります。
なにせ有識者会議なるもので国民が貧困化しているにも関わらず「景気が良い」という判断を下すような方々でありますから、脳みそが悪いのかそれとも詐欺師なのか、パラレルワールドで生きているのかのいずれかでしょう。
我が国ではついに「国民が貧困化することが景気が良いこと」という定義になっていたようです、というお話でした。
P.S
この手の話になると必ず「失業率は改善している」「雇用は増えている」という話になりますけれども、少なくとも世帯収入は増えているとはいい難いですし、また実質所得も減少しているわけです。そして極めつけは国民の実労働時間の総和も増えていない。とすると「増えたぶんの被雇用者は今までの被雇用者と仕事をシェアしている」となるわけです。
このままいくと非正規は爆発的にその割合を増やしていくのではなかろうか?と懸念されます。まさにアメリカ型格差社会の到来、もしくは後追いといえるでしょうね。
当ブログのコメント欄で「家計支出は増加」「景気は良くなっている」というコメントが見受けられましたが、対前年比などのデータではたしかにそうなのですけれども以下のグラフを参照。
http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2017/pdf/20170817_01.pdf
前年比ではプラスですがまったく2013年以前のレベルに達していないのは明らか。また家計支出にしても3年連続以上のマイナスからようやく少し戻した程度。(http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.htm)
せいぜい表現としては「底を打った、最悪の状態から脱した」程度であるのは明白でしょう。瀕死の病人が小康状態に入ったのを「回復した」とはいいませんしね。回復の言葉の定義は「元通りになること」であって、景気回復とはせめて「以前の状態以上」が定義でしょう。では落ち込む以前はいつか?というと消費税増税前の2013年あたりが基準となるわけです。
※「体調が回復した」とは「普通に働ける程度に元気になった」であって「働けないくらいしんどいけど、最悪の状態を脱した」というときには使いませんしね。
では平均的な日本国民の消費指数やもしくは家計所得、実質所得が回復していないのにGDPが名目で上昇しているのはなぜか?通貨が何処かに偏在していると考えるのが常識的な話でしょう。どこに偏在しているのか?これこそが「アメリカ型格差社会が到来しかけている」と私が危惧する所以です。
最後に・・・細かい数字の話とか苦手なんですよね(笑)木を見て森を見ず、に殆どの場合はなりますから。「あの木は立派な木だ!」とかいわれても森全体では「やべーな」という状態だと議論は一切噛み合いません(笑)そもそも論として視点が異なるわけですから、噛み合うわけがないのでしょうね。
こういった部分も私が「自称経済のプロ」だとか「専門家」だとかをいまいち(というかまったく)信用できない所以です。
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本日の男の料理 鯛の兜焼き
昨日は鯛シャブをしまして、まるまる一匹鯛を買ってきたわけですけれども、鯛は捨てるところがない魚ということで有名であります。ということで鯛の兜焼きを作りました。鯛の頭を割る以外は超簡単。・・・鯛の頭を割るのが超絶レベルで難問なのですけれども(笑)
材料
- 鯛のお頭
- 塩
調理手順
- 鯛のお頭は歯の真ん中の部分に出刃を当てて頭がわの骨を割っていきます。腹がわは頭さえ割れたら何とかなります。頭が割れなれけれなんともなりません(笑)
- 割ったお頭に強めに塩をふって少々味をなじませ、あとはグリルしていくだけです。
鯛は大きなものになると骨が大変太いので下手すると出刃の刃を傷めるのですけれども、骨と骨の間に刃の根元部分を当てて力を入れると、案外簡単に断てます。頭は少々苦戦するので、作るときは時間がある時に(笑)