日本人とは何者なのか?2017年に思う | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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今年もようやく終了です。

 本日でようやく2017年もおしまいです。まさに「ようやくか」という心境でありまして、私事ではありますけれども休日がほとんど取れない状態が続いた年であり、また精神的にもなかなか厳しい年でありました。本日と元旦くらいは鍋を突きつつゆっくりと過ごしたいと思います。

 2017年を振り返ってみるとトランプ大統領就任から始まりまさかの自民党大勝や北朝鮮問題、小池百合子新党等々。色々と状況が激変した年でもありました。

 政経論の個人的感想をいわせていただくならば、諦観が多かった年と私には思えます。諦めていたらそもそもブログを続けるという行為自体を放棄しているわけですから諦めてはいないのでしょうけれども、「どうしようもねーなこりゃ・・・」と思うこともしばしば。そんな年の瀬に日本人とは何者なのか?少し考えてみたいと思います。

文化的側面からみた日本人とは何者か

 日本の文化というのは非常に優れたものが多いと私は思います。特に食文化に関しましては私自身がわりと知っているものですので、特にそう思うのです。最近はダイエットやらジム通いでの筋トレやらをしておりますけれども、調べれば調べるほどに日本食というものはバランスの大変に整っている食文化だと思えるわけです。

 タンパク質に関しては伝統的な和食ですと大豆、魚が中心でありましてやや物足りない面もあるのですけれども、これだけ低脂質、油を中心としない旨味構成の食文化というのは世界中を探してもあまりございません。

 京都菊乃井の村田吉弘さんだったかと思うのですけれども、著書の中でも「旨味成分を中心にコースを組み立てているのは日本だけ」と断言されておられたりします。

 

 なぜフランス料理やイタリア料理、もしくは中華料理のように脂分を中心とした食文化にならなかったのか?というと渡来しました仏教の影響、そして国土条件的にも畜産があまり向いていなかったというのが大きいのかな?と思います。といいますのもたとえばチーズなどは飛鳥時代に「蘇」という食べ物として存在したのだそうですけれども、これは飛鳥時代に途絶えてしまうわけですね。日本が畜産向けの国土条件であったのならば、もしかしたら古くから乳製品などが欧州と同じく発達したかもしれません。

 つまり食文化と国土条件というのもけっこう密接に結びついておりまして、食文化とはその地域の人々の生活そのものでありますから、食文化と国土条件を見ていくと「日本人とは何者なのか?」がわかるかもしれない。

 

 この観点からいいますと現代の食文化というのはかなりグローバル化されておりまして、食文化というその民族や地域の一番ローカルなところが壊されていっているような気もします。経済の文化侵略とでも呼べるような現象が、明治維新の頃より始まっていると解釈してもよいのだと思います。

 こういった観点から私なんかは西部邁さんの「近代化が全て素晴らしいなんて、そんなわけないじゃねーか!」という主張を深く首肯するわけです。近代化と近代合理主義そのものが日本人、もしくはアメリカ人、もしくは中国人、もしくはフランス人。こういった先進国の民族的なアイディンティティを損なっていっているように見えます。

※もっともアメリカは人工的な国家であるという見方も大いにありまして、そこら辺は脇に置きましょう(笑)

 

 この民族的なアイディンティティというのは近代化の中において、自ら「私達は何者か?」という記憶を支え続けようとしない限りなかなか維持することは難しいのではなかろうか?と思います。それはたとえば地方の古きよき空間であり、もしくは全国津々浦々にある神社であり、もしくはいまだ存続している伝統文化であるわけです。これらを「金儲けにならない!」というホリエモン的、橋下徹的価値観でぶっ壊していくことは、日本人の古くからの記憶をぶっ壊していくことと同様の行為であろうと思うわけです。

経済的側面から見るとどうなのか?

 経済が拡大し始めたのはおおよそ近代化、産業革命以降なのだそうでありまして中野剛志さんの大著「富国と強兵」によればGDPやその他国民統計が取られたのは第一次世界大戦の総力戦がきっかけなんだそうであります。軍事と経済は全くの別物ではなく、むしろ表裏一体のものでありまして平時においては経済という指標が、非常時においては軍事という指標が使われるにすぎないのでしょう。なぜならば経済、軍事のどちらを欠いても国力や国勢は衰退するものだからです。

 その観点で見ていきますと戦後という時代はまさにフィクションそのものである、といって差し支えないでしょう。高度成長期やバブルといった時期に日本人はジャパン・アズ・ナンバーワンと「戦争では負けたが経済では負けん!」とやってきましたが、軍事と経済が切り離せないものであるとするのならば、これは論理的にはフィクションにしか過ぎなかったわけです。

 アメリカに軍事的に庇護されながら、アメリカを経済で負かせるはずがない。

 

 それでも1991年のソビエト崩壊まで、日本は敗戦、そしてその後の世界の二極化という状態の中でアメリカに従属するという選択肢は誤りではなかったとは思います。現実的にはそれしか方法がなかったのも事実であります。しかしそれはあくまで「ソビエト崩壊までの二極化という世界状況の中での現実的な選択肢、方法」として「やむなく選択した」という話にしておくべきでありました。

 「くやしいが今はこれしか方法がない。臥薪嘗胆で今は従属やむなし」。こうしておかなければなりませんでした。

 しかし何を間違えたのか1990年台にはこのような意識、認識は殆どなくなっていたのだと思います。。その証左に「グローバルスタンダード」やら「グローバリズム」がもてはやされ始めたのがまさに1990年代でありましょう。

 

 そして上述のような気概が無くなったこの時期からまさに、日本は亡国のデフレへと突き進みGDPは停滞、世界を相対的に見渡せば停滞どころかどんどんと国力、国勢は衰退を見せ始めたわけであります。日本の自主独立が可能かどうか?ではなく、その気概が存在するのかどうか?によってまさに国勢が決定されたとでも解釈するしかありません。

 経済的側面から見た場合、日本国民は日本が国家であるという常識的かつ当たり前の話を忘れてしまっている、と思えてなりません。

政治イデオロギー的に見た日本人

 これはなかなか難しい話ですので私の個人的な主観がかなり混じっているというのは、最初にお断りしておきます。いわゆる戦後史を見た場合に、とくにここ20年間の日本人というのはお花畑であったというのが私の見解です。

 といいますかこれは何も日本人だけに限った話ではなく、2000年代には世界中が「アメリカの一極支配が続く」「パクス・アメリカーナの時代」という認識であり一概に日本人だけがそうであったというわけではありません。しかし歴史とはとかく不思議なもので「これが続くだろう」と多くの人が思った瞬間こそがピークであり、その後にアメリカは凋落をしていくわけであります。

 もし日本人がお花畑であったと断じるのならば、欧州やアメリカもまたお花畑であったと断じることになります。欧州はEUというインフレしか想定をしていない、国家としての主権を放棄するかのようなシステムに身を委ねたわけですし、アメリカはアメリカで中国をグローバリズムに参加させて協調路線を取ろうとしました。その結果はいわずもがな。中国の台頭によって現在では北朝鮮問題で頭を悩ませております。

 

 しかし日本の困ったところはとにかく軍事への関心が薄いというところです。何かの調査で「もし戦争が起きたら、国のために戦いますか?」というような質問に対して「戦う」と答えた日本国民は大変に少なかったのだそうです。

https://news.yahoo.co.jp/byline/dragoner/20150324-00044155/

 アメリカが44%が「戦う」に対して日本は10%が「戦う」だったそうであります。ジャイアニズム国家だからアメリカは数字が高い!とか、アメリカは世界最強の軍隊だから!とかの理由付けは可能かもしれませんけれども、韓国や中国もわりと高い数字でありまして、日本と同じくらいなのはドイツでしょうか。やはり敗戦の影響が色濃くあるのかもしれません。

 

 この場合はイデオロギー的に左や右といった偏りがあまりないノンポリが、おおよそこのような意識であるという話で、いってしまうならばあまり国家意識、国民意識といったものがないということになるのでしょうか。

 ちなみにですね・・・いわゆる自称保守やネトウヨ、右も我が国においては国家意識というのは希薄であったりしますのでムリもないこと。だって新自由主義・グローバリズムで伝統と文化をぶっ壊すことを是としているような連中でありますからね。伝統と文化!とか口ではいっても、新自由主義が大好きな安倍政権を良しとするような連中に、国家意識、国民意識などがあろうはずがありませんでしょう。

日本人とは何者か?

 文化、経済、イデオロギー的に論じてきてみたわけですが、これだけだとどうも「日本人とは何者か?」という問に答えられそうにありません。1つ面白いのが佐藤健志さんの提言はこうであります。

戦後日本人は変わってしまったのか、または憂国お花畑に陥るべからず

1)国の変化と、国民の変化とは、重なり合う点もあるが同じではない。

ゆえに「戦後日本の変化」と「戦後日本人の変化」は分けて考えねばならない。

「戦後日本の変化は、日本人そのものの変化に起因するものなのか?」という問いかけなしには

曖昧すぎて議論にならない。

 

2)変化には可逆的なものと、不可逆なものとがある。

ゆえに、ただ「変わってしまったのか?」と問うのは大ざっぱすぎる。

「戦後日本人に変化が見られるとして、それはどこまで不可逆なものか?」といった具合に

論点を絞らねば話が見えてこない。

 

3)人間の行動は、内面と状況との組み合わせによって決まる。

よって行動が変わったからといって、内面も変わったと断定することはできない。

「戦後日本人の行動に変化が見られるとして、それはどこまで内面的なものか?」

という問いかけを入れておかないと、話が空転すること確実。

 とすると私に「日本人とは何者か?」という問は「日本人とはどのような国民性であるのか?」「本質的にはどのような性質なのか?」という問でありますから、この場合は最初に論じたように文化的側面から論じるのが一番手っ取り早い気がします。

 そして近代化によって様々な文化が失われたとはいっても、まだまだ日本には多様な文化が先人の遺産として残っておりますから、それを見つめ直し、保守し、残していくことこそがするべきことであるのかもしれません。

 

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本日の男の料理 1月1日は雑煮を作ろう

 ということで正月といえば雑煮。これを食わねば1年が始まりません。「ニッポンジンナラ ゾウニダヨー!!」というわけであります。鰹出汁、切り餅のレシピ。

材料

  • 鰹節
  • 昆布
  • 切り餅
  • 人参
  • 小松菜(水菜などでもOK)
  • 鶏胸肉
  • かまぼこ
  • 薄口醤油
  • 日本酒
  • 醤油

調理手順

  1. 昆布を鍋に入れた水につけて戻します。30分~1位時間くらい置いておきましょう。戻ったら火をつけて沸騰前に昆布を取り出します。火は弱火~中火。沸騰するまで時間がかかりますけれどもOK。
  2. 昆布を取り出したら強火にして沸騰させ火を止めてからすぐに鰹節をたくさん入れます。1Lに対してグワシッと一掴み。5分ほど放置したらキッチンペーパーとザルで濾して出汁の完成。
  3. 人参はレンチン、小松菜は下茹で、かまぼこはカットして、切り餅は焼いておきます。鶏肉は醤油1と日本酒1を混ぜたタレに漬けて、さっと焼き目が付くまでグリルします。フライパンで焼いてもOKです。
  4. 2の出汁に日本酒お玉1杯ほどを入れて沸騰させてアルコールを飛ばし、塩、薄口醤油で味を整えます。
  5. お椀に具材を盛り付けてから4のすまし汁をかけ入れて完成!具材はレンチンで暖かくしておいてくださいね。

 具材を一緒に煮込んでしまうと具材の出汁が出てしまうので、面倒くさいですがそれぞれ調理しましょう。

 「こ、ここまで面倒やとやりたくない!1人前作りたいだけやねん!一人暮らしやし!」という人は下記の簡易レシピでどーぞ。

 

  1. 鶏肉はフライパンで焼いて、小松菜、人参はレンチン。切り餅は焼きましょう。かまぼこはカット。
  2. 1をやっている間にお椀にキッチンペーパーを敷いて鰹節を入れます。ポットからお湯を注いで1~2分ほど放置。
  3. キッチンペーパーと鰹節をザル、スプーンを使って絞り、お椀の出汁に塩、薄口醤油で味付け。ぬるかったらレンチン。
  4. 1でレンチンした具材を盛り入れたら完成!

 鶏肉もレンチンでもありです。・・・コンロを使わないで全部できちゃう(笑)超簡易雑煮レシピなのであります(笑)

 ん?え?えぇ・・・私はもちろん面倒くさい方のレシピで作るはずですよ(汗)多分・・・・・(汗)

 

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