安全保障と戦争論-安全保障こそがすべての解- | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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エドワード・ルトワックとクラウゼヴィッツの共通性

 戦争とは何か?という問にある人は「国家の利権争い」、ある人は「中国などの覇権国家の野望成就の手段」等々と回答するかもしれませんし、それは別段間違ってはいません。しかし本質からは程遠いのではないか?と思うわけです。

 

 表現者の記事で面白い記事を見たのですが、そこでは「他者がいるからこそ、自分が確立できる」のだと論じられておりました。国に例えれば他国が存在するからこそ、自国のアイディンティティが明確になるわけだと思います。

 そして他者と自分が存在する以上、そこには協調や共同、そして争いも必然的に存在するわけです。とするならば、戦争の本質とは「他国と自国が存在する」から起こる「必然的なもの」なのではないでしょうか?

 

 そして先日読了したエドワード・ルトワックの「戦争にチャンスを与えよ」にしても、クラウゼヴィッツの「戦争論」にしてもこの事実から出発している。クラウゼヴィッツによると「平和とは戦争と戦争の間の戦間期間に過ぎない」と過激なまでに表現しているのです。

 エドワード・ルトワックも「平和こそが次の戦争を引き起こす」とパラドキシカル・ロジックから導いております。

国家とは何がために存在するか?

 国家とは国民という構成員が存在することによって成り立っております。国民なき、民衆なき国家なんぞは古今東西存在したことはありません。

 そしてその国民、民衆が協調するために紡ぎ出されてきたものが文化、伝統、慣習、習俗、常識といったものとして表現されるのでしょう。

 日本においては伝統と文化、つまり国家のソフトウェア的なアイディンティティの象徴として、皇室と天皇がいらっしゃるとされております。

 

 そして国家が国民、民衆なくして存在し得ないのであれば、国家とは平時においては国民を豊かにしなければならないし、非常時(戦時)においては「いかほどの国民を消耗するか」を計算しながら戦わねばなりません。

 

 余談になりますが果たして大東亜戦争の開戦は正しかったのか?は議論する余地が大いにあるでしょう。例えばハル・ノートは最後通牒ではなかったという説もありますし、むしろ日本帝国陸軍が戦争をしたがっていたという話もあります。

 このあたりについてはまた、資料を集めつつ書きたいと思います。

 

 閑話休題。戦争とは必ず起こるものである、とするならば国家とはそれに備えなければなりません。戦争とはまさに国家の存続に関わる問題であり、国家が存続しなければまた国民も存続し得ないからです。

※反論として「いやいや、例えば日本をやめてアメリカの属州になっても日本人は存在するじゃないか」という話があろうかと思いますが、それは厳密には日系アメリカ国民に変化してまして、日本国民は存在しないという話になってしまいます。

 

 要するにややこしいのですが、国家は国民のために存在し、国民は国家のために存在するという双方向の構図にあるのだと思います。

(前者だけを切り取ると左派的になり、後者だけを切り取ると全体主義的右派になります。両方の構図が存在する、という矛盾的かつ逆説的な話なんだと思うんですね)

 

 従って「国民を豊かにし、そして国家を強くする」という政策こそが非常時に備えるためには必要という結論になります。

安全保障こそがすべての解

 三橋貴明氏が唱える主張で「経済成長こそがすべての解」という話があります。これは非常に正しいわけです。経済成長をするとは生産力が上がり、そして富が適正に分配され、需要を喚起し、さらに需要があるのでイノベーションが進みやすく、そして生産力があがるという循環を目指すわけです。

 

 軍事的観点からいえば生産力とは兵站にあたります。そして軍事とはあらゆるものを必要とするわけですから、平時においての「経済成長がすべての解」とは非常時においての「兵站の確保」という話とほとんど同一なのです。

 

 とするならば、安全保障こそがすべての解であるという主張も、上記の経済成長こそがすべての解であるという主張と表裏一体、いや全く同じものになるんですね。

 表現の仕方が違うだけ、その表現目的がやや異なる、といったところでしょうか。

 

 経済成長こそがすべての解、というのは日本国民に夢を与える表現といえるかもしれません。私の安全保障こそがすべての解とは「危険だからなんとかしようぜ!」と危機感を煽るためのものです(笑)

 

 さて、もう何度も書いておりますが安全保障とは軍事だけではありません。軍事とはほぼすべての物資を必要とするので、軍事のみで考えるのも同一の回答になるはずではありますが(汗)

 エネルギー安全保障、食料安全保障、シーレーンの確保、震災への防災・減災対策、国土へのインフラ投資による国力増強、これらは全て「安全保障政策」としても語れます。

 

 平時においては国民に豊かな生活を提供し、そして国民が豊かに消費し、生産することで循環されるわけですが、非常時においてはこれらは軍事において消費される(かもしれない)わけです。

 ん?現代の戦争に総力戦はない?そりゃ核兵器保有国家同士の話であって、日本は核兵器を持っていないので想定しておかないといけません。

 

 また戦争でなくても南海トラフ巨大地震が想定されております。これも非常事態といえるものでして、東京への一極集中が進んだ現代に、東京への首都直下型地震なんぞ起こった日には、東京の壊滅的な被害を日本全国の地方がカバーしなけりゃならんわけです。

 とするならば地方こそが豊かになってもらわないと困る、従って地方にインフラ投資をすすめ、国力の国内分散及び人口の国内分散をすすめないとマズいのですね。

 大規模災害も一種の戦争として捉えることすら可能です。やることはほとんど一緒ですから。

 

 しかし残念ながら現在の日本政府はこのような非常事態を想定していたとしても、それに備えるための投資を怠っているのが現状です。

 北朝鮮のミサイルに対応するマニュアルを見たら「政府は何も出来ない(というかしてない)」のは一目瞭然。

http://www.kokuminhogo.go.jp/pdf/290421koudou3.pdf(内閣官房国民保護ポータルサイトより)

 

 こんなものを作る暇があったらTHAADなりイージス・アショアの配備を今すぐやらんかい!でございます。そして政府が率先して、例えば地下シェルターなどの設置を進めるべきでしょう。なにせ日本のシェルター普及率は0.2%なのですから。(韓国は100%らしい)

 こういった純軍事的な例だけを挙げても、やはり国家、政府による財政出動と投資がいかに必要か?が理解出来るというものです。

 財政出動による国土への投資を、一刻もはやくすすめねばなりません。

 

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本日の男の料理 酢レンコン

 本日は素朴な味わいでスッキリする酢レンコン。暑い夏にはぴったりです。

材料

  • レンコン
  • 鷹の爪
  • お酢
  • 砂糖
  • 昆布出汁

調理手順

  1. 昆布出汁は水出しでも普通に引いても構いません。面倒くさければ昆布茶、顆粒だしでもOKです。
  2. レンコンの皮を剥いて、4~5ミリ程度の厚みでカットし、お湯を沸騰させて塩少々をいれ、茹でます。だいたい3~4分ほど。適当に歯ごたえを残しましょう。
  3. 茹で上がったらザルにあげて、塩を適量ふってレンコンになじませます。5分ほど放置。
  4. 昆布出汁3、お酢2、砂糖適量(お好み)、塩少々、鷹の爪でつけダレを作り、レンコンを入れて3~4時間ほど漬け込んだら出来上がり!

 冷蔵で10日ほど持ちますので、多めに作って副菜として使えます。薄口醤油を隠し味に入れるのが良いような・・・(醤油大魔神的には)

 

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