全体主義とプロパガンダとポリティカル・コレクトネス | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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反新自由主義・反グローバリズムの立場での政経論、時事ニュースなどを解説。
ヤン・ウェンリー命は2ちゃんねるのコテハンです。

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 先日の共謀罪でナスタチウム氏からご見解をいただきました。まずは御礼申し上げます。該当部分を以下に引用します。

今回のテーマに関連して、テロ等準備罪(共謀罪)についてちょっと触れます。

 

移民抑制はテロ対策には必要不可欠ですが、強制的に従わせるのではなく、民主主義なので事実を知って、それを理解したうえで移民抑制しないと、結局は脆い政策(嘘つき放送局が騒ぐ)になると思うのです。

ですから、すべての選挙、政策の前提条件として、メディアの嘘、言論弾圧のポリティカル・コレクトネスの根絶が一番大事だと思います。

 

テロ等準備罪については坂東氏のブログ記事(リンク先を含めて)がわかりやすいと思いますが、坂東氏が「こうした法の制定には、私達有権者自身も賛成するなら覚悟が必要なんです。」と言われています。

これは深い言葉で、事実を知る権利と言論の自由が保障されていれば、この法律に私は反対ではありません。それに、政府がもっと酷くなった時にはこの法律がなくても何でもできるものなのです。(ヤンさまの記事の答えになっていますでしょうか?)

 つまり仰っていることは恐らくこうです。正しい情報がなければ正しい判断が出来ず、従って民主主義そのものが立ち行かない。共謀罪というものが成立して無くても、やりようによっては政府はいくらでも出来るのだから、それを防ぐために言論の自由、正しい情報こそが不可欠なのだ、という感じでしょうか。

 

 なるほど、確かにご指摘どおりで紹介されておられる海外の事例などは、本当に「なんじゃこりゃぁぁぁ?」と日本国内で暮らす私達にはにわかに実感が出来ない事例が多いのです。ではその国の法律がダメなのか?というとそうではなく、法律の運用、情報プロパガンダ、ポリティカル・コレクトネスという醸成された空気等々、こういったものが「本当に恐ろしいもの」であるのでしょう。

全体主義のおさらいと慧眼のトクヴィル

 全体主義について論じたハンナ・アーレントという哲学者の女性は、映画になるまでに有名な方です。この映画、私はまだ見てないのですが公開が2012年でしてドイツとフランスの合作なんだそうです。なんとも皮肉な話で、正にポリティカル・コレクトネスという「全体主義・プロパガンダ」をしているドイツ、フランスがこの映画の製作国という所に、病根の深さを感じます。

 

 全体主義とは何か?ハンナ・アーレントの論じる所によると「特定のイデオロギーではなく社会現象」なのだそうです。ハンナ・アーレントはナチス・ドイツからアメリカ(だったと思いますが)に亡命し、ナチス・ドイツという全体主義現象の考察を重ねました。

 そしてヒトラーというのは単なる全体主義の表象、象徴に過ぎない、全体主義の本質はものが言えなくなる空気そのものであり、それに黙って従う「思考停止の人々」こそが、全体主義を加速させる根源なのだと喝破しました。彼女はこれを「凡庸という悪魔」と評しております。

 

 ここから分かるのはポリティカル・コレクトネスという「ヘイト禁止」の「一見正しそうに見えるもの」も全体主義に容易になりえるということです。そして行き過ぎるとそれは「言論の自由を歪め」「正しい情報をメディアが発表できなくなる」「空気」が醸成されるわけです。

 トランプがアメリカで大統領選を闘った時に、メディアは「危険だ!ポピュリズムだ!全体主義になる!」と唱えましたが、実は逆だったのかも知れぬのです。

 移民を抑制しろ!出来れば追い出せ!という不満を表明できない「全体主義的な空気」をトランプが払拭した可能性すらあるのですね。

 

 民主主義を語る時にトクヴィルという稀代の思想家は外せませんが、彼はアメリカのデモクラシーという著書の中で「新たなる専制」を予言しておりました。多数決至上主義による「少数派の無視」がそれだったのですが、現代ではグローバリズムの行き過ぎによる国内の衝突、これに対してメディアが人権と自由と寛容を唱えながら移民、難民を擁護し、自国民を無視するという奇っ怪な現象が現れております。

 

 冒頭に示しましたナスタチウム氏の記事の「政府(及びエスタブリッシュメント)がその気になれば、酷いことが可能だ」という指摘そのまんまの現象です。今場合の多数派とは「被害にあっていない&思考停止の国民&エスタブリッシュメント」なのでしょう。

議論にタブーを設定するべきではない

 日本は1990年以前まで憲法改正やもしくは在日朝鮮人の話はタブーとされておりました。

 少し前の2008年あたりであれば猫の杓子も「グローバル化は止められない流れ!」なぞと唱えて、もしその時に反グローバリズムを掲げれば鼻で笑われていたのではないでしょうか?

 大阪都構想では大阪市役所を擁護すると、罵倒のようなコメントが返ってきたものです(笑)

 現在で言えばまだ右派の間でも「核武装議論」が全く進んでいないなど、やはりある種のタブーが存在するようです。

 

 そしてポリティカル・コレクトネスとは「政治的中立」「正しさ」を謳い、差別や偏見を含まないことという意味なのですが、行き過ぎると逆差別となり害悪であるのは言うまでもありません。どんな正しそうに見えることも、行き過ぎると毒になるのです。平等、正義感、公平性、自由等々。

 ポリティカル・コレクトネス自体が行き過ぎ、ある種のタブーを生み出している、この状況は私には全体主義的に見えてしょうがありません。この行き過ぎが誰の利益になるか?もちろん移民の人々もそうなのですが、最も利益を得るのはエスタブリッシュメント達のはずです。特にレントシーカー(政商)と呼ばれる人々ですね。

 

 自由という概念は新自由主義によって、竹中平蔵が言うような「貧乏になる自由」に変えられました。であればポリティカル・コレクトネスという概念も、エスタブリッシュメント達によって「言論の自由を押さえ込む何か」に変えられているのだろうと思います。

 

 そしてその行き着く先が全体主義であるとすると、防ぐ手段は「国民一人ひとりが思考停止せずに考え続ける」ことしかありません。民主主義国家である日本国民の我々は、考え続けなければならないのです。

最後に

 えらく硬い記事になりました(笑)まあ、しょうがない(汗)

 んでですね、私いっつも思うのですけれども「決められる政治!」ってスローガン嫌いなんですよ。決断した内容が玉虫色だとかっこよくないでしょ?従って「決められる政治!」てのはある意味で極端な方向に振れやすいと思うのですね。

 で、その決められたことによって職を失ったり、自殺したりする人だって出てくる。それが政治でしょう。安倍総理なんかは「私が責任を取る!」とか何とか言ってますが、せいぜい総理を辞めるくらいでしょう。庶民は追い詰められて人生辞めなきゃならないのかもしれないのに、これって釣り合ってるのかな?と。

 

 そしてその「決められる政治!」で近年決断されたのが「消費税増税」だったり「TPP国会批准」だったり「農協改革」だったりするわけですよ。財政出動は決断してくれないようで(笑)

 要するに「改革!」と「決められる政治!」ってのはセットなんですね。だから嫌い(笑)

 

P.S

ドイツ:多文化共生社会ではより野蛮な者が勝つ。軍事攻撃よりも効果のある移民による侵略。

 最後にナスタチウム氏の最新記事をご紹介。ドイツの幾つかの事件、異常と言える裁判所の判決を取り上げられておられます。あのね、マジで「怖い状況」になっているようです。異常事態です。ジョージ・オーウェルの言葉を借りるなら「異常は正常なり、戦争は平和なり」の状態です((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 日本もこのまま移民を許容すれば、将来においてこのようになるという可能性は十二分にあります。ナスタチウム氏の記事が掘り出す「欧州の現実の恐ろしさ」をぜひとも拡散して欲しいところです。

 

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本日の男の料理 アジのたたき

 アジが1匹99円で売ってたのです。これは買わなくては、そうしなくてはと購入。その日のうちにたたきと焼き魚にしました。たたきは捌くのがちょっと面倒くさいですが、味は保証しますよっと!アジだけに!アジだけに!

(山田くーん、座布団取り上げて~)

材料

  • アジ
  • 胡瓜
  • 生姜
  • 炒り胡麻
  • 醤油

調理手順

  1. アジは三枚におろしたら薄皮を頭の方から剥いで、腹骨を除いて、中骨も除きます。あとは細めに斜めにカット。
  2. 胡瓜はできるだけ細めに千切りにして1と一緒にボールに。炒り胡麻も入れます。
  3. 生姜醤油を作って2に入れて混ぜて完成!

 アジの刺身を買ってきて、それでやるほうが簡単ですが、安くアジが手に入るなら捌く練習にもちょうどよいですよ。不格好な捌き方でも、結局混ぜるのであまり目立ちませんしね(笑)

 濃口醤油で生姜醤油を作ったので、やや色味が悪い気がします。薄口醤油のほうが良かったかもしれません。

 

 今日はたまたま胡瓜でやりましたが、ミョウガ、カイワレ、葱、大葉等々の薬味になるものならOKですよっと。

 

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