2023年3月14〜4月11日 <抗がん剤治療9クール目> 手術から13ヶ月
抗がん剤治療9クール目のがんセンターでの入院は無事終わった。
夫が2023年の2月に倒れて以来寝たきりとなってしまったので、
1年以上、「家族でお出かけ」は実現できていなかった。
夫が車椅子に乗れるようになってきたので、家族みんなで近場でもお出かけができないかと
ケアマネさんに以前から相談していた。
うちの家族と夫のご両親みんなが乗れる介護タクシーを手配して、当日のスケジュールを話し合って、
ついに実現した!!!
午前中に排便の処置を済ませ、訪看さんについでに着替えも手伝ってもらった。
パジャマではなく、夫が昔よく着ていた服を着させた。
普通の洋服に手を通すのは1年ぶり
午後15時に介護タクシーが到着。
行き先は車で20分ほどの大きな公園。
その日は朝から雨風が吹き荒れていたけど、午後、出発する時刻になると
奇跡的に快晴に!! 暑いほどだった。
夫を車椅子ごとタクシーに乗せて、
空いているところに私たち家族が乗り込んだ。
「レッツゴー!!」と息子が叫んだ
お父さんと久しぶりのお出かけが相当嬉しいようだ
夫が倒れる直前に父子でキャンプに行った以来のお出かけだ。
公園についた。お花見ができるかと思っていたが、桜は咲いていなかった
代わりに菜の花が満開!!
介護タクシーの運転手さんは、駐車場で待機してくれているという。ありがたい
娘と息子は嬉しそうに、交代で夫の車椅子を押した
しばらくみんなで公園の中を散歩して、
ベンチとテーブルがあるところで一休み。
ここで、もう一つチャレンジ!!
「お父さんとキャッチボールがしたい!」という息子の夢を叶えたい
夫も以前「息子が大きくなったらキャッチボールしないとな〜」と言っていた。
夫にボールを持たせてみる。
息子は夫と対面してグローブを持って「お父さん、こっちに投げて!」と。
しばらく夫はどうして良いかわからずボールが投げられなかったが、
「こうやって!」と息子が夫に身振り手振りで教える。
徐々に思い出してきたのか、何球か距離はそんなに出ないが、投げることができた!!
それを息子はキャッチしては、夫に手渡しでボールを渡す。
そして夫がまた投げる。「えーい!」と言っている。
青空の下、いつもよりしっかりした顔に見える。
キャッチボールができたよ、夫!!!楽しいね
その後、娘とも少しキャッチボールをして、
1時間ほどして車に戻った。
夫は疲れてしまったのか、乗ってすぐ眠ってしまった。
本当に夢のような時間だった
これから少しずつ、またお出かけを計画したいなと思った。
夫の異世界語録
「(ショートステイのことを)スポンジセンター」
(これを聞いてショートステイのことを言ってるんだとわかった私すごい)
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重度認知症の夫が発する言葉は、いつも謎解き。それを私は「夫の異世界語」と心の中で呼んで、和ませてもらっています夫の一言一言が愛おしく大切です。
いつか夫がいなくなって、涙が止まらなくなった時、これを見て笑顔になるきっかけにしようと思っています。
続きは5月3日(金)19時30ごろ更新します!
「出張カメラマンに家族写真を撮ってもらう」