昨秋、宮崎に紫根掘りに行ってきました。


その日の朝は祝福のように素晴らしい雲海が。



ムラサキ(紫草)は古来より高貴な色として、紫雲膏など薬草として用いられたり、病気平癒のためこの紫の根で染めた鉢巻を巻くなど日本人のスピリットに寄り添ってきた、いわば聖なる植物です🌿✨

今や各地で絶滅危惧種となり、野生の清楚な白い花に出逢えた時にはもう、、五体投地で感謝する勢いでした。栽培も土を選び、非常に難しいのだそうです。


初夏に出会った希少な野生のムラサキ




そんな、、貴重な紫根を掘らせて頂く機会を頂いたのは11月の半ばすぎ。
こんど参加する春分の舞台、高千穂kamiasobiの舞人衣装を染めるためでした。




”紫根は陰陽それぞれの要素を含む中庸の存在だと感じているの、だから、紫根を扱うことで私たちの内側も整っていくのだ、、、“  と

美しい沢の流れる奥山で、山暮らしをされながら、スカート姿で畑を耕し、糸を績み、染め、神楽の衣をつくられているその方は、

ともに大切に育てられた紫根を掘りながら、チャーミングに紫根に声をかけながら私たちに教えてくれました。




紫草は万葉の(あるいはそれ以前から?)時代より高貴な色であり、薬にもされてきた反面、生のものを素手で触るとイガイガし爪の間が痛くなり、吸い込みすぎるのもあまり良くない、と長年紫根を扱って感じてこられたことを教えていただく。
発癌作用のある物質も内在しているらしい。

大切に育てられた紫根を掘り上げるのはなかなかのハードモードで、土に残された貴重なもじゃもじゃの毛根や、折れた根っこものこさずさらう。
(今年のは若干細めらしい。)




毛根を指で少し表面をこするだけで赤く染まる。だから、擦らないように、、遺跡発掘みたく遅遅としてすすまぬ我々に、

さぁ坐骨を立てて!スコップを!と身体の使い方から舞人神遊kamiyuuさんの指導が入ります🤣

紫根は独特の香りがする

これもかなぁ?匂いはごぼうみたい
ふふそれはわらびの根よ。
これがー!?わらび餅の!

そして媒染に使う椿の灰をつくるために、私山へ椿を採りに、、、

ナタをふるい、荷台に乗り切らないくらいの椿。




これをひとりでされているのですか!?

圧倒的な仕事の量。

鹿が増え、命の循環がままならなくなってきた山。命をわけて頂くこと。いろんな思い。広範囲の斜面への鹿ネット張りの大変さ。大きく感じ入るものがありました。

納品しない毛根や折れた根をkamiasobiの舞人衣装用に分けて頂いて、後日ゆっくり土落としを手伝わせてもらいました。




手間はかかりますが、毛根は表面積が広くてよく染まるのだそうです。

紫根掘りは想像以上のハードモードでしたが、
ひたすら紫根を揉み上げる染めは、さらなるスーパーハードモード!! と同時に色が入っていく瞬間瞬間の美しさ、、、

長くなっちゃったので、繊細かつ体力勝負な紫根染めについてはまた、、、

今年ファイナルを迎える春分の高千穂kamiasobiの舞台
ただ今クラウドファンディングに挑戦中です。今月末までです!
どうぞ宜しくお願い致します✨
春分もぜひぜひいらして共にに神遊びましょう〜〜

高千穂kamiasobi
〜日月とけて夜が明ける〜