出版企画
題名
バイクではなく、チャリンコ
副題
古い自転車を直していたら、半世紀たっていた
著者
レオナルド・小ヴィンチ植草
ブログ「機械好きなバカの記録」より
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少年の頃、自転車で自由を知った。
半世紀後も、古い変速機に新しい紐を通している。
企画書/固定記事/著者プロフィール/代表原稿/送付文面
2026年8月1日版
この資料の使い方
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「ブログ固定記事」を、ブログ上部に固定して、出版関係者が迷わない入口を作る。
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「企画書」をPDFまたはWordで送付する。最初の連絡では、この一企画だけを前面に出す。
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代表原稿は3〜4本に絞る。大量のブログ記事を最初から全部見せない。
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反応があった段階で、次作候補と二十年分の原稿資産を提示する。
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一分で説明すると 自転車の専門書に見えて、実は「夢中になった物が、人の考え方をどう作るか」を描く本です。少年期の旅、父の自転車、消えたメーカーと職人、半世紀後の工作が、一つの人生の線になります。 |
企画の一枚要約
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書名(仮) |
バイクではなく、チャリンコ |
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副題(仮) |
古い自転車を直していたら、半世紀たっていた |
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著者 |
レオナルド・小ヴィンチ植草(ペンネーム) |
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ジャンル |
自伝的エッセイ/機械・文化・家族・老い |
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想定分量 |
7万5千〜9万5千字、写真50〜80点、A5判220〜280ページ程度 |
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原稿資産 |
ブログ「チャリンコが好き」100本超+旅行・家族・工作の関連稿 |
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執筆状況 |
主要素材は既存。再構成と現在からの書き下ろし約2万〜3万字を想定 |
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核となる一文 |
自転車に乗っていたのではない。自転車を使って、自分の考え方を作っていた。 |
1 ブログ固定記事(そのまま掲載できる文面)
※公開前に「連絡先」だけ差し替えてください。
【出版関係者の方へ】このブログには、何冊分かの本が埋まっています
何かの間違いで出版関係の方が、このブログへ漂着した時のために、看板だけ立てておくことにしました。
このブログを始めて、そろそろ二十年になります。最初は仕事で文章を書く必要があり、その練習のつもりでした。ところが書いているうちに、車、自転車、時計、仕事、古民家、職人、父親、世の中の「なんだこれ?」まで、数百本になりました。
本人はその都度、壊れた、直した、また壊した、変な物を買った、世間で言われていることは本当かよ、と書いていただけです。けれど全体を引いて眺めると、いくつかはすでに一冊の形になっています。
まず入口として考えているのが、
『バイクではなく、チャリンコ』
――古い自転車を直していたら、半世紀たっていた
中学・高校時代、自転車で山や遠い町へ出かけ、ロード、ランドナー、パスハンの文法を勝手に混ぜた「変な自転車」を作りました。半世紀近くたった今も、父が残した片倉シルクを直し、亡くなった職人の部品を使い、古い変速機へ新素材の紐を通しています。
これはヴィンテージ自転車のカタログでも、整備教本でもありません。
夢中になった物は、人の中に何を残すのか。
昔の自分と今の自分は、どこでつながっているのか。
機械は人より長生きするとしたら、私たちは何を受け取り、何を次へ渡すのか。
そういうことを、変速機や泥除けや空気入れをいじりながら考える、自転車随筆です。
このほかにも、
『時計は、時間だけを刻まない』
――古い時計と、時計士と、私の二十年
『出向先が、いちばん楽しかった』
――会社ではなく、仕事に仕えた営業人生
『手放してから、完成した』
――ランチャ・ベータ・モンテカルロと、二人の職人
『21世紀になってから相当経つのに』
――身の回りの小さな違和感から、世の中を考えた二十年
などの企画があります。
文章の大部分と写真は、すでにブログ上にあります。ただし、宝物庫というより、今のところ巨大倉庫です。選び、並べ直し、当時は書けなかった背景や、現在の視点を加える必要があります。
出版・編集に関わる方で、一本でも気になる企画がありましたら、Amebaメッセージ、または下記の連絡先へご連絡ください。企画書、章構成、代表原稿を用意しています。
連絡先:[公開用メールアドレスを記入]
いや、自分で「本になります」と看板を出すのは、結構恥ずかしい。
しかし、誰かが見つけてくれることを、ただ海に向かって
キボンヌォッ(´Д`)
と叫んでいても、さすがに伝わらないらしいので(笑)。
2 正式な出版企画書
企画趣旨
本企画は、ヴィンテージ自転車の解説書でも、レストア技術書でもない。中学・高校時代に自転車で山や町へ出かけ、卒業式より旅を選び、ロード、ランドナー、パスハンの文法を混ぜた「変な自転車」を作った著者が、半世紀後の現在まで同じ機械を直し続けながら、自分の考え方の原型をたどる自伝的エッセイである。
著者の手元には、父が自転車業界に関わっていた時代に購入した片倉シルク、亡きフレームビルダー長沼義雄から譲られた小さな部品、消滅したサンツアーや欧州メーカーの変速機などが残る。古い物を神聖視せず、実際に使って性能を確かめ、駄目なら批判し、良ければ過去の自分の評価を訂正する。普通のワイヤーを新素材のダイニーマへ替え、捨てられていた反射鏡を自発光させ、IKEAの棚の補強棒からロッド式変速機を試作する一方、使いにくければ「従来方式の方が良かった」と開発をやめる。
その試行錯誤の背後に、消えたメーカー、店、職人、父親、若い頃の身体、年齢を重ねてヘルメットをかぶる現在が浮かぶ。古い自転車は懐古の対象ではなく、過去の人の手つきと現在の自分をつなぐ媒体である。
専門用語は出てくるが、著者はそれを権威として使わない。自分の思い込み、失敗、ケチさ、格好をつけたい気持ちまで先に笑う。そのため、自転車愛好家だけでなく、親の残した物、長く続いた趣味、消えていく技術、年齢と身体の変化に関心を持つ一般読者へ届く。
最後に見えてくるのは、「自転車に乗っていたのではない。自転車を使って、自分の考え方を作っていた」という一つの人生の線である。
企画の強み
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少年期から現在まで、約半世紀を一本の対象でたどれる。単発の思い出ではなく、長期の変化そのものが物語になる。
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消えたメーカー、専門店、職人の一次的な記憶が残っており、日本の自転車趣味文化の小さな史料にもなる。
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古い物を礼賛せず、実際に使い、批判し、過去の評価を訂正するため、懐古趣味に閉じない。
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技術的に濃い一方、失敗と自己風刺があるため、専門外の読者も入りやすい。
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父、職人、身体の変化が入り、自転車を知らない読者にも「親の残した物」「長く続いた夢中」として届く。
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ブログに写真と工程記録が豊富にあり、図版を生かした読みやすい単行本へ展開できる。
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同じ著者の時計、仕事、車、雑文へ続くシリーズ性があり、一冊限りで終わらない。
想定読者
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ランドナー、ヴィンテージ自転車、部品、レストアに関心を持つ読者。
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車、時計、工具、家具など「長く使う物」を好む読者。
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親の残した物、消えていく技術、職人、老いと身体について考える一般エッセイ読者。
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DIY、メイカー文化、修理、再利用、新旧素材の組み合わせを楽しむ世代。
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仕事や生活を離れた後、自分の「夢中」が何だったかを振り返る中高年層。
類書との差
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旅行記だけではない:少年期の冒険を起点に、半世紀後の現在まで追う。
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整備マニュアルだけではない:成功より、仮説、失敗、撤退、評価の訂正を物語にする。
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ヴィンテージカタログだけではない:古い物の欠点も率直に書き、現代材料との混成を肯定する。
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自伝だけではない:部品、店、職人、産業の変化が、個人の時間と交差する。
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成功者の回顧録ではない:片付けるはずが部品を三個直して一日が終わる人間の、格好よさと情けなさが同居する。
刊行イメージ
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判型:A5判または四六判。写真を生かす場合はA5判が適する。
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本文:7万5千〜9万5千字。専門用語は本文を邪魔しない範囲に残し、型番・寸法は注または巻末へ。
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写真:50〜80点。当時の低解像度写真は「記録」として小さく使い、主要な自転車・部品は現在の写真を撮り下ろす。
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章末に短い「現在の追記」を置き、当時の判断がその後どう変わったかを見せる。
3 章構成案
序章 片付けていたら、変速機を三個直していた
現在の物置から始める。片付けるはずが古い部品を分解して一日が終わる場面を通して、半世紀変わらない「放っておけない癖」を提示する。
第一章 バイクではなく、チャリンコ
自転車文化の内部にいながら、その気取りや権威から距離を取る。「チャリンコ」という言葉が、対象を軽く扱うためではなく、神棚へ上げないための言葉だったと明かす。
第二章 最初の自由は、二輪だった
中学・高校時代、身体をエンジンにして町の外へ出た経験。山、崖、道迷い、長距離の疲労が、機械と身体を一体で考える原点になる。
第三章 卒業式より、四国
卒業式を欠席して向かった自転車旅行。野宿、二日酔い、山道、海が見えた瞬間を通して、若い時の自由と無謀さを描く。
第四章 変なランドナーを注文する
ロード、ランドナー、パスハンの文法を混ぜた一台。分類に従うより、自分が使う状況から形を決めるという、後の車・家・仕事にも続く設計思想を示す。
第五章 カンパニョーロが買えなかった
舶来部品への憧れ、手に入らなかった時代、大人になってからの「大人買い」。権威を笑いながら、その権威に惹かれる自分の俗物性も書く。
第六章 古い部品は、本当に良かったのか
古いから偉いとは限らない。実際に乗り、批判し、状態のよい部品へ触れて評価を変える。物を見る基準を世評から現物へ戻す。
第七章 消えたメーカーと、自転車屋
サンツアー、片倉シルク、アルプス自転車工業など。良い物を作っても消える会社と、惜しみながら買い支えなかった自分たちを描く小さな産業史。
第八章 父のお座敷自転車
父が残した片倉シルクR2を再生する。昔の姿へ凍結するのではなく、今の自分が使える形へ戻すことで、父の記憶を現在へ接続する。
第九章 長沼義雄という人
鬼才でも聖人でもない、発想が速く、詰めが甘く、親切で、勝手に仕事を進める職人。人が消えても、部品には手つきが残ることを描く。
第十章 元に戻すだけでは、つまらない
レストアと改造の境界。古い形を尊重しつつ、現代の塗料、タイヤ、材料を入れる。オリジナルと本物は同じか、という問いへ進む。
第十一章 勝手な開発室
自発光リフレクター、空気入れ、ライト、変速機。思いつき、試作、自画自賛、問題発生、修正という「小さな発明喜劇」をまとめる。
第十二章 ロッド式は、やめた
機械的には動いた。しかし乗車姿勢と使い勝手が悪い。作った物へ執着せず、「普通のワイヤー式はよくできていた」と撤退する。
第十三章 古い千鳥に、新しい紐
亡き職人の部品へ、現代のダイニーマを通す。古い物と新しい物を対立させず、過去の発想を現在の材料で働かせ直す。
第十四章 ヘルメットをかぶる年齢
若い頃は格好悪いと思った安全装備を、今はかぶる。身体の変化、臆病さ、なお残る格好へのこだわりを、自転車を通して受け入れる。
終章 機械は、自分より長生きする
メーカーも店も職人も消え、身体も変わる。それでも整備された機械は残る。自分は何を受け取り、どの状態で次へ渡すのかを考える。
4 代表記事と送付原稿の選び方
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最初に送る三本 1)「長沼義雄の長沼製作所 備忘録」―人物と時代 2)「片倉 シルク R2」―父、家族、再生 3)「フロントディレイラーをロッド式にしたくて……」―工作、笑い、失敗 |
三本で「人物」「感情」「工作」の幅を見せます。編集者へ最初から十本以上送るより、まずこの三本と企画書で判断してもらう方が効果的です。
一個のブレーキレバーから、丁寧な物づくり、付加価値、企業の消滅、自由経済まで視点が上がる。著者の「部品から構造を読む」文章を示す。
閉店を惜しみながら、ランドナーという枠組みそのものと、買い支えなかった愛好家側まで疑う。懐古だけでは終わらない文化論。
父が買った「我が家の元祖お座敷自転車」の再生。家族の記憶、国産自転車史、オリジナル保存と現代使用の葛藤が重なる。
亡きフレームビルダーを神格化せず、発想の速さ、詰めの甘さ、人柄、業界内の毀誉褒貶まで含めて描く人物エッセイ。
専門用語の洪水を自分で笑いながら、古い部品への偏見が実走で覆る。判断の訂正履歴がそのまま読み物になる代表例。
買った部品が使えず、手元の別部品を組み合わせ、20分で解決する小さな発明喜劇。思考と工作のテンポがよく見える。
IKEAの棚の補強棒を材料に試作し、ガタをシムで詰める。成功の高揚と、使い勝手を確かめて撤退する姿勢を一章へ展開できる。
5 著者プロフィール
短いプロフィール(約100字)
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レオナルド・小ヴィンチ植草(ペンネーム)。技術商社、提案営業、新規事業などの仕事を経て、2006年からブログ「機械好きなバカの記録」を執筆。古い車、自転車、時計、古民家を直しながら、物の構造から人間や社会の仕組みまで考える。 |
標準プロフィール(約300字)
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レオナルド・小ヴィンチ植草(ペンネーム)。中学・高校時代から自転車にのめり込み、山道、長距離旅行、野宿などを経験。社会人となってからは、技術商社、提案営業、新規事業、経営に関わり、まだ形のない仕事を人と技術の間につくってきた。2006年からブログ「機械好きなバカの記録――21世紀になってから相当経つのに……」を執筆。古い自転車、車、時計、家具、古民家などを実際に使い、壊し、直しながら、ブランド、職人、産業、老い、家族、仕事を考える。専門家を気取らず、いったん立てた仮説が現物に負ければ、あっさり考えを変える文章を得意とする。 |
肩書の表記例
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レオナルド・小ヴィンチ植草/エッセイスト、機械趣味人
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レオナルド・小ヴィンチ植草/「機械好きなバカの記録」著者
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レオナルド・小ヴィンチ植草/古い機械と暮らす書き手
※最初の企画書では、無理に「作家」「文化人」と名乗らず、ブログの実績と文章そのものを前面に出す方が自然です。
6 書き下ろし冒頭サンプル(叩き台)
序章 片付けていたら、変速機を三個直していた
物置を片付けるつもりだった。
片付けというのは、散らかっている物を捨てるか、所定の場所へ戻す作業だと、世間では思われている。
自分の場合、なぜか途中で「分解する作業」へ変換される。
箱の底から、古い変速機が出てきた。
三十年だか四十年だか前の物で、パンタグラフの軸はガタガタ。指で動かすと、まず横へひしゃげ、それから仕方なく変速する方向へ動く。
うーん。
これは片付ける前に、ちょっとシムを入れた方がいいな。
片付けとは何の関係もないが、0.05ミリの真鍮板を切り、丸みを付け、軸の隙間へ差し込む。動かす。
シュッ。
おおっ。
そうこうしているうちに、別の箱からもう一個出てきた。こちらは動きが渋い。洗って油を差せばよいだけのように見える。
三個目は、別に直さなくてもよかった。
しかし二個直した後で、三個目だけ動きが悪いままというのも、なんか気持ちが悪い。
気がつくと夕方になっていた。
片付けは一ミリも進んでいない。
ただし、変速機は三個とも妙に軽く動くようになった。
うん。良い一日だった。
いや、良くない。
思えば、こういうことを半世紀近くやっている。
少年の頃は、自転車に乗れば、自分の脚だけで知らない町まで行けた。大人になって車へ移り、仕事をし、時計を集め、家を直すようになったが、結局やっていることは変わらない。
目の前に、少し具合の悪い物がある。
どうしてこうなっているのか考える。
ばらす。
失敗する。
別の方法を試す。
直ったと思って調子に乗り、余計なことをして、また壊す。
自転車に乗っていたというより、自転車を使って、自分の考え方を作っていたのかもしれない。
もっとも、その考え方のせいで、物置は今日も片付かない。
7 出版社・編集者への送付メール
件名
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【出版企画のご相談】『バイクではなく、チャリンコ』―古い自転車を直していたら、半世紀たっていた |
本文
〇〇出版 〇〇編集部
〇〇様
突然のご連絡を失礼いたします。
レオナルド・小ヴィンチ植草(ペンネーム)と申します。
2006年から、古い自転車、車、時計、仕事、職人などについて、ブログ「機械好きなバカの記録」を書き続けています。
このたび、自転車に関する100本を超える記事と、少年期の旅行、父の自転車、消えたメーカーや職人の記憶を再構成し、下記の書籍企画をまとめました。
『バイクではなく、チャリンコ』
――古い自転車を直していたら、半世紀たっていた
ヴィンテージ自転車の専門書ではなく、少年期に自転車で自由を知った人間が、半世紀後も古い部品を直し、新素材を試しながら、自分の思考の原型をたどる自伝的エッセイです。
企画書、章構成、著者略歴、代表記事を添付いたします。貴編集部の刊行方針に合う可能性がございましたら、ご意見をいただけますと幸いです。
ブログ:[ブログURL]
連絡先:[メールアドレス]
電話:[必要な場合のみ]
どうぞよろしくお願いいたします。
レオナルド・小ヴィンチ植草
[本名は契約・面談時に開示]
一度だけ再送する場合
〇〇様
先日お送りしました『バイクではなく、チャリンコ』の企画につきまして、念のため再送いたします。
自転車専門の読者だけでなく、「長く続いた趣味」「親の残した物」「消えていく職人技」「年齢と身体」を読む一般向けエッセイとして構成した企画です。
ご多忙のところ恐縮ですが、企画の適否だけでもご判断いただけましたら幸いです。
レオナルド・小ヴィンチ植草
8 次作候補――「一冊で終わらない著者」の見せ方
最初の送付では『バイクではなく、チャリンコ』へ集中し、企画書の末尾に下記から三本だけを載せます。全企画を同じ強さで並べると焦点がぼけるためです。
『時計は、時間だけを刻まない』
古い時計と、時計士と、私の二十年。時計を買い、直し、測り、疑う間に、父が亡くなり、職人が歳を取り、自分の好みも変わっていく人生随筆。
『出向先が、いちばん楽しかった』
社内倒産、出向、提案営業、新規事業。肩書が下がった時に仕事が始まり、花形部署へ移った時に仕事が終わった、ある営業人の仕事自伝。
『手放してから、完成した』
錆びたランチャ・ベータ・モンテカルロを、著者、レース屋、修理屋社長の三人で作る。所有をやめた後に車が完成する、機械と職人の共同制作記。
『アルファは、いつまでも完成しない』
1972年式アルファロメオ2000GTVと十余年。キャブ、電装、エンジン、失敗、復活を通じて、完成しない物とどう歳を重ねるかを描く長編機械私小説。
『21世紀になってから相当経つのに』
駅前の小さな店、流行、職人、父、社会の正義、AIまで。「なんだこれ?」から世の中の構造を考え、最後に自分の見方も疑って帰る雑文選。
『大きな猫の背中に乗る』
候補にもなかったジャガーXKRへ不意打ちで惚れる。優雅さ、野性、故障を通じて、理屈より先に物を好きになるとは何かを描く愛車記。
9 公開・送付前チェック
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□ 固定記事の連絡先を、出版用に公開してよいメールアドレスへ差し替える。
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□ ペンネーム表記を「レオナルド・小ヴィンチ植草」で確定する。契約時に本名を開示できる旨を準備する。
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□ 代表記事三本について、誤字、固有名詞、第三者の個人情報を再確認する。
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□ 写真の元データを探し、他サイト・販売店由来の画像は送付見本から外す。
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□ 企画書はWordとPDFの二形式を用意し、ファイル名に書名と著者名を入れる。
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□ 編集部ごとに送付文の冒頭二行だけを変え、なぜその媒体へ送るのかを示す。
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□ 最初から巨大倉庫全部を見せず、企画書+三本+ブログ固定記事へ絞る。
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最終的に編集者へ伝えること 原稿が「これから書ける」のではなく、二十年分すでに存在する。 ただし、ブログを束ねただけではなく、現在の視点で一冊へ再構成できる。 そして次の本もある。 |
参考:ブログ記事URL
企画書内で挙げた代表記事のURLです。送付時には三本だけを添付し、残りは参考リンクとして扱います。
サンツアー XCプロ
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12491972274.html
そっか 神田のアルプスって閉店してたんだ。
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12491973451.html
片倉 シルク R2
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12491973616.html
長沼義雄の長沼製作所 備忘録
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12491973642.html
サンツアーサイクロン と 古いカンパレコードのナメクジFD
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12491973650.html
シートピンが無いので改造する
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12491973930.html
フロントディレイラーをロッド式にしたくて……
https://ameblo.jp/wrongnet/entry-12766647484.html