小川充オフィシャルブログ -12ページ目
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8月6日午前8時15分

61年前の1945年8月6日午前8時15分、アメリカのB29爆撃機エノラ・ゲイにより広島へ原爆が投下された。この時計は広島の平和記念資料館に展示されている「8時15分で止まった時計」です。

先日、原爆症訴訟で原告が国を相手に全面勝訴したというニュースが流れましたが、61年前のこの日の出来事は今も、これから未来もずっと我々の中に生き続けているだろうし、またずっと後世まで伝えていかなければならないことでもあると思います。しかしながら、悲しい事に広島や長崎を知らない若い人が増えているという事実。現在の小中学生、しかも広島県内の児童や学生で、広島に原爆投下された日時を答えることが出来たのは、小学生で約半数、中学生で2/3程度であったという。こうした事態に危惧を感じた広島の小学校等では、「平和集会」というものを行い、子供達による原爆をテーマにした劇や詩の朗読、絵の発表を通じて、8月6日を風化させないようにしているとのことです。
でも、これは広島や長崎に限ったことではないのです。我々日本人ならば全て心に留め、きちんと世界に対して話せる様にしておかなければならない。むしろ最近では海外の人の方が詳しくて、例えばあのオシム監督も来日前には日本のことを色々勉強し、広島・長崎以外で原爆が落とされる予定であった都市ということで、新潟の名前をきちんと言うことが出来るとニュースで言ってました。年間で海外旅行をする人が1700万人以上もいる日本。でも、そうした人達が海外に出た時、きちんと日本の文化や歴史を伝えているかというと、どうなのでしょうか。また海外からのお客さんも多いわけで、本当の国際化ということは、海外旅行をすることでも企業が海外進出をすることでもなく、オリンピックで多くのメダルを取ることでもないのです。一人一人が自国の文化をきちんと伝え、世界へ話すことが出来るということではないかと思います。

モチベーション研修

いつの間にか梅雨明けして夏になってるというはっきりしない今年ですが、さて昨日・今日と某人材開発会社の『モチベーション研修』なるものに参加してきました。僕が働いているDMRの社外研修として行って来たのですが、いちレコード・ショップというイメージからは中々想像出来ないかも知れませんが、こうした企業人としての研修などもうちはあるのです。よく人からは、レコードのレヴューを書いたり、仕入をするのって大変ですねと言われますが、自分としてはそれほど苦じゃないのです。むしろそれは楽しいことかも知れません。でも、そうした業務は実際の仕事の中においてごく一部に過ぎず、スタッフのマネジメントとか販売計画を立てたりだとか、そうしたお客さんから見えない部分の仕事が圧倒的に多いのです。で、そうした仕事は好きなレコードや音楽に触れるという類のものではないので、必ずしも楽しいという訳には中々いかないのが現状です。時に、自分の本位としないことをやらねばならずモチベーションが下がるとか、周囲のモチベーションの低さにイライラするとか、社会で働く人ならば誰もが経験するようなことがあるのです。

いわゆる自己啓発セミナーとか管理者セミナーみたいなものに行ったのは今回が初めてだったのですが、こうしたお勉強会や講習会には拒否反応を示す人は多いことでしょう。自分も決して気乗りがするタイプの人間ではありませんでした。でも、今回行ってきたのは人に命令をしてやらせるようなボス・マネジメントではなく、相手が自立する手助けとなりながら、その相手の自然な欲求に基づいてモチベーションを高めさせるといったリード・マネジメント型のセミナーで、自分の考えているイメージにも合う部分があり、何か面白そうだなということで参加してみたのです。で、これが非常に為になるものでした。講師の方もお堅い感じのお話じゃなく、時にジョークを交えたりして分かり易い説明をしていただき、参加者が和気あいあいとゲームをやったり、「こうした場合、あなたならどうしますか」的なクイズについてグループでディスカッションをして答えを考えるといった具合に、それをやっている内に身をもってモチベーションについてとか、リーダーシップについての理解が得られるというもの。また、普段は全然接触の無いような異業種の方が沢山参加されているので、音楽業界どっぷりの自分にとって、違う世界の方の考えを聴くのは非常にプラスになったと思います。

色々なことを学んだ2日間だったと思いますが、例えば「他人や過去、自分を取り巻く外部環境を変えることは出来ないが、自分の思考、現在やっている行為を変えることは出来る」ということを分かり易いエピソードで置き換えると、イチローがある投手にメタメタに抑えられた時、その投手を「嫌だな、苦手だな、顔も見たくないな」と考えるのではなく、「自分がイメージする理想のバッティングに近付く為、練習相手となってくれる良き協力者」と考えるようにしているというもの。別にイチローはこうしたセミナーを受けたりとかはしてないでしょうが、一流になる人には自然とこういった思考回路が備わっているのでしょう。物事が思う通りに進まない時には、こうして自分の思考や行動をちょっと変えてみるだけで、随分と気分やモチベーションが変わるものなのですね。

今日は固めの話になってしまいましたが、でも仕事云々じゃなく、日頃の生活や生きていく上で役に立つヒントが色々あったような、そんな実りのあるセミナーだったと思います。

Jazztronica !

前回のブログでも告知した通り、昨日(というか既に一昨日)はJazztronik aka 野崎良太君のイヴェント「Jazztronica !」の一周年パーティーでした。同名のミックスCDのリリース記念でもあり、レコード会社をポニー・キャニオンさんに移籍してのお披露目もありと、実は色々と盛り沢山なことがあってのイヴェントで、ジャズトロとしても半年振りくらいの本格的なライヴをやったのでした。
ライヴは21時頃からJZ Bratでやったのですが、既に僕が会場に着いた20時の時点で入り口には長蛇の列。前売りせずに当日券のみという状況はあったにせよ、やはり凄い人気です。で、こちらでは僕はDJはせずにお客サンとしてライヴを楽しませてもらいました。途中、スパニッシュ・ギターの沖仁さんの演奏あり、Rob Gallagherの参加ありと、アンコール含め2時間半の長丁場にも拘らず(何たってアンコールだけで30分は引っ張ってた)、お客さんを飽きさせない構成はさすがです。

で、携帯で撮った写真ですが、何が何だかよくわからないですね~汗 一応Robが歌ってるところを撮ってます(野崎君はスピーカーの影で写ってません、ゴメン)。でも、やっぱりライヴとかはきちんとしたデジカメで撮らないとダメですね。この日はカメラがやけに多いなと思っていたら、沖さんを追っかけてのTVのドキュメンタリー番組のカメラや、あとひょっとしたらこのライヴがDVD化されるかもと言うことで多かった模様。

Robには僕が書いた「スピリチュアル・ジャズ」の本を渡したら、とても喜んでくれて僕も嬉しかったです。彼の2Bnaks of 4を中心に書いたコラムもあるので、絶対に渡したい一人でもあったのです。

その後The Roomに移動して0時からDJ。僕の前はロンドン在住で、現在一時帰国中のKuni君がDJ。彼はGilles Petersonが新しく始めたBrownswoodというレーベルでアシスタント等をしているのですが、色々とこうしていきたいというヴィジョンを熱く、でも若者らしく爽やかに語ってくれて、是非応援していきたい人になりました。第1弾としてリリースされたBen Westbeechの“So good today”も、うちの店(DMR)でも今凄く売れていてるんですが、新人ながら何か他のレーベルのアーティストには無いタレント性と言うか、華を感じさせるんですよね。その辺りの嗅覚の鋭さが、やはりGillesなのかも。
で、DJの時間は1時間程で、JZから移動して来たお客さんも増えてパーティーはこれからという感じだったので、割と最近の新譜やCDRを中心にアッパーな選曲をしました。その後沖野修也さんにバトンタッチして、野崎君&RobのMCというDJセットありと、こちらも盛り上がり連発 ! Roomの満員電車状態がずっと5時近くまで続き(ライターの火が酸欠で点かないのです)、最後はBack To Backで締めて6時に終了という長い一夜になったのでした。

ということで「Jazztronica !」レポートなのですが、本当はもっと早くアップしたかったのですが、今日はずっと9/30にビート・インクさんから発売となるzero dBのアルバム『Bongos, Bleeps & Basslines』のライナーノートを書いていて、遅くなってしまったのです。でも、このアルバムはヤバいですよ~。タイトルそのまんま。最近、パンチのある音を聴くことがあまり無かったのですが、ホントこれは無作法だけどパンチや迫力がある。全体的に今は洗練された音が多いから、こういうのを聴くとやっぱり血が騒ぐのです。で、ついつい時間を忘れて書いていて、K-1のアンディ・フグの追悼大会も見逃してしまった(大体順当勝ちだったみたい)あせる アンディと言えば、10年ほど前に大阪のとあるクラブでDJをしていた時に、石井元館長ときれいどころを連れて遊びに来たことがあったことを思い出しました。

吉澤はじめライヴ

今夜(正確に言えば昨夜)は、渋谷のClub Asiaで吉澤はじめさんのライヴがありました。僕もライナーノートを書かせてもらった「Echo From Another Side Of The Universe」のリリース・パーティーだったのです。
吉澤はじめライヴ
Sleep Walkerでお馴染みの吉澤さんですが、クラブ・イベントで自身がメインのライヴをやることは、ホームグラウンドのThe Roomを除いてはあまり無かったので、かなり気合が入ったライヴでした。ライヴは2部形式で、1部では自身のソロ・アルバムからの曲を、2部ではセッションっぽい雰囲気でHerbie Hancockの「Maiden Voyage」、Weldon Irvinの「Mr. Clean」のカヴァーをやっていました。特に2部での夫々の曲の解釈の仕方というか、オリジナルをいかに自分のイマジネーションに基づいて新たな曲にするかという試みが面白く、彼の核にあるジャズ・ミュージシャンとしてのチャレンジャー魂を感じることが出来たと思います。Sleep Walkerの時とはまた違う雰囲気で、割とジャズ・ファンク / フュージョンっぽいテイストが強く、全体にクールでファンキーな演奏でした。

今回は五十嵐イッセイさんという旧知のトランペット奏者の方と、お馴染みのイケッチ(ベース)や、KJMのライヴ・アクトでも活躍していたアマクラ・マサノリ(ドラムス)、吉澤さんのアルバムにも参加しているRIA(ヴォーカル)といった編成で、特に五十嵐氏のトランペットを生かすような選曲であったとも思います。その辺りで、MilesとかFreddie Hubbard的な展開もあったりしたのかも。イケッチも頑張ってたしね。

ライヴの合間にはCALM、福富幸宏さん、沖野好洋さんのDJがあり、またラウンジでは近くアルバムを発表するDJ Kawasaki、JoyrideチームのDJがあり、こちらもいい雰囲気でした。久々にCALMの深川君と会って話が出来たのも良かったです。川崎君のアルバム「Beautiful」(コロムビア)は、まだリリース前ですが僕達周りのDJや関係者の間では既に話題盤となっていて、8/30のリリースに向けて益々盛り上がっていきそうです。9/1にはYellowでPhil Asherを迎えてリリース・パーティーもある模様。

さて、もうそろそろ寝ないと ! 明日(というか今日)はThe RoomとJZ BratでJazztronikの野崎良太君主宰のイヴェント「Jazztronika !」の1周年パーティーがあり、僕もDJで参加するので、レコードを選んだりとか色々あるのです。JZではJazztronikのライヴもあり、Rob Gallagherも出るみたい。野崎君のDJやイヴェントの時はいつもお客さんの盛り上がりが凄く、こちらもそれに乗せられることが多いのだけれど、明日はいつもより更に盛り上がりそう ! なので、こちらもそれに備えておかないとということで、ではお休みなさい~。

ブログ始めました

知り合いの方が見てるかも知れませんが、とりあえずはじめまして。

小川充と申します。



渋谷にあるダンスミュージックレコードというアナログ盤ショップでバイヤーをやっている他、音楽ライターやDJなどもやっています。専門ジャンルはクラブ・ジャズということになるのでしょうが、一応全般的に聴いてきたつもりです、と自己紹介は軽めにさせていただきます。


さて、この度ブログを始めさせてもらうことになりましたが、今のところどんな内容にしようかハッキリとは決まってません。あせる


もともと日記を書くといった習慣もなかったので(というかブログ自体もそんなに熱心にチェックはしてなかったので)、そんなにネタが思いつくかなと心配なのですが、当面は身の回りの音楽にまつわる話でもしていきながら、そうしていく内に何か方向性が見つかればなと思っています。慣れないので口調というか文体もかしこまってますが、それもその内変わっていくかも知れません。「あれ、毎回文の感じが違うじゃない」と戸惑う方もいるかも知れませんが、そこは暖かい目で見てやってください。(;^_^A


始めるにあたって色んな人のブログを見てみたりしたのですが、すごく多方面に通じている人もいれば、
一つのことについてとことん深い人、とにかくよくもまあ毎日ネタがあるなという人、無茶苦茶交友関係の広い人、物の見方が面白いな~という人、とにかく文章のセンスというかリズムがある人、全体のビジュアル感覚に富んでいる人と様々ですけど、皆さん自分なりに楽しんでるなという感じがしました。
作る人が楽しんでいるブログは、やっぱり人を惹きつけますね。特に、芸能人や著名人の方ではなく、
むしろ一般の方のブログに面白いのが多くて、思わず毎回読みたくなるようなものが幾つかありました。


そうした魅力的なブログには何かがあるのではないかと思ったのですが、それは見も知らない赤の他人に対して、日常では隠しているような本音を言える、そんな痛快でもあり、マゾヒスティックさも感じさせるもの・・・・・・が、僕の場合はどこか引っ掛かります。印刷物や電波では言えないことだけど、ブログだから言えるみたいなことはあると思いますし、まあ新しいメディアの形の一つでもあるのでしょう(まだ成熟はしてませんが)。


そんなブログの達人を見習いつつ、僕もどうせやるなら楽しみながら、ブログの面白さを探っていきたいなと思ってます。

あ、後タイトルの意味ですが、DJをやっている人やレコードを買っている人なら分かると思いますが、「エサ箱」とはクラブのDJブースやレコード・ショップにある、上からレコードをサクサクと選べるレコード・ボックスのことです。そんな「エサ箱」の隅をつついて出て来た情報や思いついたことという内容で、あとはそれほど大した意味があるものではないのです・・・・・。
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