2022.09.17-19 信越五岳トレイルランニングレース100mile 走後記②
今回は、ペース表を始めて作ってみた。
図々しくも30時間以内の設定もしてみた。
この信越五岳に関する情報のほとんどが
「走らされるコースだ」「前半は抑えろ」
「笹が峰まではアップだ」「心拍は抑えろ」
「坂道は歩いていいんだ」
とまあ、とにかく抑えろのイメージ。
とにかく突っ込まず、心拍は140以内を意識する。
19k地点バンフまでで約3時間10分経過。
完走タイムにはまだ貯金があるけれど、
高地の夜にもかかわず、暑くて
予想以上に時間がかかっている。
第一関門52k地点 アパリゾート上越妙高着
9時間11分経過 完走貯金10分
早くも貯金が底をつく。
それでもまだ100k以上ある。
軽食を摂り、身体のメンテナンスも忘れない。
提供:ミヤモトスポーツ
アンパンを頬張りながら、天狗周辺に天狗バームを入念に
塗っていたところを激写された。
提供:ミヤモトスポーツ
宮本氏はすでに信越マイラー。
氏の「今ボリュームゾーンの後ろの方」との
コメントで、ここから少しだけペースアップ。
しかし、
池の平スポーツ広場88k地点 16:03着で
とうとう貯金を使い果たす。
食欲もなくなり、かんずりラーメンのスープで
シャリ玉をなんとか押し込む。
提供:ミヤモトスポーツ
要因は、ハッキリしている。
あの赤倉チャンピオンコース
登り切ったと思い振り返る。
だけれども、
まだまだ登らされる。そして暑いし。
登り切った場所にある
復活の泉から離れたくはなかった。
このころには関門に引っかかるまで
行こうと気持ちを切り替えていた。
早く風呂にも入りたいし。
関川まで下りてきて
110kに挑戦している勢いのある
ランナーさん達と合流。
宴会隊エイドの手前で、
僕の名前が呼ばれて眠気が飛ぶ。
提供:シジマスポーツ
あのヤバ中を感動の涙で完走した
四十万氏が写真を撮ってくれた。
ここで仲間に会えたのは大きかった。
黒姫へ急ぐ。
第3関門101k地点 黒姫 18時間37分経過
4分ほど貯金。ゆっくりしてはいられない。
スイッチバックトレイルを下って
名所の吊橋
3人まで。渋滞してなくて良かった。
第4関門112k地点 笹ヶ峰 21時間32分経過
10分ほど貯金を加算。
ギリギリだけど可能性はある。
牛さんと写真を撮っている場合ではないし
ましてや、笹ヶ峰でソフトクリームを食べている
余裕もなかったのにな。
ここから、ギアをアゲていく。
第5関門の戸隠までは30kほどある。
ガンガン行かなければならない。
幸い律儀に心拍140以内をここまで
守っていたので、突っ込んでいけそう。
あの階段もパワーウォークで乗り切る。
大橋林道エイド128k地点 25時間6分経過
スープをすすっていると、
「ここから戸隠エイドまでは緩い登り基調。
全歩きでは関門に間に合いませんよ」
スタッフからゲキが飛ぶ。
慌てて支度を整えるランナーもいれば
何かを悟ったかのように、静かに目を閉じて
温かい飲み物を飲むランナーも。
あと40kほど、諦めたくはない。
とにかく走ると決めているから。
コース脇の有刺鉄線にビビリ
テント場の裏口をそぉーと静かに走り
前のランナーに引っ張ってもらいながら
とにかく走る。
第5関門141k地点 戸隠エイド 27時間27分経過
ここで50分ほどの貯金ができる。
待機していた石亀さんから他の方の状況を聞く。
荒木君DNF、折戸姉さん30分ほど前方、
110に参戦中のジャン隊長行方不明
厳しい状況である。
名物のそばも食欲がわかず、パス。
エイドで提供されていた
おかゆとおもゆに救われる。
提供:タートルスポーツ
まだ走れる脚が残っている。
噂の瑪瑙山は、覚悟していたんで
止まらずにパワーウォーク。
下りたらまた走る。
飯綱林道入口 151㎞地点 30時間23分経過
貯金は1時間30分ほどに増えていた。
それでも走る。もう、早く風呂に入りたい。
砂利道を走り、ようやく ほんとにようやく
ゴールの明かりが見えてきた。
提供:タートルスポーツ
なんとか完走しましたよ。
石亀さんからお祝いのリアルゴールドをいただき
ようやく終わったことの実感が湧いてきた。
翌日の表彰式でバックルをいただく権利を掴んだ。
2022.09.17-19 信越五岳トレイルランニングレース100mile 走後記①
現在、信越五岳レス中の者です。
憧れのバックル。いただきました。
17日10:30現地入り
天気予報どおりいい天気。暑いくらい。
まずは装備品チェック会場へ。
場の華やかさと選手が醸し出すシリアスな雰囲気が
交錯するなんとも言えない感じ。
なんだか場違いな感じがして、
押しつぶされそうになった。
順番を待っているランナー達の平常時の
ふくらはぎにビビる。
さすが国内屈指のマイルレースだ。
スタッフの方とのマンツーマンの装備チェック。
コミュニケーションを取りながらも緊張する。
チェック項目は、あらかじめレイン上下と
ランプとバッテリーを2個ずつと決まっていたけれど、
バッテリーを交換したら点灯せずに慌てて
現地調達されていた方もいたようだった。
会場ウロウロでパチリ。
動画で見た華やかなイメージは、まだここにはない。
スタッフにニューハレテープを貼ってもらい、
塩熱タブレットを現地補充して、選手駐車場へ移動。
また、ブルーベリーソフトを食べてしまった。
これから長い時間起きていなければならないんで、
そそくさと準備を済ませ、小休憩zzz。
16:00前からカロリー摂取
摂取量は分かりやすい物がいいと思い
ペヤング超大盛やきそば1000kcal
意外とペロリといけた。
その他、オニギリと洋菓子を詰め込んで
計2000kcalほどをチャージ。
普段は、絶対にしてはいけない。
17:00スタート会場へ移動
雰囲気に圧倒される中、緊張がMAXに。
スタート時間が近づくにつれ
LINEに応援メッセージが入電され、
ボランティアや110k、ペーサー、サポートなどで
現地入りした地元の仲間達もそばで
応援してくれている。
もう覚悟を決めるしかなかった。
ゲートに向かう僕の背中に
「頑張って!、行ってらっしゃい」と拍手をしながら
送ってくれる仲間達の声に鳥肌が立った。
動画で見た華やかさがここにあった。
その一人に加われたことは素直に嬉しい。
石川弘樹氏のMCとアオリとカウントダウンで
18:30スタート
ゲートから弾けるように前へ進む選手達。
両サイドには応援する方々で花道が形成されている。
連続する大きな打ち上げ花火の号砲に
呼応するように、選手たちが歓喜の声を上げる。
3年も待ったのだから、なおさらだと思う。
信越五岳の華やかさの象徴の中にいられて
光栄だった。
2022.09.11 日の出 白山
マッハ氏からのありがたいお誘いで、
日の出を狙って白山へ。
1:20に市ノ瀬Pをスタート。
中秋の名月翌日とあって月が大きくて明るい。
別当出合に向かう途中の白山禅定道登山口を過ぎた
辺りだっただろうか、
ヘッデンの限られた視界に飛び込んできたのは、
道のど真ん中でイビキをかいて寝ているハイカー。
ビビりました。
声をかけたところ、単純に寝ていただけのようで
一安心。
オーバーナイトのロングレースで見かける
ことはあっても、一般道では初めてですよ。
今回も、ガシガシ先導するマッハ氏の頭には、
例のおニューのヘッデン。電球色が優しい感じ。
室堂で防寒着に着替えて夜明けを狙って頂上へ。
僕らを照らしてくれていた月が沈もうとしている。
雲海の向こうがオレンジに染まり、
槍ヶ岳を始めとする山々の尾根がシルエットのように浮かび上がる。
時折、辺りはガスに包まれるものの、その尾根たちが輝き始める。
大勢のハイカーが小声で話し、静かに見守っているのがまたいい。
いっそう、輝きが増してくる。
振り返ると
影白山がくっきり。
別山も光を浴びて、その存在を知らしめる。
今まで機会や天候に恵まれなかったけれど、やっと拝むことができた。
なんと贅沢な時間を過ごせているのだろうか。
さらにマッハ氏からのオプション提案で「転法輪の窟」とやらに
案内していただいた。
白山に、はじめて登拝した泰澄が祈念した場所とされている。
さすが、白山を愛する氏ならではの提案である。
室堂で軽く朝食取って、下りは観光新道へ。
快晴で暑いくらい。
振り返れば
御前峰まで見通せる。あー最高じゃないか。
そして振り返ると
マッハ氏が軽いステップで加速度つけて下りていく。
先週の体調不良が嘘のようだ。
オヤマリンドウ?が結構咲いていた。
良いペースで
別当出合、到着。
この後のロードは映画の話などしながら、ラン。
市ノ瀬Pに戻ってきた。
10:00くらいだったか。
帰り道、お腹がすいたんで、清華園へ
鍋を振るリズミカルな音が食欲をそそる。
今回は、普通盛り。梅干しは1個。
これでもけっこうな量よ。
今回も消費カロリーは、しっかりゲインして終了。
さあ信越まで1週間を切った。
今さらジタバタしても仕方がないけれど。
情報を集めれば集めるほど不安しかない。
2022.09.04 裏銀座(烏帽子岳~野口五郎岳~真砂岳前)
ジャン隊長号令の下、裏銀座縦走へ。
メンバーはマッハ氏とK女史
天気は良さそうだ。
七倉山荘前Pを4:00スタート
真っ暗なトンネル&ロードをひたすら歩く。
辺りが明るくなる頃には高瀬ダムサイトに着いた。
稜線がクッキリ見える。
これは期待がかなり高まるわけで。
予習で見てた吊橋を渡り
白砂を踏みしめながら
濁沢登山口から北アルプス三大急登の一つ、
ブナ立尾根を上がる。
確かに急登だ。心拍も急騰である。
15分ほどガシガシ進んだだろうか。
「急登ってどこからですかね?」
K女史が放ったこの一言に
元々体調が優れなかったマッハ氏の顔から
見る見る血の気が引いていった。
「もう始まってるけど…」に耳をかすこともなく、
彼女は、ガシガシと先頭を突き進み
見えなくなってしまった。
なんとか、2時間30分ほどで烏帽子小屋着。
休憩もソコソコに烏帽子岳へ。
なんたってこの天気。
自分の今シーズンイチのロケーション。
楽しすぎる。
ニセ烏帽子岳から烏帽子岳が見えてきた。
もうすぐあの頂まで。
もう、ベタだけれども、
あのBGMが頭の中でリフレインしていた。
さぁ、登りますよ。
OH!ロックガーデン
タイトな鎖場も身軽にこなすK女史。
きましたよ烏帽子岳。
岩場から下を覗けばヒュンヒュンする感覚が味わえる。
さぁ、引き返します。
烏帽子小屋まで戻ってきても、
復調しないマッハ氏がここで離脱を決意。
残念だけど、3名で野口五郎岳を目指す。
と言っても
隊長もK女史もガンガン飛ばす。
三ツ岳に差し掛かっても、その速度は加速する。
奴ら、軽快に走ってやがる。
雄大な景色の下では、小さい物体が遠くで
動いているのを確認するのがやっと。
追いつく気にもならない。
彼方には、水晶岳、赤牛岳、薬師岳がずぅーっと見えてる。
やっと巡り合えた、青空と稜線クッキリのコンデション。
できれば脚を止めて、
腰を落としてコーヒーでも飲みながらマッタリしたいところ。
現実は、あーもうどんどん離れていく。
なんとか着いたよ。野口五郎岳。
ベタだけれども、
あのBGMが頭の中でリフレインしている。
ここが本日の最終目的地。
で、あったのだが、
その先の稜線を見つめるK女史。
分かりましたよ。行きたいのね。
真砂岳までね。と確認を取り、GO
来たら来たで、
この水晶岳に続く稜線に、もう少しイケるんじゃない?
と、おねだりオーラを漂わすK女史。
「帰りが遅くなるからね」となだめて
最後に真砂岳に上がって帰ろうと登った頂は
真砂岳の手前の山。
目当ての真砂岳は、背中の向こうに見えている。
とりあえず、本日のミッションを果たした帰り道は
さらに足取りが軽い。
彼らはジョグってる。凄いな。
帰りの野口五郎小屋で飲んだコーラは最高。
ですよね。K女史
ここからさらに加速する。
途中、ヘーコラ進んでいると2人が待っててくれていた。
これです。雷鳥さん。
2人が見つけた時にはヒナもいたらしい。
しかし、和やかな雰囲気も束の間。
その後もペースは落ちない。
烏帽子小屋で小休止を取って、
ブナ立尾根を駆け降りる。
速いってば。
ダムサイトからのロードも
客待ちタクシーを横目に駆けていく。
猿だ。猿がいる。
写真をパチリと撮って
駆けていく。なんて無駄のない動きなんだ。
息を切らしてなんとか駐車場に帰ってきた。
待っていてくれたマッハさんは、元気を取り戻していた
ようだった。良かった。
せっかくなんで、温泉にも入らせていただいた。
なんて贅沢な一日だったんだろう。
空腹の帰り道
ラーメン屋に立ち寄って
チャーハン普通盛り+塩とんこつチャーシュー普通盛り
で今日の消費カロリーも華麗に取り返す。
帰りの道中は、閃光のハサウェイを見ながら
マッハ氏と盛り上がったおかげで眠くならずに
帰還できましたよ。
あのどこまでも続く稜線を見ちゃうと、
さらに先へ進みたくなった。
足手まといにならないように、もっと練習しないと
いけない。
次は、水晶岳までだな。
この山行で3代目がとうとう破れてしまった。
途中、砂が入ってきて大変でしたよ。
いつもココからなんだよな。破れるの。
去年の双六岳でデビューさせてから
1年ちょっとか。持った方なのか。
気に入っているから仕方ない。
頼むぞ4代目。
一応6代目まで待機中。
2022.08.27 奥獅子吼までロング走
何が効果的な練習なのか分からないまま、
信越5岳まで残り1カ月を切ってしまった。
とりあえず、
多少のアップダウンを越えてからガンと上がるコースを
想定して奥獅子吼までのロング走へ。
いつもの公園からスタート。
山側環状線をポクポクと進んでいると
太陽のような笑顔が眩しいマユミ姉さんとスライド。
お互いのレース予定を軽く話しながら
それぞれの進路へ。
尊敬する方から元気をもらって
順調にアップダウンを越えて麓に到着。
たくさんのパラグライダーが気持ちよさそうに
空を舞っていた。
登山口からは、やっぱり心拍を抑えながら
上がってみる。
いつもより30分、遅れてしまった。
だけれど、本番もこのくらいのペースで進められれば
上等かと。
白山方面は雲の中。
今年は、なんていうか、
スコーンと抜けるシーンがないな。
下りはグネらないよう(ん?金沢弁?関西弁?)に
慎重にね。
練習で足りない分は、神様に補っていただくべく
しらやまさんでちゃんとお参り。
復路は寄り道でカロリー補給を。
表参道のおもてやさんで大判焼きをいただく。
薄皮を身にまとったあんこ。うすうすである。
1個でガツンときますよ。
復路は蒸し暑くなって、
ガリガリ君食べるわ、
コーラとカルピスソーダを飲むわで
グダグダ感も出てしまったけれど、まあヨシとしますか。
自分にアマアマなランだった。
練習になってんのかな。